Name: | Gianluca Petrachi |
Former club: | Torino (sporting director) |
Date of Birth (Age): | Jan 14, 1969 (50) |
Place of Birth: | Lecce |
Citizenship: | Italy |
――トリゴリアに初訪問してどのような感想をお持ちになりましたか?
ペトラーキ「ここに来ることができて光栄だよ。個人的には、トリゴリアは以前から知っているんだ。ピサでスポーツディレクターの仕事を始めて、最初の仕事がトリゴリアでチェルチを連れてくる為の交渉だったからね。その後、ファルケ、リャイッチの交渉で数年前にも来たね。その頃に比べると建物が少し洗練されたようだ。ローマがどれほど大きなクラブかは、このトリゴリアが象徴しているね」
――ミステルフォンセカにどのくらいの確信を抱いているのでしょう?
ペトラーキ「ずっと前からフォンセカ監督には感銘を受けていた。私が彼をチェックし始めたのは実は数年前で、そもそもトリノへ呼びたい選手がシャフタールにいたからなんだ。だから、彼のチームがどのようなプレーをするのかは理解していたよ。私はキャリアを通じて、何かを成し遂げてきた男ではないが、もしもフォンセカ監督がいたら、それも違っていたのかもしれないね。彼は戦術家でありながら、ひとつの手法に固執せずに、幾つものアプローチを持つ監督なんだ。私は彼が、チームアイデンティティをティフォージのみなさんに明確に提示できると確信している。確かに難しいシステムで、チームには時間が必要だろうけど、私は非常に楽観的でいる。私たちは常に話をしているよ。監督とスポーツディレクターが同じヴィジョンを持つのは根本的な事で、それがあらゆるものを可能性にして行くと思うね」
――ジェコやシックの去就は?
ペトラーキ「知らぬ間に出て行こうとする選手に対して、周囲は誰もローマを非難することは出来ない。選手が他のクラブと個人的に合意したならば、次はそのクラブがローマにプレッシャーを掛けてくるだろう。しかし、本当に移籍したいのだと、モチヴェーションがないのだとすれば、まずは正式な獲得希望が届かねばならない。私は出て行きたい選手を力で抑えつけはしないが、だからといって圧力にも屈しない。個人合意?実に結構だ。だが私は気にしないね。何故なのか?なぜならば、それが正しい手順でもなければ、ましてや彼らが私の上司ではないからだ。保有権はローマが有している。ローマは誰からも脅迫されない。例えば、マノラスの退団は、彼がそれを望んで行われたオペレーションだ。私はすぐに彼の代理人と話し合いをして、そこで契約解除金を払う事で移籍は可能だと伝えた。その金額を払えなければ、選手はローマに残るだろうが、ナポリは私たちに素晴らしいオファーをしてくれた。その取引を通じて、ディアワラという我々の探しているタイプの選手を獲得できた。ディアワラは私に電話を掛けてきてこう言ったよ。ヴァケーションを切り上げて、早くチームに合流したいとね。これこそが私がローマの選手に求めるものだ」
――イグアインは来るのでしょうか?
ペトラーキ「彼の能力に関する議論はどれも馬鹿げている。今は少し自尊心を失ってはいるが、ジェコが去れば彼は加入可能な選手となる。自分を取り戻す為に、イグアインにとってローマ以上の解決策はない。必要なのは彼のやる気だ。それが私の見たいものだよ。イグアインは間違いなくバティストゥータになれる。だが現在私たちにはジェコがいる。ジェコがローマを去りたいならば、インテルがその移籍金を支払わねばねらない。そもそも適切な交渉がなければ、私には何もできないからね」
――バレッラについて説明をお願いします。
ペトラーキ「ローマは私が就任する前からバレッラと接触をしていて、既にクラブ間で合意もあり、なによりも選手本人が移籍に乗り気だった。しかし、モンチが辞任して、メルカートのアクションが遅れた時にインテルはカリアリにオファーを出した。コンテ監督はバレッラをその気にさせたんだ。バレッラはチャンピオンズでのプレーを望んでいるんだよ。カリアリはローマに売りたいが、選手はインテルを選んだ。先程の話ではないが、モチヴェーションのない選手を無理にローマには呼べない。ローマを望まないならば、バレッラは行きたい場所でプレーした方が良いんだよ。だから現時点でこれは終わった話なんだ」
――バルディーニとの関係は?
ペトラーキ「彼はパロッタ会長のアドバイザーで、当然私とも連絡を取ってきたよ。ただ、これはハッキリさせておこう。自分の分野に関する議論で私が譲歩することはない。会長、フィエンガ、バルディーニは経済的観点から、私に何ができるか、できないかを明確にする。そして、移籍に関して私が全ての責任を負う。トリノ時代、カイロ会長が私の仕事に技術的な注文をつけたことは一度もなかった。フランコ・バルディーニから私は指示は受けない。ただし、フランコは大きな助けになる存在で、協力関係は必要だ。例えば「ジャンルカ、私たちはこの選手を獲得できる状況にある。君が良ければそうしようと思うのだが?」こういった提案はアドバイザーとスポーツディレクターの間で行われるコラボレーションのひとつだ。それが連絡なしで行われるならば、私はローマを出ていく」
――エルシャーラウィについては?
