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【パジェッレ】さよならチャンピオンズリーグ ローマ0-2ナポリ

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AS Roma Sunday, 21. March 2021 SSC Napoli
0:2
goals
0 : 1 Dries Mertens 27. / free kick
0 : 2 Dries Mertens 34. / header  (Matteo Politano)

・Pau Lopez 5.0

1失点目のFKに関しては致し方無い点もあるが、2失点目に関しては明らかにDF陣との連携ミスからの不用意な飛び出しであった。

・Mancini 5.0

スターターとしてのCB3人の中では最も軽率なミスが少なかった点は評価できるが、ストレスの溜まる試合展開であわや退場も危惧されるようなファールが見られる点、疲れもあるがスプリント勝負だとあまりの強みを発揮しにくそうではあった。

・Cristante 5.0

やはりスキルやメンタリティーの面では本職のCBではないことがネガティブな面で強く出てしまった。これまでも度々見て取れた不用意なボールロストは、本職の位置である約25m前で起こるのであればまだ許容できるが、自身の後ろにはGKしかいない状況で強豪相手に起きてしまうと致命的だ。但し、エリア内での体勢を崩しての強烈なシュートやBonucciの様な前線への展開等、彼らしいポジティブな面があったのも事実だ。

・Ibanez 4.5

失点はチーム全体の責任であるが、その中でも2失点両方に明確な形で絡んでしまった。彼の強みであるスピードだけで解決される問題は多くなく、コンディションや試合勘の戻りの悪さもあり、数々の勝負に負けてしまった。特に上背で劣るPolitanoに簡単にヘディングを許してしまい、失点に繋がったのは印象が良くない。

・Karsdorp 5.5

献身的に上下動を繰り返し攻守に貢献しようという姿勢は見られるものの、Insigneとのスプリント勝負になってしまうと追いかける立場になってしまい、攻撃面ではPedroからの援護が貰えず右サイドの攻略に苦しんだ。

・Pellegrini 6.0

両チームの戦略により空白地帯になったフィールド中央部で自由にプレーすることができ、シュートをポストに阻まれたシーンやヘディングのシーンなど、Romaの数少ないチャンスには彼の姿があった。ただ、どれほど彼が自由に動けても、彼だけでゲームをクローズするのは困難か。

・Diawara 6.0

敵の可能な限りDiawaraをパスした攻撃戦略もありこれまでの数試合のような圧倒的な守備的な活躍は見られなかったが、それでも与えられたタスクは十分にこなしていた。裏を返すと彼が中盤に2人はいないという事がNapoli側の突いてきたRomaの突破口かも知れない。

・Spinazzola 5.5

いつものように左サイドを制圧する姿は今節見られなかった。勿論連戦によるコンディション面での問題も否定できないが、特に左サイドをこじ開ける上でEl Shaarawyとの連携の不足が大きく影響している様に見えた。

・Pedro 4.5

守備への貢献もあまりなく、降りてきてボールを貰いに来る姿勢でも無かった上に、いざボールを手にしても自分だけで何かを解決しようとするプレーが目立ち、結果的にボールを失ってしまう場面が多い。Carles Perezとの交代後に右サイドでボールが回り始めたところを見ると、チームへの協調性をもう少し出して頂きたいところ。ベテランなのでその辺のチューニングは自身で何とかして貰えると信じている。

喝を入れる意味であえて厳しい批評を引用させて頂く。

“存在が確認できないにも関わらず文句ばかり。何かいう事ありましたっけ…?” (by Il Corriere Dello Sport)

“登場する前に交代してしまった。Null文字の様だ。試合に出てきても何かを生み出してはくれない” (by Il Messaggerro)

・El Shaarawy 5.0

Pedroと比べると、同サイドのSpinazzolaとの連携がまだあったが、まだまだ不十分。結果的に相手の右サイドの守備ユニットに囲まれている時間が多く、彼の望むプレーが出来るシチュエーションでばかりではないが、人任せではなく積極的に状況を打破する姿が見たい。

