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【ダービー勝利後のインタビュー】デ・ロッシ監督「俺はある時期にローマというサイクルから外れていた」

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監督として初のダービーを体験したダニエレ・デ・ロッシは、見事レッチェ戦の悪いムードを断ち切る勝利を手にした。勝利の瞬間、吠えるデ・ロッシは、我々ロマニスタが良く知る現役時代の闘将そのままだった。ローマのプライドを取り戻してくれたデ・ロッシ監督の試合後のインタビューをお届けしたい。


ミステル、あなたは監督として初めてローマダービーを制しました。選手としてダービーに勝ったときとどちらが嬉しいですか?

デ・ロッシ監督「いつだってダービーの勝利は素晴らしい気分だ。でも監督としては少し重みが違う。試合に負けたら責任を負うのは監督だからね。ローマは長い間ダービーで勝利していなかったけど、俺たちはこの試合に大きなプレッシャーと大きな期待を持っていた。まだローマがもっと大きな目標を持って戦っていた、古き良き時代を思い出していたよ。勝利できて今は本当に幸せだ。選手ならばピッチを駆け回っていればいいが、監督はもっと別の緊張を味わうことになる。特に試合終了の数分間は本当にタフだった。まったく笛が鳴らないから、第4審判に得点掲示板の時計が壊れているんじゃないかと聞いたね。まあ、でもすべてが上手くいったよ、そう、すべてに満足している」

ROME, ITALY – APRIL 06: AS Roma coach Daniele De Rossi and Referee Marco Guida interact during the Serie A TIM match between AS Roma and SS Lazio – Serie A TIM at Stadio Olimpico on April 06, 2024 in Rome, Italy. (Photo by Luciano Rossi/AS Roma via Getty Images) (Photo by Luciano Rossi/AS Roma via Getty Images)

試合後、チームはクルヴァに行き、大きなセレブレーションを行いました。

デ・ロッシ監督「ロッカールームに戻ると、選手たちがやってきて、俺をクルヴァに連れて行こうとした。ダービーに勝利すると、一度ロッカーに引き上げて、またクルヴァに戻る。結局俺は行かなかったけどね。だって、それは選手たちの時間であり、彼らはロマニスティと共に祝わなくてはならない。俺がローマにもどってから、ティフォージは常に俺たちを支持してくれている。俺はそのグランデ・アモーレを受け取ったよ」

あなたは大けがから復帰したタミー・エイブラハムをすぐに起用しました。

デ・ロッシ監督「中盤に下がってボールを受ける選手と、前線で全力疾走する選手が必要だった。ダービーで出る奴はみんな気合が入っている。タミーは9か月間リハビリという苦しい檻の中にいた。俺が就任した初日、アイツは俺に「待ちきれない」と言い、翌日も同じようなことを口にした。再びプレーするために必死になっているのは知っていた。だからダービーでアイツの鎖を解き放ってやろうと考えたんだ。でも、まだチームに合流して2週間だ。本当のタミーを見るにはまだまだ時間が必要だろうな」

今こそあなたの功績を称える時なのかもしれません。あなたはチームに冷静さ、アイデア、様々な哲学を植え付けました。

デ・ロッシ監督「あなたは俺がどんな人間か知っている。偽物の謙虚さで、いつも他人を称賛するようなヤツが嫌いだ。そんなヤツは自分は誰よりも優れていると勘違いしている。いいか、ローマで指揮をするというこのチャンスは突然もたらされた。それを引き受けた時、何人かの人たちは俺に勇気があるねと言った。でも、ここで仕事をすることは大きなチャンスに違いないんだ。俺がローマを愛しているとか、そういうのはさておいてもね。俺は幾人か素晴らしい選手を育成しているかもしれないが、俺の経験不足によるミスを彼らが補ってくれるかもしれない。俺は監督という仕事に真剣に取り組んでいる。多少結果を出せているのであれば、ある程度の評価に値するはずだ。ここに来てすぐに俺は選手個々のチェックリストを作成した。そのリストを見ながら、彼らがもう少し上手くやれる可能性を探った。この11試合、チームは良い結果を残してきたが、レッチェ戦のように良くない内容もある。このチェックリストに終わりはない。毎週リストを更新して、何が足りないのか把握し続ける」

いよいよピッチの結果で評価される段階に突入したと思います。

デ・ロッシ監督「俺もそう思うよ。セリエBでキャリアをスタートしたとき、インタビューは全て「現役時代、ワールドカップ優勝経験を持つ~」で始まった。誰もが俺を元サッカー選手としか見ていなかったし、監督としての結果も、あまり触れる意味のないものだったのだろうね。でも監督として評価してもらえる強いチームと出会った。だから俺は今ここを辞めたくはない。まだやるべきことはたくさんあるんだ。レッチェ戦のような試合の後には批判が来るだろうが、俺はそれをウエルカムだと思っている。ローマでキャリアを過ごしたからといって、チヤホヤされたくないんだよ。本物の監督として扱われたいんだ」

未来のカピターノ(capitan futuro)から未来の監督(mister futuro)になったのですね。

デ・ロッシ監督「いや、今の監督(mister presente)だよ。今日ほど『今』を感じたことはない。俺はある時期、ローマというサイクルから外れてしまった。時々オリンピコには行ったが、ただそれだけ。クラブとの関りはなかったし、インタビューも断った。イベントにも参加しなかった。自分の知っている選手たちを応援するためにスタジアムに足を運んだ。時には特殊メイクで変装したりしてね。今俺はローマにもどり、日曜日にはアドレナリンを出して戦う。今日の感動を俺はいつまでも忘れないだろう」

あなたの『未来』はどうなりますか?

デ・ロッシ監督「わからない。今のことしか考えていない。たまに一休みして、ビールとポテトチップスを持ってソファーに寝転がるだけさ」

<了>

特殊メイクをしてダービーを観戦したデ・ロッシ

コメント

  1. があり より:

    あのロマ速で(失礼)こんなグッとくる日が。。
    こんなストーリーがあるからローマは素晴らしい。。。

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