・Svilar 6.0
キャッチングやフィード等いくつかの場面で怪しさがあったものの、失点に関しては彼よりも守備陣の連携による問題か。100分以上に及ぶ試合を乗り越え、最終戦の勝利をピッチで喜べたのは何か収穫となると良い。
・Celik 5.5
これまで4Backにおける右SBでの起用が少なかったからか、余り良いバランスを見つけられず、彼の良さである攻撃性の部分を出しきれなかった。彼の存在は来年以降も重要になるに違いない。
・Smalling 6.0
彼が出場しながらの4Backは何だかんだ珍しく、その統率に若干苦労した印象は受けた。3Backへの変更後は通例通りギリギリで戦い抜く守備で2失点目を許さなかった。
・Mancini 6.0
見てるこっちが冷や冷やする程の闘志むき出しのプレーだった。試合後にファンの下に向かい旗を振る姿も含め最もファンに近いメンタリティーの選手かも知れない。
・Zalewski 7.0
狙いは分からないがクロス性のシュートがゴールに吸い込まれ同点弾となった。前半後半で両サイドプレーし一定の脅威を敵に与え続けた。彼のユーティリティ性にはシーズンを通して救われた。来年は更なる成長に期待。
“外側の低い位置に配置された彼は、La Speziaの衝撃を乗り越えそのレーンで着実に高い位置を取った。その後1-1の同点とする切り札をみつける。後半開始時には逆サイドへの配置転換され、Pelleを引き寄せ試合を閉じる為の包囲網に参加した。” (by Il Romanista)
・Bove 6.0
この試合でも運動量で同点チームに貢献。彼のゴールにはならなかったが彼が必死に走り込んだことは少なからず敵DFとGKを惑わすことに一役買った。今シーズン最も飛躍した選手で間違いない。
“彼は小さなグラディエーターだ。1000のボールを捌き、回収し、処理する。時折彼は最終局面で迷いを生じるが、それはそれでいい。最後はすっからかんになるまで完全に出し切った。” (by Il Messaggero)
・Cristante 6.5
100分を超える長時間の試合を走り切り、シーズンを走り切った。一試合平均走行距離もSerieAで7位とさることながらリーグ戦36試合に出場しこの成績は本当に驚愕のタフネス。しっかり休んで来シーズンもお願い致します。
・El Shaarawy7.0
前線から良いシュートを放ち良い試合への入り方が出来ていた。緊急事態に対応する形で最前線に上がったが、結果的に彼が敵陣エリア近くでプレーする機会が増え決勝点に繋がった。今月末までの契約だが今期も大事な場面での活躍が目立つので、今日明日にでも契約更新をお願いしたい。(懇願)
“より新鮮なプレーを見せ、それを見せつけた。Amianがボックス内で彼を苦しめPKを誘発するまでクロスバーにあて単独での突破を試みた。” (by Leggo)
・Dybala 7.5
シーズン通して、そして今節においてもゴールへの期待が最も持てたのは彼がボールを手にするときであった。彼が1試合を通しての出場が出来たことが一番の勝因と言え、結果的に彼の決勝点により古巣はECL出場へと沈んだ。残ってくれ…!!
“彼の名前は最も高く評価され、彼の涙は乾かすのに最大の痛みを伴う。喜びそして悲しみの夜に聞く彼の叫びは最も美しい。最初のPKのチャンスはMarescaに拒否されたが、次に彼は晴れやかなPKを決めた。そのゴールの価値はとても重く、彼はそれを手土産にCruva Sudの下へ飛んでいく。” (by Leggo)
・Pellegrini 6.0
敵陣エリア内でボールを持ちチャンスに絡む場面もいくつかあった。長いシーズンチームを背負い続けた使えれを感じる場面も多く、このタフな1年の彼の気苦労は想像に難くない。来年はCapitanoの下で飛躍の年としたい。
・Belotti 5.5
今節も目に見える結果を残すことは出来ず結果的にSerieAではシーズンノーゴールと本人やその周りの人間含めまるで納得のいく内容とは行かないシーズンとなってしまった。月末までの契約に何かしらの進展がみられるか要注視。
・Llorente 6.5
後半から完全な3CBへの移行に向け投入され、ミスなくゴールを守り抜いた。彼も月末に契約が切れる一人だが、買取OPの行使とその際の金額には注目。
・Wijnaldum 6.5
シーズンの疲れが最高潮に達した試合終盤に試合に投入され、決勝点に繋がる反転を見せた、大きな怪我に苦しんだローンでの一年だったがこれがOlimpicoでのラストダンスとなってしまうのか…?