・Dzeko 5.0

懸命にポストプレーを行っていたが、彼に敵のCB2人が引き寄せられても、両サイドでSBと守備的MFがしっかりと両シャドーに目を光らせていた為なかなか努力が結実しなかった。そして何よりそろそろ彼に得点が欲しい。ここ数試合既にこの攻撃ユニットでの試みは敵にケア・攻略されつつあるので、この状況を打破できるのは彼のようなリーダーだと信じている。

・Kumbulla 6.0

ある意味ではこの試合で最もミスが少なく決定機に関与せずにいられたCB。後半は押し込む時間が多かったのもあり、他のCB達と比べると守備に奔走する時間自体が短かったが、被カウンター時にはしっかりと処理できていたので、少し甘めの採点になるが及第点か。

・Villar 6.5

彼の投入からチームががらりと変わり、Diawaraとはまた違った特徴を持つ選手であることをいい意味で強くアピールできた試合となった。彼個人の前への推進力が、ゴール前の密集地でもいかんなく発揮されており、如何せん時間が足りなかった印象で「もし彼の投入がもう少し早ければ…」と無駄な想像をしてしまう程の出来であった。

・Carles Perez 6.0

彼の投入から右サイドには連携が生まれ、Karsdorpが有益な攻撃参加が出来る場面が増えた。細かいタッチでのドリブル等個人技の印象も強いが、現状の攻撃陣では最も細かいパスを繋いだ攻撃を好むメンバーに思え、バルセロナ仕込みを感じる。

・Mayoral 5.5

あまりボールに触らせてもらえず、正直今節はあまりはまらなかった。ただし、もう少し時間があればVillar、Carles Perezとの連携で裏を取る動きが出来たのではないかと言う気もする。

・Paulo Fonseca 5.0

夫々のチームの疲労感の差と、相手の力量を考えると当然の結果に落ち着いてしまっただけに写るので、彼の力量をだけを否定するのは正直違う気もするが、それでも彼の監督としての能力を評価する理由にはならない。そもそも台所事情が厳しいのもあるが、負けたParma戦とほとんどのメンバーを変えずにピッチに選手を送り出した、その勇気と選手への信頼に対しては個人的に評価したい。

総評

CLに向けたレースにとっては着雪のライバルに対して相当手痛い敗戦であることに変わりはないが、チームの状況を考えると妥当な結果なのであろう。少なくとも前節Parma戦に比べれば多くのファンが危惧していた範疇であったことは言うまでもない。そして何より飛車角落ちかつ連戦で疲弊したRomaを攻略するに向け、Napoliは実にしたたかに、的確にRomaの弱みを突き、強みを避けて攻撃を仕掛けてきた。

Napoliの攻撃は一言で言うと「両サイドでスプリントを仕掛け、中央にスペースを作る」ことであった。まず左右WGにInsigneとPolitanoを置き両サイドでスプリントを行わせ、3CBの左右夫々と時にDiawaraで対応することになり、中央部分にスペースが出来た。この作戦の実に巧妙な点は、第一に疲弊したRomaの選手にスプリント勝負を仕掛け更なるジャブを打てる点、第二に直近のローマの守備の要であったDiawaraをサイドチェンジでパスできる点、第三にRomaの両WBが守備参加したとしても最低限相手の重心を下げることに成功する点で、実際に見事にここ数試合に比べると極端に3CB間の距離が空く場面が多くなってしまった。

他方Roma側の攻撃では、ここ数試合と同様に両WBを高く位置取ることで前線の選手にスペースを与える作戦であったが、特に前半の押し込まれる時間が長かった場面では両WBも守備に参加し相手WGとのスプリント合戦に対抗しなければならなかったばかりか、攻撃時でもM.Rui、E.Hysajの両SBとFabian、DemmeのMFに見事に固められ、FW陣にスペースを与える事すらままならない状況であった。選手・足を動かすことを決めたNapoliに対してRomaが出来ることはボールを動かす事であったが、両WBとPedro、El Shaarawyの両シャドー間での連携が悪くどうにも相手守備陣を翻弄することが出来なかった。

縦をSBに、カットインを守備的MFに消される形になってしまうと、単調なアーリークロスを上げるか、ボールを後ろに戻すかしか選択肢が生まれ無い為、WBだけではどうにも解決に至らない。ここが改善されない限りは、既に今の攻撃スタイルは攻略されたと考えても良いのではないか。


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はジェコ。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

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