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【今シーズン最後のパジェッレ】スペツィア 2-2 ローマ

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Spezia Calcio Sunday, 23. May 2021 AS Roma
2:2
goals
1 : 0 Daniele Verde 6. / left-footed shot  (M’bala Nzola)
2 : 0 Tommaso Pobega 38. / right-footed shot  (M’bala Nzola)
2 : 1 Stephan El Shaarawy 52. / right-footed shot
2 : 2 Henrikh Mkhitaryan 85. / right-footed shot

・Fuzato 7.0

各紙がチーム最高点を付けるのも納得の活躍。2失点した試合でGKに最高点が付く事自体がチームにとっては大問題だが、それでも前半の地獄のような時間帯を2失点に抑えることが出来たのはひとえに彼の活躍によるものだ。やはり至近距離からのシュートに対する反射神経が素晴らしく、単純な運動神経的な意味合いでは、チームGK内で1番なのではと思った。

Il Romanistaも孤軍奮闘する彼を以下の様に賞賛した。

“最初からVerdeと戦っていた。1回目のアタックはブロックに成功したが、2回目のアタックには屈してしまった、それでも3回目のアタックではまたこれをはじき返した。どれも1月の対戦で消化しきれなかった分の猛攻である。加えてVerde以外の選手も彼に襲い掛かる為、悪夢のような前半の時間の中で、最も登場回数が多い選手になってしまった。その後の対応も素晴らしく、後半もしっかりとした対応でチームに落ち着きをもたらした。” (by Il Romanista)

・Karsdorp 6.0

Speziaの攻撃が彼とは逆サイドを軸に行われていたことも勿論あるが、それでもDF陣で唯一明確な大ポカを起こさず1試合を走り切った。また安定的に敵のゴール前にボールを供給しチャンスを演出することが出来た。

・Mancini 5.5

こういった試合で彼だけが奮起している試合は何度も見てきたが、今節に限っては彼もまた敵への不用意なパスを供給してしまう等、不用意なプレーが目立った。またいつもであれば見られたセットプレー時の活躍もあまり見られず、端的にコンディションが良くない状況だったのだろう。

・Kumbulla 4.5

Verdeからの猛攻をしかけられる左サイドにおいて、相棒がSantonであったこともあり、厳しい時間帯が多かった。彼もまた敵への不用意なパス供給で前半敵の決定機を演出してしまった。相変わらず簡単にクロスを上げさせてしまう場面が多く、結果体に今シーズンは序盤以外あまりいい結果を残せなかった。

・Santon 4.5

彼が試合に出るたびに本職の左SBの不在を感じさせられてしまう。攻撃面では時折左サイドを駆け上がり顔を出す場面も見られたが、守備面での貢献があまりに無く、まるでVerdeとのスプリントでは勝負にならず、対処が出来ていなかった。後半開始時に交代と言うのもスターターとしては満足できない結果に。新監督の到着を心待ちにしているに違いないのだが、来季はどうなるのであろうか…。

・Darboe 4.5

今後の課題は継続性という事になるであろう。前半最もRomaが押し込まれた時間帯に、それも短い時間で2度も最終ライン近辺からパスミスを引き起こしてしまった。結果的に試合の早い段階で相手に先制点を献上する事となってしまった責任は重いと言わざるを得ない。4試合連続でのスターター起用と、徐々に疲労と共に自信を蓄積してきた結果のミスとは思うが、既に「彼らしくないミスが」と言いたくなってしまう程に本来のパフォーマンスへの信頼感はあるので、来シーズン以降への期待が高まる

・Cristante 5.0

先制された場面でもキャプテンとしてチームを鼓舞する姿が印象的ではあったが、彼自身ではチームの状態を引き上げる事は出来なかった。特に前半はRomaの守備陣が崩壊していたので、その時間帯はもう少し守備的なサポートをしても良かったのでは無いか。2点目の起点となったクロスなど攻撃参加は魅力的であったが、Pastoreからの絶好の決定機演出をふいにしてしまったのは悔やまれる。

・Pedro 5.5

いつもの様によく走り、よく前線にボールを運んだ。前半はこれらのチャレンジは結実することは無かったが、後半に入り彼のこういった努力がEl Shaarawyのゴールを生んだ。シーズンを通してフル出場が適わない分、その分ピッチにいる感は常に全力投球なのかも知れない。どうしても1人でチャレンジをして空回りしてしまう時間が生まれてしまうのが勿体ない。

・Mkhitaryan 6.5

前半はほぼ押し込まれる時間が長かった事もあり、ほぼ試合から消えてしまっていた。またPellegriniの様な展開力にはどうしてもかけていた。それでも後半チームがギアを入れなおした段階で熱を入れ始め、いつもの様なDzekoとの華麗な連携で値千金の同点ゴールを決めることが出来た。

・El Shaarawy 6.5

若干8位でのシーズン終了ムードが高まる中、後半早い段階で彼が得点できたことでチームのムードが一変した。実際、前半から敵のゴール前でしっかりとシュートが打てていたのは彼だけで、この試合においては攻撃のキーマンであったことは間違いない。ただカウンター時のボールの足への収まり等を見ていると、これでもまだ彼の本調子ではない様には見えたが、久しぶりのセリエAでのゴールを今は素直に喜びたい。