ペトラーキ「私は既に彼の代理人である兄と話をして、ローマに残って欲しいと伝えた。適切な評価で契約更新の用意はあるが、それでも彼が中国で稼ぐであろうほどのお金はイタリアでは与えられない。彼が残りたいと言うならば、私たちは喜んでそうしたい」
――ストロートマンはローマに戻れますか?
ペトラーキ「現在私たちは多くの選手を評価して、多くの提案を受け取っている。メディアに漏れる情報もあれば、そうでないものもある。ストロートマンの復帰は、アイデアとしてはアリだが、実際には限りなく実現には遠い話だ」
――デ・ロッシについて何かご存知でしょうか?
ペトラーキ「いいや、分からない。でも数年後にはローマに戻ると思うね」
――あなたはスクデットの為に呼ばれたのでしょうか?
ペトラーキ「野心は私の人生の一部分だ。挑戦が常に私を魅了する。私がトロフィーを掲げる事が出来ないという意見は実に愚かだ。しかしまずローマは再建の為に基盤を固めねばならない。家は地面から作るもので、屋根から作る事はできない。ペトラーキの挑戦が成功したかどうかは時間が教えてくれるだろう」
6月末までに4500万ユーロを補てんしたいローマに対して、ナポリとインテルはタイムアップをちらつかせた交渉術でマノラスとジェコのディスカウントを要求した。ナポリの会長はメディアを通じて「28歳のディフェンダーに3600万は高い」と訴え、ローマ専門メディアはジャッロロッシが譲歩するしかないという論調になっていった。その間、ジェコはすっかりミラノの住人気分で、夏休みのインスタグラムに黒と青を配したコメントをポストして炎上した。待てど暮らせど吉報の届かぬマノラスは、トリゴリアに電話で進捗状況を確認した。功労者には甘いこれまでのローマと何かが違うぞ、彼らはそう感じたに違いない。
結局、蓋を開けてみれば、マノラスはバイアウト設定額で売却。ジェコについては、ローマは交渉を中止した。しかし、彼は年度末のチキンレースに勝利したと言ってもいい。インテルから離れたペトラーキは、すぐにユヴェントスとの取引を手早くまとめあげて、FFPというハードルをクリアした。その180度方向転換は実に鮮やかである。
彼のはどこまでも強気だ。後ろ足でローマに砂をかけたジェコは、その足をペトラーキに掴まれ、今完全に宙にぶら下げられた。ジェコの妻は、夫がまだトップリーグで数年プレーしたいことや、どれほどインテルに行きたいのか訴えたが、それをペトラーキは意に介さないだろう。あいつの顔を見てくれ。仕事となれば女にも油断しなさそうなツラしてやがるぜ。ジェコは、十分お灸をすえられたあとに、どこかと放出の交渉を開始するはずだ。
就任して僅かの間に、ジャンルカ・ペトラーキはぼくに大きなインパクトを与えた。なるほどこれはトリノが強くなる訳だ。しかし、取引は当然相手あってのこと。あまり一方的では角が立つだろうが、まずは周囲に自分のやり方を示す手法は決して間違いではない。
コメント
如月さん、こんにちは。
キャラクターがこれ程までに理解できる会見も珍しいですね。
正直で隠しごとはしない、手札を見せながら勝負するハードなネゴシエーターの印象です。頼もしいことこの上ないハゲです。
ただ今年は補強はそこそこにして欲しいです。今から補強する資金は来年の年度末にはチャラにしないといけないわけで、CL権を逃した場合はまた誰かを売らなければならず、明らかにギャンブルに依存しすぎです。
シーズン2桁得点できる20代中盤の選手を獲得しようとしたら最低3000万ユーロスタートでしょうが、エルシャーラウィは2500万ユーロなら売却でしょう?どこかおかしいですね。
ローマが行うべきはバランスシートを整えつつ、主力の契約延長と穴の開いたピースを埋める程度の補強だと思いますね。
ファラオーネに関しては、SD不在の間に中国にやられましたね。その前に延長していれば、中国はオファー出せなかったはずですよ。
なんかイタリアが再び買いに走っていて、ローマはギャンブルに乗らないとCL圏内争いすらできなくなりそうな感じですね。ジェコ、マノラス、ファラオーネ?エンゾンジ?要補強ポジションが多い夏です。
う~む 今度のハゲは頼りになりそう
マジでお願いしますよ
補強ポジションが多すぎて大丈夫かなと心配してます。
私も彼が言うようにやる気の無い人間に袖を通して欲しくはないですし、原則に従い堂々とした姿勢に好感を持ちました。
が、そんな人物がなんで筋通さないようなことをしんだろなーと思ってしまいましたw
分かりやすいSDですね
チームを貢献したいならカモン、する気がないならサヨウナラ
出ていきたいならどうぞ、だがどこに売るかどこで売るかはこちらの勝手だいいな?という
ジェコに関しては新しいSDの考え方を知らしめるための見せしめに使ってポイッとする感じなんでしょうかねぇ…
やり手なだけに、就任の遅れが悔やまれますね…中国はしたたかです…
マロッタなんかはそういうタイプですよね。そういうルールや規則を守ることが最終的にはサッカーに繋がるという考えだと思いますが、ジェコには残留という選択肢もあるとは思いますよ。
実際にキャプテンシー、フォンセカの戦術を考えたら彼の能力は絶対ベースアップになりますからね。