ローマには3人のリーダーがいる。自身の後継者になれるとトッティが太鼓判を押したペッレグリーニ、これからのローマに必要なのはローマ出身者ではなく、彼のような選手とデ・ロッシに言わしめたクリスタンテ。そして、今回ご紹介するジャンルカ・マンチーニである。ペッレグリーニとクリスタンテが偉大なバンディエラのお墨付きであるならば、マンチーニは現地のティフォージからリーダーとみなされた存在だ。2019年にトリゴリアで契約書にサインをしたジャンルカ・マンチーニは、田舎から出てきた純朴な青年のように見えた。両親は果実園を営んでいて、サッカースクールへは林檎と梨の間を通り抜けて通った。両親共、ジャンルカのサッカー選手への夢に関心はなく、息子の類まれなる才能に気が付かなかった。
現地の温度感がなかなか文字情報で伝わらない日本では、時にネガティブな結果を引き出す荒い守備の選手という評価なのかもしれない。しかし、トスカーナ出身の若いセンターバックは、ロマニスタ視点の発言をするファンの代弁者であり、苦しい戦局で度々ゴールを決めて『試合を変える』選手であり、その姿はナインゴランの後継者にも見える。そして、今シーズン5節のウディネーゼ戦で、顔面を流血しながら気焔を吐く姿は、いよいよローカルな枠を超えて世界中のロマニスタたちにも魅力として伝わり始めたのではなかろうか。
今回は全国紙IL MESSAGGEROに掲載されたローマ不動のセンターバック、ジャンルカ・マンチーニのインタビューをお届けしたい。ロマニスタ必読のエピソードが満載だ。
マンチーニ最新インタビュー2021年10月
モウリーニョの指導はどのように始まりましたか?
マンチーニ「トレーニングの初日、監督は俺たちをメインコートの巨大モニターの前に連れてきた。そこで、2度と繰り返してはいけない過去の戦術的シチュエーションについて説明をしたんだ。その時、俺たちは目の前の人物が誰かを理解したね。ああ、これがあのモウリーニョなんだってね。その瞬間スイッチが入り、俺たちのギアは上がった。彼はローマの失敗点を視覚的に観せることで、すぐにリスタートポイントを設定したのさ」
続きはnoteで購読することができます。加入当初のロングインタビューを含む7700文字の大ボリューム記事ですので、ぜひ仕事の合間、移動の途中などに読んでみてくださいね。巻末には3シーズンの個人スタッツも収録しています。
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