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【パジェッレ】セリエA第3節 ユヴェントス 1-1 ローマ

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・Rui Patricio 6.0

失点時はあまりにVlahovicが見事過ぎてあまりにノーチャンスであったが、それ以外は敵の枠内シュートが多くなかったこともあり実力通りの結果といえるか。

・Mancini 5.5

悪かったというより良さが生きなかったという面も大きいが、MirettiとKosticという敵の本命では無いサイドも完璧に抑えきれなかった印象。もう少し丁寧に最終ラインからカウンターを組み立てて欲しい印象も。

・Smalling 7.0

Vlahovicとの競り合いにおいても問題なく戦い続けた。しっかりと構えて受ける場面での守備組織は完全に統率のとれたもので、その功績は大きい。

“Vlahovicとの対決は厳しいスタートであったが、彼自身の過失によるところではない。雷雨のような最悪の状況とはいえないまでも、10分も経たない内に彼の方に突風が吹き荒れた。30分には2失点目を阻止する奮闘し、後半はグラディエーターとなった。最後のモヒカン(←映画『グラディエーター』の劇中歌らしいです。相変わらずわかり難い例え…)” (by Leggo)

・Ibanez 7.0

エリアの右側に流れたがる傾向が強かったVlahovicやCuadradoがいたサイドを巧く抑え込んだ。他の2人に比べてもスピードを活かして前後に深さのある守備が出来ていた。

“危険の先読みに頼るプレーが大きいが、彼の場合はそれは決して悪い選択とはならない。開始1分から94分まで、彼は一度もプレーへの介入を怠らず、最悪の事態を招きかねない場面をいくつも対処した。” (by Il Romanista)

・Karsdorp 5.0

思い切りが悪く中途半端なプレーが多かった。両WBにいえたことだが、工夫がなく、ポジション的にも浮いてしまっていた。交代も納得の内容となってしまった。次節以降の汚名返上に期待。

・Cristante 5.5

相変わらず運動量は素晴らしくショートカウンターに都度反応したが、今節に関してはより攻撃的に中盤から前にボールを進めるための選択肢になって欲しかった。正直Maticとの組み合わせは役割分担が曖昧である分、連携面での改善余地が大きい。

・Matic 6.0

課題間としてはCristanteと変わらず今後にむけてより連携面を強化して欲しいが、Cristanteに比べてより主体的にポジションを動かしていた印象。運動量も文句なし、ただやはり5-3-2の中盤の底での方がより強みは感じた。

・Spinazzola 5.0

開始即からの敵のハイプレスにはめられた部分はあるとはいえ、先制点を与えてしまったFKのチャンスを与えたのは、倒してしまったMaticよりもその前にパスミスからボールを奪われた彼に責任がある。前半通していい部分に欠けた。

・Pellegrini 6.0

苦しんだ面が大きく、消えてしまう時間も長かった、勿論工夫できる点はあったように思える。それでも同点に繋がったCK含めると及第点か。途中交代も止むないほどの運動量・献身性も流石Capitanoといえよう。

・Dybala 6.5

期待値の高さから各紙低めの評価が目立ったが、主にLocatelliからの執拗なマークを考えると、むしろほかのスペースを有効活用できなかった他メンバーに問題があった気がする。値千金の同点アシストは彼以外では難しい形では。

“感情に浸り、前半暫くはピッチを彷徨い、白と黒の記憶の中を虚ろに歩いていた。ただ、そのオーバーヘッドのようなアシストが、彼を主役へと引き立てる真珠なのだ。1つ1つのプレーを積み上げればそれでいい。そしてその少年のような顔は一瞬にして漢になる。” (by Messaggero)

・Abraham 6.5

ここ数試動きは良いものの燻っていた印象だが、むしろ今節は敵のプレッシャーの中でボールが足元に収まらない中で、よくぞ同点弾を決めてくれたという感じ。不調でも決めるこれぞストライカーの働きといえる。

・Zalenwski 6.5

若干空回りしてしまうような軽さがなかったと言えば噓になるが、それでもサイドからの前への推進力とその積極性は素晴らしかった。自陣エリア内での守備にも手を抜かなかった。

