スポンサーリンク

セリエA、ゆく人くる人

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

この冬から実に消極的な姿勢でメルカートに言及していきます。

ズラタン・イブラヒモビッチ(成功率35%)

ズラタン・イブラヒモビッチがLAギャラクシーに加入して、初めて決めたゴールが確かミドルレンジからの一発で、試合後そのスーペルな作品について「疲れてたからドリブルしたくなくてシュート打った」と飄々と答えていたのは、これはもはや「食べるものがなければケーキ食べればいいじゃない?」と嘯いたマリー・アントワネットか、三國志の英傑のようである。
つまり、ここでぼくたちが認めたいのは、トッティは伝説(レジェンド)だが、ズラタンはより神話(ミィス)に近い存在という事。

その神話がアメリカを去らんとしている。本人はまだ旅は終わらない的なコメントを出しているので、本気のオファーを申し出るクラブは枚挙に暇がないだろう。そこでローマもズラタン獲得チャレンジをするのでは?という噂。その論拠の裏付けとしては、ローマが近年ライオラと親密であることが挙げられる。
この夏、ベンチ要員になりそうだったムヒタリアンはローマに滑り込み、クライフェルトの順調な成長は商売として十分計算できる。また、ルカ・ペッレグリーニとマノラスの売却、トゥミネッロもライオラ案件だ。加えてペトラーキスポーツディレクターは、ビッグネームで一発当てる博打が嫌いではない。ということで、ズラタンに向かう動機そのものは存在すると考えてよい。しかしながら、アメリカで受け取っていた年俸350万ユーロをどのように詰めていけるものなのと考えた瞬間に、この噂は人の夢と書いて儚く消えた。

アレッサンドロ・フロレンツィ(成功率0%)


先日のパルマ戦でフォンセカ監督は怪我をしたスピナッツォーラに代えてサントンをピッチに送り出した。これで監督のプライオリティはハッキリしたようだ。フロレンツィはベンチ要員なのである。
ローマ系メディアはこぞってフロレンツィ移籍の可能性を報じている。ビッグクラブでポジションのない選手をかき集めて、マラン監督の才能をさらに具現化することに成功したカリアリは、この冬本当にフロレンツィにオファーを出すはずだ。また「獲得出来るならフロレンツィを連れてきたいよ」とはサンプドリアのフェレーロ会長の弁。しかし以前から1月のクラブ売却を明言しているので、あくまでもテスタッチーノとしての個人の意見。彼はぼくと同じ種類の夢想家だ。

その他、フィオレンティーナがフロレンツィを求めているという噂があれば、インテルがポリターノとの交換を考えているという記事もある。

ただ、どれも実現しそうにない。他のクラブからはフロレンツィの付加価値が見えているのかもしれないが、フォンセカ監督の仕事は、そういったレッテルを剥がした状態で、選手をフラットに見れるかどうかである。そして、それを理解できるのは監督と選手の橋渡しであるカピターノという立場の選手ではなかろうか。それに、6試合ベンチを温めただけで、17年在籍しているローマを出ていくとは思えない。メガクラブや中国に引き抜かれるならばまだ判るが、現在名前の挙がっているクラブは、多少の程度の違いはあるもののローマとはそう大差はない。長年乗り慣れた車を下取りに出して同じ年代の国産車を買うなら、それはもう道楽の域だ。サッカーの話じゃない。

この夏、インテル移籍を決断したジェコに対して、フロレンツィはこんな提案をした。

「ローマに残ってくれたらキャプテンを譲るよ」

彼は自分が与えられる最も価値のあるもの──ローマでサッカー選手を目指す全ての子供たちの夢であるカピターノの名誉を差し出してもジェコが必要だと考えたのである。これこそが、フロレンツィがデ・ロッシから引き継いだものだ。この申し出に対して「いいや、それは君のものだよ」と返答したジェコだが、それから数ヶ月経って、その腕にキャプテンマークが巻かれているのを見るのは少し奇妙だ。

