【FBref データで読み解く】ASローマ・シーズン前半大解剖
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【怒りのパジェッレ】セリエA第29節:サッスオーロ2-2ローマ

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・Pau Lopez 6.5

2失点を喫したGKにこの採点が付くこと自体が不可思議だが、ゴールポストも味方につけ、適切なパンチングで幾多のピンチを救ったので及第点以上は上げたい。相変わらずボールを外に出す際のキック制度がイマイチなので、そこは改善して頂きたい。

・Karsdorp 5.5

攻撃的なBruno Peresに対してはサイドでの守備面でバランスを取るも、Cristanteとの連携に苦しみ、度々空隙を縫われるパスを通される形に。見た目に似合わないセーフティーなクリアは少し惚れ惚れする。

・Cristante 5.0

決定機を演出したMayoralへのロングフィードなどは芸術的であったが、相変わらずCBとして犯してはいけない致命的なパスミスを犯し大きなピンチを作った。中央を守る負担が3CBよりも増す2CBにおいては、ディフェンダーとしての素養が正直心もとない。

・Mancini 5.5

大きなミスはなかったものの、右サイド同様にSpinazzolaとの連携には苦しみこちらもラインを美しく保てなかった。諦め気味にディフェンスラインをDiawaraに任せ前線にふらふらと前線に顔を出す姿は、少し心臓に悪い。

・Bruno Peres 6.0

守備面は主にKarsdorpに任せることで最低限度の活躍に留まったが、積極的な攻撃参加が実を結び、最後は2点目を決めるに至った。今回のゴールも当てはまるが、試合を見るたびに「利き足は右足だなぁ…」と思わせてくれる。

・Pellegrini 6.0

1点目のPKを確実に沈めた点、惜しいミドルシュート等チャンスに絡んだ点は評価したいが、彼が得点に絡むシチュエーションはあくまで飛び道具・スパイスであって欲しく、彼自身には他人のゴールを演出する創造性を求めてしまう。そういった点では、ここ数試合同様消極的な選択が多く及第点に留まってしまうか。

・Diawara 5.5

敵の中盤の底ObiangとM.Lopezに自由な組み立てをさせない為のハイプレスを行う必要もあり、いつになく前線にも顔を出し、時にはPellegriniよりも前にいる場面も見受けられたが。しかしチームで唯一のピュアなアンカーとしての彼が生きる場面はそこではなく、「これだとVillarでも良いのでは…?」と思ってしまった。El Shaarawyへのロングパスはあまりに見事であっただけに、彼には決めて欲しかった。

・Spinazzola 6.0

左サイドを制圧してはいたが、相変わらずイタリア代表の同胞でもあるEl Shaarawyとの連携に難がある。個人としての攻撃面での貢献は2点目を演出した場面でも明らかであるが、余りに守備が軽くこの点は改善が必要か。またそろそろチームとしても彼一辺倒の攻撃に頼るのは卒業したい。

“相変わらずスピナッツォーラは2人ゲームに現れる。1人は8点で、彼の攻撃への参加とその実際の貢献、ペレスへのアシストを評価するとこの点数だ。1人は4点で、とにかく守備が悪く、重要なタイミングでマークを外してしまう。人生においてすべてを手に入れることは出来ないが、もう少しバランス感が欲しいところ” (by Il Messaggero)

・Carles Perez 6.5

各紙で最も評価が分かれた選手であった。批判的な内容としては「消えている時間が多い」という内容が大半であったが、PKの獲得だけでなく序盤のアクロバティックなシュート等、攻撃陣で数少ない得点の匂いがする選手であった。個人で密集を打破できる選手が今のRomaには少ないので、彼には今後も期待したい。

・El Shaarawy 5.0

残念なことに全くコンディション面での改善が見られない。完全な決定機であった1対1の場面もふいにしてしまった。Spinazzolaとの連携は若干改善の兆しは見えるがまだまだで、反面Mayoralとの関係性が徐々に築かれているように見える。

