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【セリエA第13節】ジェノア(A)

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Genoa CFC Sunday, 21. November 2021 AS Roma
0:2
goals
0 : 1 Felix Afena-Gyan 82. / right-footed shot  (Henrikh Mkhitaryan)
0 : 2 Felix Afena-Gyan 90. / right-footed shot

つまらん夜はもうやめだ!!!!

陰鬱で停滞したムードのままリーグが中断され、さらにはクリスタンテという主力を失ったローマ。前日会見のモウリーニョは苛立ちを隠さず、ロマニスタとしては不安しかない状況。しかも、ジェノアはホームに加えて、シェフチェンコ新監督を迎えて、最もチームのテンションが高い状況なので、ここをどのように攻略していくかが大きな見どころとなった。

ローマは前半から試合をコントロールするもののなかなか得点に繋がらない。ただ、今季これまで、ピッチから消えることの多かったミキタリアンが存在感を放ち、チームは徐々にリズムを作ってく。エイブラハムもインテンシティを発揮して、ポストプレーなどポゼッションに貢献していた。

前半13分にに、バイタルから振り抜いたミキタリアンのシュートがネットを揺らす。だが、これはボックスのエイブラハムの腕に触れたとしてノーゴール。後半に入ってもローマはポゼッションするが、60分を過ぎた辺りから、相手のプレーに『1ポイントでもいい』という空気が漂いはじめた。74分にショムロドフOUT、フェリックスIN、ここから戦局は大きく動く。

ローマ待望の先制点は81分。徐々に攻める意欲を失っていたジェノアだが、シリグが後方からのセットピースで、チームに前に出るように指示を出す。これにより、ジェノアはDFラインが高くなりスペースが生まれた。そして、シリグからのフィードボールを難無く奪ってカウンター発動。ワンタッチパスで中盤をかいくぐり、ミキタリアンがドリブルでバイタルエリアに進路を取ると右の大外をフェリックスが独走してきた。ダイアゴナルに出されたパスをフェリックスは落ち着いて右のインサイドでファーに流し込む。18歳の超新星爆発だった。さらなる爆発は93分。仕掛けようとしたエルシャーラウィが相手選手にボールをひっかけるも、詰めていたフェリックスが引き取り中央へ切り込む。ゴールまで距離はあったが、相手の寄せが甘く、落ち着いてコントロールした中距離弾を放つ。ボールはキーパーの手の届かない右角に吸い込まれた。エンブレムにキスをするフェリックスには胸が熱くなった···が、それは後からその画像を見たからで、この瞬間のぼくの記憶はない。試合はいつの間にか終わっていた。

これでどうにか5位浮上。今後はインテル戦も控えているので、このまま負けずにコンディションを上げていって欲しい。

試合の感想

ローマは事前に準備していた3-4-1-2を破棄(ミステルの言葉を借りるならばゴミ箱に捨てた)して、オフィシャルアナウンスではヴェレトゥを1ボランチに据えた3-1-4-2で戦ったらしいが、実はwhoscoredで確認すると、平均ポジションでは中盤底にヴェレトゥとミキがいた。つまり、今夜の本当の凄みとはフェリックス・アフェナ・ギャンではない。クリスタンテの代わりにディアワラという置きにきた采配ではなく、ミキを据えて昨シーズンのようなカウンターの素地を作ったモウリーニョのセンスだと言える。結果ローマは、監督の前日会見通り、鮮やかなカウンターアタックや、サイドからの崩しといった楽しくエキサイティングなサッカーを見せた。まるでフォンセカのようだったと書くのはあまりにもリスペクトがなさすぎるか?

一方のジェノアは打ったシュートが1本で得点期待値は0.07、マラッシでこれは言い訳の出来ない酷い内容だ。特に時間の経過とともに、選手内でドローのイメージが共有されていったのは根が深く、モウリーニョ監督に簡単に潮目を読まれて、更にインテンシティの高い選手(フェリックス)の投入を許した。シェフチェンコ監督にとってはたくさんの問題点が見つかる敗戦となったに違いない。ただ、コートを雨で濡らしながらピッチサイドに立つシェヴァは現役の頃のように精悍で、なんとも雰囲気のある男だった。ぜひジェノアを降格圏から救い出してもらいたい。


