ASローマ発祥の地であるテスタッチョ地区にストリートアーティスト、ライカによって新たな壁画が描かれた。タイトルはUn calcio alle paure (1984-2022)。この絵には、ローマの大バンディエラ、アゴスティーノ・ディ・バルトロメイに背負われたロレンツォ・ペッレグリーニがカンファレンスリーグのトロフィーを掲げているというもの。
熱心なロマニスタであればこの絵の意味を理解することができるだろう。逆を言えば、ロマニスタでなければこの絵の深みに手は届かないのである。作者はこのように話している。
ライカ「ロマニスタでなければ、カンファレンスリーグの勝利の本当の意味を知ることはできません。1984年5月30日、スタディオ・オリンピコのピッチでチャンピオンズカップを掲げることができなかったときから、私たちはこの瞬間を待っていたのです。数十年来の夢であったヨーロッパのタイトルを、キャプテンのロレンツォ・ペッレグリーニがティラナ・スタジアムで空に向かって掲げてくれた。この絵は、私たちファンにとって、夢と希望が詰まった作品なのです。このカップは我々全員のものであり、今はクラブを去ったすべてのジャロロッシ戦士たち、誇りと忠誠心を持ってこのユニフォームを着たすべての選手たち・・・ジュゼッペ・ジャンニーニからフランチェスコ・トッティ、そしてダニエレ・デ・ロッシまで、ローマのすべてのカピターノたちのものである。しかし、何よりも、これはアゴスティーノ・ディ・バルトロメイに捧げられるべきもの。彼こそが、純潔とロマニズモの永遠のシンボルなのですから」
ローマがヨーロッパの大会の決勝を戦ったのは、今から38年前1984年まで遡る。チャンピオンズカップ(現チャンピオンズリーグ)決勝でリヴァプールに敗れたローマにとって、カンファレンスリーグタイトルは、当時カピターノだったアゴスティーノ・ディ・バルトロメイに捧げられるべきものでもある。ローマ生まれ、生粋のロマニスタだったディ・バルトロメイは、この敗戦を長年に渡って悩み続け、10年後の同日に拳銃自殺でこの世を去った。
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