着工してしまえばどうにかなるという、既成事実を急いたパロッタのプロジェクトは我々ロマニスタの心も急かした。そんな我々にとって、スタジアム最大の障害は政治家の既得権益に思えたが、フリードキン会長になってからは、やれ誰が土地を所有しているだの、どの会社が絡んでいるだの、そんな余計なあれこれは霧散した。それどころか、まだプロジェクトが発足していないにも関わらず、既にポジティヴな空気が漂っている。俺たちならやれる!そういう空気だ。
昨日、ローマのグイド・フィエンガ社長は、市長選後に新政権と協力すれば、1年以内にプロジェクトは承認されるはずだという発言をした。パロッタのTor di Valleプロジェクトは、利権と汚職、関係者の様々な思惑から、パンデミック前から、多くの問題を抱え、そのプロジェクト案に無駄なページを増やしていった。フリードキンはこのプロジェクトを引き継がずに中止して、インフラ整備を含まない純然なスタジアム建設を目指した。規模を縮小したことでパロッタ期のような莫大な投資をしなくても良くなるはずだ。また、このタイミングでスタジアムが作られるならば、イタリアのコロナ回復期に於いて、大きな雇用機会を生むと言われている。
フィエンガ社長「選挙後すぐに新政権と協力してプロジェクトを開始すれば、新スタジアムのプロジェクトは1年以内に承認されるだろう。我々は選挙を注視しており、スタジアムプロジェクトに関する候補者の考えを知りたいと考えている」
ローマは年末から幾つかの候補地の実地調査を開始する。市長候補たちは、皆この言葉に好意的だ。ローマのスタジアム建設に反対する議員に票を投じる市民は存在しない。現職のヴァルジニア・ラッジは、パロッタ前会長とフリードキンズでは真剣さが異なると前置きをした上で、オスティエンセ、テスタッチョといった地区でスタジアムを建てては如何かしら?と候補地を挙げた。また、エンリコ・ミケッティ、ロベルト・グアルティエーリも、即日フィエンガの発言を支持するコメントを出した。もうひとりの立候補者、カルロ・カレンダは自身がローマ市長になった際、スタジアムは4,5年で完成するだろうと、リアルなスケジュールを挙げた。その時ペッレグリーニは30歳。そう、スタジアムはローマの未来の為に急務だ。
いつか我々はこう言うのかもしれない。「昔のローマダービーってホームもオリンピコで戦ったんだよ」と。
ということで(どゆこと?)今季は6節がダービーです。ロマニスタのみなさんにアンケートお願いしています。明後日午前中締め切りですので、ぜひ回答よろしくお願い致します。
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