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【パジェッレ】セリエA第32節 トリノ3-1 ローマ

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Torino FC Sunday, 18. April 2021 AS Roma
3:1
goals
0 : 1 Borja Mayoral 3. / right-footed shot  (Pedro)
1 : 1 Antonio Sanabria 57. / header  (Cristian Ansaldi)
2 : 1 Simone Zaza 71. / left-footed shot
3 : 1 Tomás Rincón 90. / right-footed shot  (Andrea Belotti)

・Mirante 6.0

特に前半度重なるピンチを凌いでくれていた。3失点した後半に関しては彼の責任とも言い難く、そもそも11本の枠内シュートを浴びていたこと自体の方が問題である。「普段これだけの割合でシュートセーブしてくれたら、普段このパフォーマンスなら…」と考えた際に少し甘めだが及第点でも良いか。

・Fazio 4.5

特に前半は自身に欠けるスピード面を自身の強みである上背を用いることでハイボール処理等の場面でなんとかカバーできていたが、最終的にはスピード不足を補いきることが出来なかった。2失点目はBelottiとのスピード勝負に持ち込まれる不利な場面を作られてシュートを打たせてしまい、最後は集中力が持たず敗北を決定図ける3失点の引き金を引いてしまった。

・Cristante 5.5

前半はエリア内でのカバリングやチャレンジで機能していたが、Sanabriaのマークは彼には荷が重かったか。せめて終盤にDzekoからの落としを枠内に飛ばしてくれていたら…と思うほどに今節は攻撃面でもイマイチであった。

・Ibanez 5.5

3DFの中では最もマシと言った状態であった。Fazioに比べるとハイボールの処理に難があるが、逆にスピードで何とか出来ていた。

・Reynolds 4.5

前節同様自身のポジショニングに悩んでいたが、正直に言ってカテゴリーが違うのではないかと思うほどに何もできなかった。攻撃面では全くボールが引き出せず、敵のマークを動かくこともできていない。仮にボールを持った場面でも、次のシチュエーションが見えていないのか、全体の動きを止めてしまい店舗が悪い。守備面は更に悪く、特に同点に追いつかれた場面は象徴的でいとも簡単にクロスを上げさせてしまう。

“牡牛(Torinoの相性)は常に彼のサイドから攻撃を仕掛けてきた。臆病で傷つき易い、すべての欠点が露わとなってしまった。” (by Il Messaggero)

・Villar 5.0

前節同様に前線へのパスの出し先が少なかった為もあり、Mandragoraに狩られる場面が目立った。試合を通じて中盤でのボールロストが多かったのが防戦一方の展開を生み出していた側面は無視できず、責任は大きい。前節・今節のように完全にカウンターメインとなってしまうと若干強みが活き難いか。

・Veretout 5.0

まだ本調子ではなさそうだが、Romaの唯一の得点は彼がルーズボールを拾ったのが起点であり中盤でフィルターとしての働きが出来ていた。

・Bruno Peres 5.5

連戦の疲れに加え防戦一方であった試合展開もあり、正直は足が止まる場面も多かったが、Romaの逆サイドが明確に急所だった為悪目立ちせずに済んだ印象。

・Carles Perez 5.0

前節に引き続き今節もスペイントリデンテとしては最も目立った活躍が出来なかった。そもそも防戦一方の試合展開であった為、もう少し守備面での貢献を行うなど何かしらのポジティブな面が見たかった。またPedroが自分で持ちたがるのもあり、あまり彼にボールが渡ってこないのも若干不憫。

・Pedro 5.5

先制点を演出したヒールパスは流石の一言に尽きる。エゴイスティックなまでの個での打開力と推進力が彼の強みでもある為判断に悩むが、相変わらず自己中心的に映ってしまうプレーが目立つ。今節では中盤からドリブルの際にボールを失う場面や、決定機での判断ミスも重なり若干印象が良くない。