・El Shaarawy 6.5

彼の投入で4-2-3-1となり全くうまく使えていなかったサイドの選択肢も生まれるようになった。足元のシュート精度やそのドリブルが注目されがちだが、この試合においては上背も生かしたボディーコンタクトでも強さを見せた。

・Celik 6.5

今節に関してはシステム上の違いこそあれど明確にKarsdorp よりメリハリがありいいプレーが出来ていた。この出来が続けば普通にポジション争いが起きそうなポジティブな印象。

・Kumbulla 6.0

3CBにすることで5-3-2とし、敵にある程度試合を支配させながらも安全に試合を引き分けのまま閉じることに貢献した。利き足の問題もあり今節のような右での起用の方がやはり安心感がある。

・Bove 6.0

少なくともこのような試合での起用は、終幕に向けた時間稼ぎの意味合いもあったにせよ戦力として計算されているからに他ならない。今シーズンも頑張れ!!

・Mourinho 6.5

結果的に敵地Allianz Arenaから勝ち点をもぎ取ったと考えると、及第点以上は間違いないかと思われる。前半は敵の準備してきた戦略にはめられた感はあるが、後半は意図の明確な交代で修正し引き分けに持ち込んだと考えればこれくらいが妥当か。

総評

ひと昔前のRomaであれば多分落としていたであろう試合で勝ち点1をもぎ取れたというポジティブな1面と、ChiesaとDi Maria不在の言わば飛車角落ちのJuventusに対してここまで綺麗にやられてしまうかというネガティブな1面の両面が垣間見えた試合であった。結論としてはRomaとしてはそもそもの中盤の構成の弱みと、Zaniolo不在による問題点を巧く突かれ、試合を支配される形となってしまった。

前者に関してはRomaのセンターサークル付近におけるパス回しを得意としていないという点で、これに関しては守備時に5-2-2-1になる都合から縦に早い展開は得意としていながらも、どうしても中盤の4人以外で鳥かごを作りにくい人数不足の点と、後ろに控える3CBも守備時の強さは目を見張るものがあるが、ビルドアップやボール回しへの参加という観点では特別得意なメンバーを揃えていない点が大きい。
後者に関しては主に2点で、1点目はZanioloの代役をPellegriniによるスライドで解決しようとしたことによりPellegriniは昨年の役割に戻り、普段はピュアなアンカーに近い役割であったCristanteはよりアンカー適性の高いMaticの存在でより前で戦うべき場面が増えてしまった。これによりCristanteとMaticはともにアンカー適性の高さもさることながら、両方がより前方での貢献もできる実に高いクオリティの選手であるものの、連携面ではまだイマイチであり、お互いの役割分担においてどちらが前に出るのかがハッキリしなった今節のような役割ではお互いが保守的に立ち回ってしまい、ズルズルとラインを下げてしまう結果となった。2点目は、端的にZanioloというたった1人でボールをカウンター時に前に運べる存在の不在である。

これらの状況においてJuventusが追及した前線からのプレスからのショートカウンターは実に良く機能した。Zanioloという武器を失ったRomaのカウンターにおける軸となるDybalaとそこへのボールの出し先に対して徹底的にプレスをかけることで、中盤での支配に強みを持たないRomaからボールを奪おうとし、ズルズルと下がったバイタルエリア付近で攻撃を開始することが出来た。

Vlahovicのハンドで取り消しになったLocatelliのゴールシーンは、Manciniが後方からDybala目掛けて縦に長い楔を打った瞬間を狙われ、丁度Cristanteが最終ラインに吸収されたタイミングだったことも相まって、誰もLocatelliをマークする中央の選手がいない状態になっていた。

そういう意味では後半の交代の意図は明確かつ効果的であったと思う反面、最初からEl ShaarawyをZanioloの代役として埋めていた場合どうなっていたのかは少し気になる点ではある。ともあれ相手の戦略がここまで明確に機能している中で、敵地で勝ち点1をもぎ取れたのはチームの地力の向上を感じる。次節はOlimpicoでの昇格チームとの1戦になるので、もう少し余裕のある勝ち方を観てみたいと願ってしまう。


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はDiawara。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

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