ジェコは数日前にstampaが発表した有料記事のインタビューで自身の立場についてこう語っている。

「トッティやデ・ロッシがつけてきたキャプテンマークに責任を感じているが、ぼくにはその準備はできている」

かつてクロトーネ時代にフロレンツィを指導したことのあるマッシモ・ドラーゴさんは彼に関するメルカートの噂について語った。

ドラーゴ「ローマではみんな良く頑張っているようたが、フロレンツィが劣っているわけじゃない。まだ本当の能力を発揮しきてれないだけさ。しかし、ロマニスタたちはトッティやデ・ロッシの後継者だとは思ってない。彼らはペッレグリーニがお気に入りなのだろう」

元ローマのストライカーもこの問題に関心を示している。

アベル・バルボ「フロレンツィはローマという環境を熟知している。立派にキャプテンを務めるさ。というよりもキャプテンとはその責任を引き継ぐということだからね。むしろ本当の問題は誰が主将かよりもプレーできないことだろう。とはいえ、フォンセカさんがおかしいわけじゃない。確かに数週間前までスタメンだったのにちょっと変な話だとは思うけどね。とにかく将来をきちんと把握するにはクラブと話をすることだね。それでももしも彼がローマを去るならば、私はとても残念だよ」

これは強く書いておきたいけど、ロマニスタが胸の鋤く瞬間って、試合に勝利だけじゃなくて、選手たちがハートでクラブに残ったときなんですよね。
誰かにとっては便利なスーパーマーケットかもしれないけど、ビッグクラブへの階段を拒否した選手も多く、それはロマニスタの誇りでもある。キャプテンだからスタメンにもなれますよなんてそんな優しい世界じゃないので、ピッチの上で見返して欲しいです。デ・ロッシですら最後の2年でようやく本物のキャプテンになれた。フロレンツィの最高はまだこれから。

傷つけられたプライドは10倍にして返してやるのよ、の精神なのです!

コメント

  1. Naoki より:

    フロレンツィの事でもやもやしてたので如月さんの愛のある記事に心が救われました。ありがとうございます。
    外野がなんと言おうと、ローマの今のカピターノはアレッサンドロ、あなたです。Forza!!!!

    • 如月/kisaragi 如月/kisaragi より:

      Naokiさん
      今回の記事にこんなに反響があるとは思いませんでした。みんなフロレンツィ好きなんだなと思うと胸が熱いですね。フロレンツィには本当に不動のポジションを確立して欲しいです。

  2. 水鏡 より:

    如月さん更新お疲れ様です。
    ここ最近のフロレンツィ周辺の噂話は本当に心が辛くてどんよりしていましたが、如月さんのブログを見て元気が出ました!
    フロレンツィがもし迷った時は今度はジェコが言葉をかけてくれるんじゃないか?とか色々とプラスな妄想をしながら過ごす事にします、ありがとうございます!

    • 如月/kisaragi 如月/kisaragi より:

      水鏡さん
      こちらこそそういってもらえると励みになります。フロレンツィがトッティやデ・ロッシに現状及ばなくても、ペッレグリーニもいるし、ジェコ、コラロフもいるし、みんなで最高を目指したいですね!

  3. オフロスキー より:

    キサラギさん更新ありがとうございます。「6試合ベンチなだけで17年間在籍したローマを出ていくとは思えない」もー、その通りです! きっとフロレンツィはさらに進化した姿でピッチに戻ってくる。彼がバンディエラになる旅を、まだまだ見守っていきます!! フォルツァ、アレ!!

    • 如月/kisaragi 如月/kisaragi より:

      オフロスキーさん 
      フロレンツィはローマの象徴になれる・・・かどうかは本人の努力ですけど、その数少ない権利を持っている選手として、これからも頑張って欲しいです。なんとなく最近インサイドハーフのフロレンツィが観たい気がしていますw

  4. nn より:

    言葉は違えど思いはみんな同じなんですよね。凹んでる私達の背中をいつも押してくださってありがとうございます。みんなの思いが伝わりますように🙏

    • 如月/kisaragi 如月/kisaragi より:

      nnさん
      本当に世界中のロマニスタの想いが伝わればいいのにと思います。これからも応援しましょう!!!

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました