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【マッチレビュー】セリエA第16節 ローマ 1-1 フィオレンティーナ

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AS Roma Sunday, 10. December 2023 ACF Fiorentina
1:1
goals
1 : 0 Romelu Lukaku 5. / header  (Paulo Dybala)
1 : 1 Lucas Martínez Quarta 66. / header  (Christian Kouamé)

 

1 Rui Patrício
5 Evan Ndicka
14 Llorente yellow 90′ +6
23 Gianluca Mancini
43 Rasmus Kristensen
4 Bryan Cristante yellow 37′
7 Lorenzo Pellegrini 85′
16 Leandro Paredes yellow 80′
59 Nicola Zalewski yellow 41′ Second yellow 64′
21 Paulo Dybala 24′
90 Romelu Lukaku red 87′
Substitutes
52 Edoardo Bove 85′
17 Sardar Azmoun 24′ 62′
92 Stephan El Shaarawy 62′
63 Pietro Boer
99 Mile Svilar
2 Rick Karsdorp
19 Zeki Çelik
37 Leonardo Spinazzola
20 Renato Sanches
22 Houssem Aouar
60 Riccardo Pagano
61 Niccolò Pisilli
11 Andrea Belotti
1 Pietro Terracciano
3 Cristiano Biraghi yellow 75′
16 Luca Ranieri
28 Lucas Martínez Quarta
5 Giacomo Bonaventura 78′
6 Arthur
32 Alfred Duncan yellow 86′
33 Michael Kayode 81′
11 Jonathan Ikoné yellow 64′ 72′
18 M’Bala Nzola
99 Christian Kouamé
Substitutes
8 Maxime López 81′
7 Riccardo Sottil 78′
10 Nicolás González 72′
40 Tommaso Vannucchi
53 Oliver Christensen
4 Nikola Milenković
26 Yerry Mina
65 Fabiano Parisi
19 Gino Infantino
38 Rolando Mandragora
70 Niccolò Pierozzi
72 Antonín Barák
9 Lucas Beltrán
77 Josip Brekalo

今節、ナポリ、ミランが負けている為、勝利で単独4位が確定するローマは、オリンピコでフィオレンティーナを迎え撃つ。布陣は3-5-2、スタメンは前節サレルニターナとほとんど変わらないが、ペッレグリーニが復帰したことで、ボーヴェがベンチスタート、クリステンセンが中盤右のアウトサイドで先発に名を連ねた。特筆すべきはザレフスキの起用で、今シーズン出場機会が限られている中での先発起用には期待しかない。

前日会見でイタリアーノ監督はローマ戦をこのように語った。

「ホームのローマは強敵だ。満員のスタジアムでサポーターを味方にしてインテンシティを高めてくるだろう。こういった試合では、私たちも強い決意を持つことが必要になる」

primo tempo
この言葉通りフィオレンティーナは前から果敢なプレスを掛けてきたが、明らかに今夜のローマは普段に増して全員が集中していた。自陣で細かいパスを繋ぎ、相手を引き寄せてから、間延びした中盤を超えてルカクを狙う。または橋渡しとして中盤でディバラが加わり、効果的にサイドのスペースを使いながら速攻を仕掛ける、いわゆる『疑似カウンター』でゴールを狙う。

前半早々に得点は動いた。開始5分、右サイドでクリステンセンを起点に攻撃開始。パスを受けたディバラがクリスタンテとのワンツーで抜け出すと、右足のアウトスイングで低いクロスを入れる。それを中央のルカクが巨体を屈めて頭で合わせてネットを揺らしローマ先制。

しかし、そのディバラが24分に負傷交代。アズムンが投入。前日行われたROMA CLUB TOKYOのクリスマスパーティでも、ロマニスタからの人気が高かったアズムンは、そのままディバラの位置に入った。ディバラ不在の影響は大きく、フィオレンティーナの攻撃の時間が増え始め、ローマはテクニカルファウルでクリスタンテとザレフスキがカードを貰ってしまう。

ワルテル・サバティーニ(元ローマSD)は、この対戦を『ローマの分水嶺』と称していた。これまで多くの試合を取りこぼしてきたが、ここで勝利できれば、チャンピオンズリーグ出場を争うチームに化けるだろうという意味だ。

secondo tempo
開始から追加点を狙うローマはハイプレスを仕掛ける。52分には左からのCKにマンチーニが飛び込む。タイミングは合っていたがスパイクはボールの芯をとらえない。そうしているうちに、60分にアズムンが右足首を押さえて倒れ込んでしまう。この試合で何度も厳しいコンタクトを受けていたが、いよいよ限界に達したようだ。

この機を逃したくないフィオレンティーナは、ショートコーナーの流れからボナベントゥーラがバーを叩くシュートで流れを引き寄せると、ローマにはさらなる悲劇、ザレフスキが不必要なファウルで退場になってしまった。その直後の66分、クアメのクロスをマルティネス・クアルタがバックヘッドで合わせると、これがネットを揺らして同点に追いつかれてしまう。一人欠き、相手に勢いを与える苦しい戦局に飲み込まれた。

数的不利で防戦になるのは致し方ないが、守備で無駄に時間が経ち、何よりも流動的になり過ぎた中盤にスペースが空いていることが問題だった。そのスペースから相手がシンプルにクロスを入れてくるため、こちらは5バックで守り、結果中盤が手薄になってしまう永久機関が出来上がっていた。そこでモウリーニョ監督がどのような策を講じるのか、次の一手が非常に気になるところだ。

85分、ペッレグリーニに代えてボーヴェ投入。まだ逆転を諦めていないというメッセージを込めた起用だが、その1分後にルカクが後ろからの危険なスライディングで一発退場してしまう。これで勝利の芽は摘み取られた。

ひとつ面白かったエピソードとして、ルカクが退場した直後に、モウリーニョ監督は紙を千切り、何かを書き留めて、ピッチサイドのボールボーイ(ローマ下部組織の男の子)に持たせことを挙げておこう。男の子は大急ぎでルイ・パトリシオの元に駆け寄り、試合が切れたタイミングでその紙を見せる。中継のカメラが手元を抜くと、そこには左CKの際にボーヴェとエルシャーラウィがストーンに入ると記されていた。実況中継ではあまり聞かれないので馴染みの薄い言葉だが、ストーンとはセットプレー時にニアサイドに入る役割を指す。GKがストーンに対して上げ下げの指示を出すのでパトリシオに伝令を伝えたというわけだ。モウリーニョ監督はこのまま試合を終わらせる方法をあらゆる角度から考えていたのだろう。

試合はそのまま動かずに終わった。今節ボローニャが勝利して、25ポイントでローマと並んだものの、得失点差でローマが4位をキープした。しかし次節、そのボローニャとの直接対決が待っている。ルカクを欠いたアウェイマッチという苦しい状況で迎える次節が、我々にとって本当の分水嶺となるだろう。

コメント

  1. kyazu より:

    ルイ・パトリシオ、天晴れでした。
    互いにとって悔しいゲームになったと思います。
    ゲームの転換期としてはザレウスキの退場より、ディバラの負傷の方が大きかったように感じます。
    3月のアルテミオ・フランキで決着をつけましょう。

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