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アンドレア・ベロッティ ローマ完全移籍

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昨日、長らく公然の秘密だったベロッティのローマ移籍が正式に発表された。2023年までの単数年契約で、2年の延長オプションが用意されている。開幕からの3試合で決定力不足から試合を決めきれないローマにとって、長らくトリノでエースとして活躍したベロッティの待望論は既にピークレベルを超えていた。それだけに彼の到着を誰もが歓迎している。チアゴ・ピントGMの芸術的な手腕とも言える『パラメトロ・ゼロ(移籍金なし)』によるこの夏6人目の選手、ベロッティのこれまでについて簡単に紹介しよう。

ガッロ(雄鶏)

彼のニックネーム『ガッロ(雄鶏)』は、子供のころ叔母さんの家の鶏小屋で鶏を追いかけていたことから呼ばれるようになり、友人のジュリ・ガッロから手のひらを鶏冠に見立てるゴールパフォーマンスをやるように勧められた。その直後から得点できるようになったために、今でもずっと続けているとのこと。

子供のころは攻撃的ミッドフィルダーだったベロッティは、アタランタのトライアウトを受けるも落選、アルビノレッフェのプリマに入る。2006年にプリマにセンターフォワードが一人しかいないという状況で、当時のアンドレア・パラ監督から、ストライカーへのコンバートを進められて本格的に才能が開花した。そして2012年、18歳の若さでセリエBリヴォルノ戦でデビューを果たすと、翌シーズンには、公式戦29試合12得点でチーム内得点王になり、2013年の夏に共同保有でパレルモに移籍した。

ディバラとの最強攻撃ユニット

パレルモで、若きパウロ・ディバラを出会い、チームをセリエA昇格に導いた。当時La Gazzetta dello Sportのインタビューで、ベロッティはディバラとの攻撃ユニットを “UNO DEGLI ATTACCHI PIÙ FORTI DELLA STORIA DEL CLUB(パレルモ史上最強の攻撃ユニットのひとつ)”と語っている。ぼくたちはこのユニットを再びローマで観ることができるだろう。

トリノ、1億ユーロの爆撃機

2015年、シーズン最終節のオリンピコでローマと戦ったパレルモは、90分にベロッティの逆転弾で勝利した。この勝負強さを評価したトリノのジャンルカ・ペトラーキSDは、彼を900万ユーロでトリノに連れてくることに成功。2016-17シーズンに、アッズーリに初招集されると、その才能は更なる進化を遂げる。このシーズン公式戦38試合で28得点の爆発的な得点力を発揮すると、同年国外のみ有効な1億ユーロの解除オプションを含む契約更改をした。彼はパレルモ、トリノの7年間で6度、二桁得点を達成している。その才能はもはや疑いようもない。

そしてローマ移籍へ

ローマがベロッティをリンクしたのは昨年夏の話。エディン・ジェコに代わる新戦力として、モウリーニョ監督がクラブにリクエストした。モウリーニョ監督は、トッテナム時代からベロッティを追っており、ベロッティも自身への高い評価を感謝していたが、トリノとローマの関係はここ近年非常に悪く、カイロ会長はローマに対して、払うことのできない高い移籍金を提示した為に夏の獲得を断念した経緯がある。

そして今年の夏、トリノとの契約が満了すると、多くのクラブが獲得に乗り出した。モナコ、ウルバーハンプドン、ニース、そして超高額条件を提示したトルコの名門ガラタサライ…しかし、ベロッティはローマ行きを志願して、他のクラブからのオファーをすべて断った。退路を断ってローマとのサインを待つベロッティだったが、契約が遅々として進まないうちにシーズンは開幕してしまう。これだけのタレントに所属先がないという特異な状況で、ベロッティ側は、ローマの負担を減らすべく、当初合意していた年俸を、さらに大幅にプライスダウンしたとも言われている。

ローマではエース、タミー・エイブラハムの代役が不在という問題を引きずっていた。先日のユヴェントス戦でシーズン初ゴールを決めたタミーだが、夏のプレシーズンからコンディションは上がらずにいる。昨シーズン53試合をほぼ交代せずに出場し続けた英国人ストライカーを今季も同じように使うことはできない。彼のローテーション要員は、ローマにとって急務であり、ベロッティはそれを可能にするラストピースだ。もちろん彼は単なるバックアッパーになるつもりはないだろう。当然、モウリーニョ監督がセリエAで119得点のストライカーをベンチに置き続けるとは考え難い。彼には一定の出場機会、タミーとの競走、共存のチャンスが与えられるはずだ。

明後日にはモンツァとの試合が待っている。
既にチームトレーニングにも合流していることから、出場の可能性は十分あるはずだ。早くローマで、あの有名なゴールパフォーマンスを披露してくれることを期待したい。Forza Gallo!

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