・Matic 6.5
卓越したボールキープで単独でも前線にボールを運ぶことが出来ていた。今シーズン最も汗をかいた選手ではないが、そのずば抜けた経験とセンス確実に影のMVPではないか。
・Abraham 6.0
今シーズンは失意のシーズンに終わったであろう。2シーズン近くほぼ休みなく稼働していた彼が、シーズン最終日の今このタイミングにACL損傷。ゆっくり直して来季また新たにRomaで花を咲かせないか?
・Spinazzola 6.0
緊急事態での出場となったが短い時間ながら個性は出せていたのではないか。契約延長の行方が気になるところだが、怪我がちな所がネックとなるか。
・Foti(Mourinho) 5.5
失点後の投入含め、なんとか試合の勝利を引き寄せた。シーズン中盤にFoti不敗神話は砕けたが、それでも監督以外でここまで勝利数をあげたコーチはいないだろう。
第2シーズンを終えたMourinhoに対してIl Romanistaからのコメント
“感情的にも肉体的にも限界の状態で試合に入ったが、彼のBoys達はすべてを出し切った。彼のような頭脳と魂を持つ監督は、これまでRomaには一人もいなかった。” (by Il Romanista)
総評
色々あった1年ではあったが、長く険しい22-23シーズンが幕を下ろした。正直シーズン開始時に目指していた目標には遠く及ばなかった印象にも関わらず、試合終了時にホッとしてしまったのが情けない所。特に日本のRomanistaにとっては来日ツアーもあり特別なシーズンになったのではなかろうか。
ブタペストでのEL決勝戦敗戦から間を置かずに迎えた今季最終戦かつOlimpicoでも最終戦。順位を争うAtalantaとJuventusの存在を考えても、EL決勝の負けを払拭しシーズンを終える為にも絶対に負けられない1戦。他方敵としても降格権を争う試合となる重要な1戦であり、シーズン最終戦にも関わらずまるで消化試合の趣は無いバチバチの試合となった。
試合開始早々から両サイドの選手を適度に絞ることで敵陣エリア付近でプレーする機会を増やしチャンスを作ったRomaであったが、試合開始6分にライン管理のミスからを突かれ、鋭いヘディングシュートで先制点を許してしまう。正直ここはいつものIbanezを入れた3CBであればもっと構えた戦い方をしていたかも知れないと感じる所で、4Backでの戦い方に不慣れな所なところが出てしまっていたのかなと感じた。
左サイドではZalewskiとEl Shaarawyで、右サイドではDybalaを中心に攻撃を組立て継続的に敵ゴールに近づき、何とか前半終了間際に同点へと追い付いた。
後半はAbrahamに不幸な怪我があったものの、チームとして全員が奮起し決勝のPKを勝ち取った。
正直この試合を通じて感じた感想は「改めてこのチームやっぱり強くはないよな…」という所で、満員のOlimpicoの後押しを受けての試合内容としては、納得のいくものとは言い難いのではないか。
シーズン総括に近くなってしまうが、チーム内に絶対的なエースを欠く中でGoal/Assist共にDybalaの12得点7アシストが最高と、余りにDybalaへの攻撃面での依存度が高くなってしまい、守備面でも定番の3CBが揃わない時、特にSmallingの不在が勝敗に響くようなチーム体制になってしまっていた。その割にはELは決勝で敗北こそ喫したものの、なんとかリーグ戦6位で来年のEL出場権獲得という結果は、実力に即した結果を何とか勝ち得たと言えるのではなかろうか。(Juventusの勝ち点マイナスがなかったら、InterがCoppa Italia優勝していなかったらと思うと身の毛もよだつが…)
来季CL出場権が獲得できなかったことで来季のお財布事情が当初想定と異なってきてしまうが、何とか攻守にわたる補強をFree Transfer前提で獲得し何とか来年こそはCL出場権の獲得を目指して欲しい。個人的にはSerieAでの勝ち点を70点台に乗せ、叶う事ならばEL決勝へのリベンジ、そしてCoppa Italiaの制覇に期待したい。
兎にも角にもリーグ最終戦を勝利で飾り、EL出場権を確保したことで、あの絶望的な重苦しいムードの数日前の段階から、最低限の晴れ晴れとした今シーズン終了を迎えられたのは本当に良かった。
来シーズンにむけて色々なニュースが飛び交うかとは思うが、移籍市場含めてCalcioなのでシーズンオフも楽しんでいきたいところ。今年も1年間Pagelle読んで頂き有難う御座いました!!
採点者:くわしん
小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はDiawara。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。
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