監督試合後のマイク

監督おめでとうございます。得点後、あなたを抱きしめに来たフェリックスとの映像は美しい瞬間でした。

モウリーニョ監督「ブランドは言えないが、試合前にゴールしたら800ユーロもする靴を買う約束をした。フェリックスはその約束を忘れないように言いに来ただけさ(笑)明日の午前中に靴を買いに行くとするよ。明日は確かプリマの試合があったね。デ・ロッシ監督には申し訳ないが、フェリックスが(プリマヴェーラで)プレーすることはないだろう」

前半を振り返ってください。

モウリーニョ監督「前半は引いて守られていたが、私たちは質の高いプレーでボールを支配した。縦の動きは足りなかったが、常にボールはコントロールできていた。多くのプレイヤーが良い動きをした。ミキタリアンはトップ下という役割で素晴らしいパフォーマンスを見せたと思う。後半に入るとジェノアは更に自陣に下がり、スペースがなくなったので、フェリックスを使うべきだと感じた。カリアリ、ミラン戦でも同様の理由で起用したんだ。彼のフィジカルならチームを助けてくれると思っていた。実際にそうなったし、チーム全体で良いパフォーマンスをしたと思っている」

初めてフェリックスを見たときはどのように感じましたか?

モウリーニョ監督「プリマのトレーニングコートは人工芝で、これが成長の妨げになると感じていた。だから、彼や数人の子供たちをシーズンの頭からトップチームに参加させた。彼はゴール前の冷静さが印象的だと思ったね。技術的に『フェノーメノ(怪物)』とは思わないが、ただとても冷静だ。それに謙虚な性格であることも驚かされた。時折、謙虚さを欠き、思い上がった若者に会うことがある。しかし、彼は私や選手たちのアティチュードを吸収しながら素晴らしい成長を遂げている。その進化を見るのは喜ばしい。デ・ロッシ監督には申し訳ないが、彼は今後もトップチームで預かる。まあ、監督もフェリックスの為に喜んでくれるだろうけどね」

エルシャーラウィも自己犠牲精神を見せたと思います。

モウリーニョ監督「エルシャーラウィは生粋のウインガーなので、このシステムに適応するために相当な努力をしてきたと言わせてもらいたい。彼の持ち味はインテンシティで、それはこのチームに異なる強度とギアをもたらした。難しい試合だったが私たちは勝てると確信していた。結果が出ない時期だから選手たちにもプレッシャーがあったと思う」

現在は穏やかな気持ちでしょうか?

モウリーニョ監督「勝利したからこその穏やかさだ。今週はハードワークをしてきた。昨日の記者会見で、一週間の仕事をゴミ箱に捨てたと言ったが、実際にはそうではなかった。クリスタンテが使えなくなり、ヴェレトゥを中盤底にして、ミキタリアンを異なるポジションに動かした。彼が今日できなかったことと言えば、ゴールを決められなかっただけで、私の考えではミキは今日ピッチに立った選手で最も優れていたと思う。このモジュールには満足している。今監督が気分良く帰宅できる夜だ」

シェフチェンコ監督に一言お願いします。

モウリーニョ監督「英国の慣習に倣って赤ワインをプレゼントしてくれたよ。私にとってはもちろん嬉しい話だが、このような結果は彼にとっては残念なものに違いない。しかし、いつかは逆の立場になるはずだ。それが人生というものなのだからね」


ミキタリアン試合後のマイク

先程、モウリーニョ監督はあなたがマン・オブ・ザ・マッチだと話していました。今のお気持ちは?

ミキタリアン「監督とチームメイトに感謝したいね。今夜の俺たちはチーム一丸となり、ただ勝利だけを求めて、その為に全てを捧げた。前半からその姿勢で入り、後半改善を加えて俺たちが望むゴールを手にしたんだ」

今夜は18歳の少年がゴールを決めました。あなたはこれまでフェリックスに多くのアドバイスをしてきましたが、今後なにか助言するとしたらどのような言葉になりますか?

ミキタリアン「あまり調子に乗るなよって事かな。いまあんたが話したように、あいつはまだ18なんだ。まだ学ぶ事はたくさんあるし、仕事に打ち込む必要もある。今夜2得点したからってキャリアが約束された訳じゃないからな。これからもプレーして、自信をつけながら、ピッチでチームの助けにならなきゃいけない。俺たちがフェリックスや他のチームメイトを助けるように、あいつもチームメイトを助けなければならないのさ」

<了>

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