・Mayoral 5.5

彼もまた今節で決定機を逃してしまった1人だ。但し、ボールを持った時の視野の広さが備わってきた様で、時折. Dzekoの様な展開を見せる様になった点は成長か。

・Veretout 6.0

プレー時間の問題もあり目立った活躍は無く本来は採点不可であろうが、お帰りなさいの意味で及第点。

・Dzeko 6.0

短い時間でもポストプレーで個性を出すのは流石。但し、いい加減そろそろ得点が欲しい。こちらも本来は採点不可であろうが、今後に期待も込めて及第点。

・Paulo Fonseca 5.0

主力の選手に欠く状況も同情するが、敗戦後の言い訳も聞き飽きた。守備面での改善は大分前から急務であったにもかかわらず、この結果は言い訳出来ない。今後の全勝とEL制覇、その上で来季の話をしようじゃないか。

総評

掴んでいた蜘蛛の糸が完全に切れてしまった。勿論まだ希望を捨てる必要はないが、CLへのストレートインを期待するのは筋違いな順位となったし、何より現状そのクラスのチームで無い事は認めざるを得ない。そしてその悲しい事実を自分たちで証明してしまった。
一見すると4-4-2への変更がはまらなかっただけの様にも映る。攻撃時はほぼPellegriniをTop下に置いた4-1-3-2に近しい布陣であったが、結果上下左右への運動をアンカーであるDiawaraにほぼ一任する形となり、彼は試合を通して振り回されて走りまわるだけとなってしまった為に、敵のボールホルダーの近くで生きる彼の良さが出なかった。またこれまではカバーリングを行うCBが居たのが、2CBのCristanteとManciniは、RaspadoriとDuricicのマンマーク対応に追われ、挙句見事に両SBとの隙間を付かれラインを引き裂かれた。
この4-4-2への変更は、両チーム共に主戦力を欠く中で特にSmalling、Ibanez、Kumbullaと専門職のCBを欠いたRomaの合理的な判断とも考えられるが、それ以上にこの決断はチームにとって実に大きな意味を持つと私は考えている。何故なら、これまでのFonsecaであれば今節と同様のメンバーであっても「我々は同様のシステムで複数の選手がプレーできる」的なお決まりの文句を並べたて、ELのBraga戦同様にKarsdorp、Cristante、Manciniの3CBを選択し3-4-2-1を採用していたはずなのだ。その選択を出来なかったという事は、既にチームの戦略的根幹の部分が崩れている、または疑心暗鬼な状態という事である。変更に至った主な理由はいくつかあると考えられるが、まずはここ最近簡単に攻略されていたサイドへの厚みを持たせることと、同時にEl Shaarawyに前を向くスペースを与える事がその主目的であったろう。一見すると、明確な課題解決に写るが私はこの決断が“逃げ腰”であるなと感じた。
批評家の後出しジャンケンとなってしまう点は許して頂きたいが、私がこの決断を評価出来ない理由は大きく2点。1点目はそもそも変更に至った目的を共に達成出来なかった点。2点目は、目的を達成できなかった本質的な課題と通ずるが、本来この問題は3CBとWB、そしてWBと2シャドーの間の連携で解決すべき問題であり、システム変更による場当たり的な解決で済む話ではないと感じたからだ。
実際右サイドではBruno Peresが、左サイドではSpinazzolaが守備的な貢献を半ば諦めており、Karsdorpはバランスを取り守備的に振る舞い、El Shaarawyは若干ポジションが被っていた。El Shaarawyが個人としてパフォーマンスがイマイチだったことを差し引いても、結局左サイドがSpinazzolaの独壇場ではの彼の活躍の幅は狭まってしまう。
守備組織の脆さは以前から指摘されていたことであり、その問題を攻撃で補ってきたツケを払っている状態であるが、このシーズン終盤の今からでも監督には守備組織の再編をお願いしたい。またそれだけの信頼がまだ選手から残っていることを願う。


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はジェコ。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

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