AC Milan | Sunday, 8. January 2023 | AS Roma |
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2:2
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goals | |
1 : 0 | Pierre Kalulu 30. / header (Sandro Tonali) |
2 : 0 | Tommaso Pobega 77. / left-footed shot (Rafael Leão) |
2 : 1 | Ibañez 87. / header (Lorenzo Pellegrini) |
2 : 2 | Tammy Abraham 90.+3 / right-footed shot |
試合はホーム、サンシーロでポゼッションするミランとブロックを敷いて守るローマ。なかなかにチャンスの少なさそうな展開だが、痛恨の失点は30分。枠に飛んだブライム・ディアスのミドルシュートにGKルイ・パトリシオが触れてコーナーキックに逃れるが、そのコーナーからカルルの強烈なシュートがネットを揺らした。
ローマの見せ場は41分、ザレフスキがカットインからシュートを打つと、直後ようやくディバラにもらしいシュートが生まれた。しかしアディショナルタイム2分をミランに上手くいなされてリズムを作れないまま前半を終えた。
後半はより派手な展開となる。
ローマが積極姿勢を見せるも、ボールを大きく動かして空いたスペースから蜂のような鋭い一刺しを狙うミランが77分にポベガのゴールで追加点をあげた。敵地で残り10分の状況で2点ビハインド、これでゲームクローズと思われたが、終了直前の87分にイバニェスの高い打点のフリーヘディングで1点を返すと、フォーティ監督代行は、マンチーニOUT、ベロッティINで最後の賭けに出た。このメッセージが伝わったのか、攻勢を増すローマはアディショナルタイム3分に絶好の位置でFKを得る。
キッカー、ペッレグリーニのボールがゴール前の密集地帯に入り、マティッチがややすらすイメージで頭で合わせた。一度はGKタタルシャヌが防ぐも、目の前にこぼれたボールをエイブラハムが超反応でネットに突き刺し同点に持ち込む。試合はそのまま動かず終了。
1ポイントには1ポイントの価値しかないのだろうが、それでも最後まで勝負に残ったローマの現状最大の力をぼくたちは見た。もちろんMVPは我チームのエースに異論はあるまい。
エイブラハム、ROMA TV+のマイク。
シーズン折り返しはミランとのタフな試合で幕を開けましたが?
エイブラハム「サンシーロが難しいのは分かっていた。向こうは守備も堅く、攻撃意識も高い。こちらのチャンスは少ないから我慢の時間帯が続いた。だから最後のコーナーキックの時に俺は自分に言い聞かせた。「これがラストチャンスだ。ボールに備えなければ」ってね。マティッチのヘディングして、キーパーが防いだ時、俺は幸運にも適切なタイミングで適切なポジションにいた。チームも俺も本当に幸せだ。試合前に監督から「自分たちの個性を発揮しろ」と言われたんだ。だから失点してロッカールームに戻ってきても、俺たちは誰一人落ち込まないで、勝利を諦めなかった。俺たちは後半良いプレーをしたし、2得点して試合に残ったのさ」
スタッツ解説
ミランの方が攻撃が洗練されていたとは言え、スタッツではシュート本数がどちらも12本と互角感はある。また、ローマはブロックを敷き、相手の侵攻を阻んでいたというぼくのインプレッションに対する数字の論拠としても、ミランのボールタッチエリアがローマに比べてミドルサード、ディフェンスサードに多かったことを挙げることができる。また、総ボールタッチ数で勝るミランだが、自陣ペナルティーエリアではローマ以上にボールに触れている(67回)ことも、この試合がどこかでローマに風向きが変わったのだと知ることができるだろう。
def pen | def 3rd | mid 3rd | att 3rd | att pen | |
MILAN | 67 | 193 | 340 | 120 | 18 |
ROMA | 44 | 137 | 225 | 106 | 16 |
話を攻撃に戻すと、この試合で最もシュートを打ったのがディバラ(2本)、イバニェス(2本)ペッレグリーニ(2本)、ザニオーロ(2本)そして得点者のエイブラハム。そのなかで最も得点期待値の高かった選手がエイブラハムの0.8 xGとなっている。ミランのチーム得点期待値が0.8 xG、ローマが0.15 xGであることからも、両チームとも総シュート数が同じ12本でありながら、ローマが数字の上でより可能性のある攻撃をしていたことも付け加えておこう。
エイブラハムが随所で重要なゴールを決め、ソルバッケン、ワイナルドゥムという新戦力が加わったシーズン後半のローマには期待感しかない。
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