・Mayoral 6.5

先制点の場面では完全にPedroとシンクロしていた。他にもカウンター時には決定機に繋がるかと思う場面も多かったが、欲しいタイミングでボールが貰えなかった。防戦一方の試合展開では見せ場は少なかったものの、動きの一つ一つは良かったのではないか。

・Karsdorp 6.0

出てきたタイミングが良くなかった。後半開始時に彼が入っていれば試合展開は違ったのではないかと悔やまれる。これ以上を求めるのは酷か。

・Diawara 4.5

後半からの出場でレッドカードと約20分程度の出場に終わり、彼の退場で試合も決定してしまった感がある。特に1枚目のイエローは心象が悪く、彼のチャイルディッシュな側面が出てしまった。

・Dzeko 6.0

敗戦濃厚な段階での投入でも一人気を吐いてチャンスメイクに絡もうとしていた。やはり短い時間でも個性が出せるのは流石ではある物の、出場時間が短すぎた。

・Mkhitaryan 5.5

ほぼ採点不能に近いがDzekoに比べると投入後の印象が薄く、今後の為のコンディション調整になってくれれば幸いといった感じ。

・Pastore 5.5

試合全体の流れが悪かったのもあり、彼の投入で何か変わるかも知れないと言う期待感も多少薄かった。不用意なボールロストもあり、まだまだ本調子には程遠い印象。

・Paulo Fonseca 5.0

カンピオナートは諦めたという明確なメッセージに見えるスターターの選出だったが、どちらにせよ修正が遅すぎるのは否めない。ただ今回払った犠牲が後々花を咲かせると信じるしかない。別に順位が変わらなかろうと、カンピオナートは続く。選手の成長なのか、ELの制覇なのか、何が今年の目標になるのか分からないが、今後のすべての試合を通して最大限の努力をお願いしたい。

“カンピオナートを放棄してしまった。これはこのレベルのクラブでは受け入れられない取組である。オールド・トラフォードが遠い存在に見えるような試合内容であった。” (by Leggo)

総評

何かを得る為には何かを失わなければならないのか。ローマは今回の敗戦で実質カンピオナートを完全に諦め、ELの獲得に全身全霊を注ぐことになるであろう。確かに、ここから全勝したとしても順位が上がるか否かは他チーム次第のカンピオナートに比べれば、全勝すれば優勝が確実なELの方が夢はある。ただ間違いないのは、何かを勝ち得るほうが何かを失うよりも余程難しいという点だ。
今節もRomaは前節に引き続き、攻撃のほぼ全てを1Topと2シャドーのスペイントリオの創造性に一任し、両WBは低めの位置を維持するカウンター主体の戦い方を選択。背景には前節同様に既にSpinazzolaを欠くWBのポジションに対して、攻撃参加のタスクを大幅に免除することで体力の消耗や怪我のリスクを減らす目的と、Fazio採用にあたりスピード面で不安が生まれるFazioサイドにも守備の厚みを持たせる目的であったろう。但し、前節と今節でのメンバーの若干の違いがRoma側の歯車を狂わせ、その歪みはTorinoの強力な攻撃陣を抑え込むにはあまりに大きな隙となってしまった。
まず前節両サイドの守備に目を光らせていたDiawaraも連戦を考慮し休ませた為、サイドへのケアがDiawaraを投入するまでの時間で大きく不足していた。さらに大きな変更点としては、前節キャプテンとしてDFリーダーとしてチームを引っ張ったManciniも同様の理由で休ませた為、そもそもの3CBの守備力が全体的に低下していた。そしてこの2つの変更点の帰結として、前節とは異なりFazioがReynolds、Carles Perezと同サイドを担当することとなり、Romaに完全な急所が生まれてしまった。ここまで極端に防戦一方の試合展開となると、守備陣の集中力とスタミナが切れるのは時間の問題であり、リズムを掴めぬまま強引に点を取りに行った結果更なる失点が生まれたのは最早避けられなかった。


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はジェコ。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

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