・Mayoral 4.5

珍しく完全に消えていた。Pellegriniのような純正チャンスメイカータイプが後ろにいた方が彼自身は活躍しやすいのだろうか。Pedro もEl Shaarawyもボールを持ちたがるタイプではあるので、自身の欲しいタイミングでボールが引き出せてなさそうな様子が見られた。

・Reynolds 4.5

これまでの試合に比べると、Santonと比較してそれほど評価を落とす内容では無かったが、それでも全くもってVerdeの進行を止める事には機能していいなかった。そもそも不慣れな左サイドでの出場という点は理解するが、B.Peresと違い「右で出せばもっと活躍する」という確信も持てないのが現状。

・Villar 5.5

守備陣のコンディションがすこぶる良くない中で、Darboeとの交代で入るのはなかなかに難しい試合の入りにはなったかと思う。元々がDiawaraやDarboeのような純粋な守備的なMFで無い為、バランスを取るのに苦しんでいる様に見えた。またボールを保持しながら前に進めたがる彼にとっては、Speziaの前線からのプレスと、以前の3-4-2-1に比べるとどうしても前線へのパスの選択肢が少なくなってしまう点は、彼にとっては判断を難しくしたかもしれない。

・Pastore 6.0

短い時間の出場となったがCristanteへの決定機の演出や、狭いスペースで敵をかわしていく様は実に典雅であった。ワンタッチでパスを前線に供給する様を見ていると、Mayoralと一緒に起用してみて欲しかったなと思ってしまった。

・Dzeko 6.5

最近の彼はエリア内でゴールをアシストすることが主なお仕事になりつつあるが、それでも短時間で結果を出すことは素晴らしいし、何よりこういったアシストは時間をかけてチームメイトと築き上げてきた信頼の証である。彼が入ることでチーム引き締まるのは、やはり彼がまだチームメンバーにとってはキャプテンだからではなかろうか。

Il Romanistaは今節のベストプレイヤーとしてチーム最高評価タイの8.0点を付けた。

“最初のトライは後頭部でのヘディングで、これはポストギリギリであった。しかし、彼は前半の終わりに正に傑作を生み出した。サイドからボックス内に流れ込み、見事に相手を出し抜いてMkhitaryanにチョコレートを提供し、彼はそれをゴールに流し込んで1-0としたのである。最終的には、Acerbiを退場に追い込むまで延々と破壊し続けた。” (by Il Romanista)

・Paulo Fonseca 5.0

お疲れ様でした。なんでこうもSpeziaのItaliano監督にはチームを攻略されやすいのか、私にはもう分かりません。7位フィニッシュで、(出る意味・必要があるのかは分からないが)欧州カップ戦への切符も手にしたので、本当に最低限のお仕事はしたのでは無いでしょうか。選手たちも大分疲れていたなかで、可能な限り多くの選手に出場時間を持たせ、次期監督へのアピールをさせてあげたのは優しい親心だと思います。

“Spezia戦そのものは屈辱的な結果となったが、試合前の土曜日に彼が言ったように、チームの均衡とカンファレンスリーグの出場を残してRomaを去る事となる。” (by Il Messagerro)

“最後の苦しみと7位入賞を残しRomaを去ることになる。予想通りのお別れとなったが、色々と言いたい事はあるだろう。Fuzatoとレフェリーに感謝しなくてはならない。” (by Leggo)

総評

思い返せばSpeziaというチームは今シーズンのRomaの重要な分岐点に関わってくるチームであった。Fonsecaの解任論が一気に過熱し始めたのはホームOlinmpicoでのCoppa Italiaを落とし敗退が決まったタイミングであったし、その僅か数日後のリーグ戦で選手が気を吐き何とか勝利した試合でチームとしての団結力が大きく高まった。今節も結局今シーズンの着地順位を決める最終節の重要な試合に彼らは立ちはだかった。
にもかかわらず「既にセリエA残留を決めた格下との対戦」として試合開始前の段階でチームやファンに消化試合としてのムードが若干漂っていたのは間違いなく、こういった部分が今後1試合1試合を落とさないチームになるうえで重要な事なのだろうと思う。案の定ではあるが、全くもって簡単な消化試合にはならず、なかなか格下にも勝ちきれなくなり、Mkhitaryanの復帰で息を吹き返したRomaの今シーズン終盤を体現したかの様な試合となってしまった。

試合内容自体があまりにグチャグチャで、失点に関しても共に、Darboe含めた守備陣の完全な崩壊と、それによる集中力の欠如によるものなのであまり言う事も無く、これが今シーズン最終節かと思うと若干寂しいものがある。シーズン総括はまた改めて行うかもしれないが、期待の持てる若手が現れたことが今シーズン唯一の救いで、「國破れて山河在り 城春にして草木深し」と言った気分です。来シーズンもPagelle書きますので、皆様に読んで頂けますと幸いです。

Sempre Forza Roma!


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はジェコ。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

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