今節、5位が確定したローマは、4位のボローニャに4pt差を保っている。まだ多くの試合が残されていることを考えると、チャンピオンズリーグ出場はまったくの夢というわけでもない。モンツァ戦後のデ・ロッシ監督のコメントをお届けしよう。
素晴らしい勝利です。好調ローマは今後どうなっていくのでしょうか?
デ・ロッシ監督「これが今夜のローマだ。俺たちはこれから木曜日のローマをつくらなければならない。ボーイズが今夜のようなパフォーマンスをするなら、毎試合同じローマになるが、まずは木曜日のヨーロッパリーグ、それが終わればフィオレンティーナ戦と近い将来に集中し続ける必要がある」
この短期間でどうやってこのような結束力の強いグループを作り上げたのでしょうか?
デ・ロッシ監督「俺じゃない。俺は何もしてないよ。このチームはヨーロッパの大会で2年連続で決勝に進出する素晴らしい成績を残した。これは当時からチームに結束力がなければ成し遂げられない事なんだ。俺はサッカー選手たちとまず最初に人として接する。彼らが間違っていると思えば正直にそれを言いたいと思う。その後、監督として接する。チームを選ぶのは俺だが、みんなとても素晴らしく、一緒に仕事ができて本当に幸せなんだ。何人かは当時俺と一緒にプレーしていた。だから就任したときから俺に好意的だったし、そこはちょっと有利だったよね。彼らは当然俺を監督として扱ってくれたけど、おそらくチームメイト時代に共に経験したことが助けになっているんだと思う」
ロレンツォ・ペッレグリーニも復活しました。
デ・ロッシ監督「フィジカル、戦術、テクニカルの面で俺の考えをロレンツォと共有しようと努めてきた。彼だけでなく、チーム全体が俺のアイデアを取り入れてくれていることに満足している。全員が俺のサッカーを実行するのに、どれだけの労力、走力とオフザボールの動きが必要かを理解していて、今夜はそれがうまくバチッとハマったね。でなきゃ単にフィニッシュを欠いたままボールを蹴ることになる」
ここ7戦で20ゴール、最高の攻撃を見せています。この20ゴールの中に監督の仕事はどの程度介在しているのでしょうか?
デ・ロッシ監督「その多くが俺ではなく、俺たちの仕事であってほしいのは確かだね。このチームにはゴールを奪える選手がいるんだから、超攻撃的なチームを編成したい。ただ、練習中にロレンツォに今夜のゴールにつながるような走り方を教えたりはしない。まあ、ルカクのゴールはもうちょっと洗練させる必要があったね。選手は全員異なる特徴を持っている。俺の仕事は彼らの足元にボールを納めさせて、できるだけゴールに近づけるような戦い方を作ることなんだ。つまりね、ローマの『個の力』の話をしたときに、大抵はディバラのFKやルカクのゴール、ロレンツォのテクニックについて論じることになるけど、このチームには、選手が負傷したときに、ベンチでトルコ代表のサイドバックが出場を待っていることに言及したい。十分なプレーチャンスを与えてないが、ベンチには常に時速200マイルでトレーニングしているゼキ・チェリクが控えている。そんなヤツがピッチに出れば今夜のようなパフォーマンスを披露するのさ。それが俺にとってのローマ『個の力』だ。あまり目立たず、新聞の見出しにはならないが、俺たちを助け、望む位置まで連れていく選手がいるんだよ」
<了>
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