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【パジェッレ】セリエA第30節 ローマ 1-0 ボローニャ 

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・Mirante 7.0

特に前半押し込まれる場面が多かったが15分頃の好判断が光った飛び出し、19分頃の相手CKからの決定機へのファインセーブ明確な活躍があり、後半も危なげ無くゴールを守った。およそ4か月ぶりの試合出場とは思えない程のコンディションで、常日頃の準備の怠りの無さが伺えた。

・Mancini 6.5

キャプテンマークを巻き3CBの右として守備陣をけん引した。特に試合同サイドのReynoldsの位置取りを何度も気にし、声掛けをする姿からはキャプテンシーを感じた。前線・中盤でのプレスにも積極的に参加し、敵の攻撃の芽を摘む動きをしていたが、代わりに下がってくるDiawaraとの入れ替わりも円滑に行われていた為、大きな守備面での穴にはならずに済んだ。

・Fazio 6.5

久しぶりのスターター起用で3CBの左として、どっしりと構えた守備が出来ていた。たまに同サイドのBruno Peresに攻撃参加を促すパスを供給や、自身が左サイドを深くえぐる場面も稀に見られ、戦況の中で臨機応変に守備に穴をあけないベテランのリスク管理が出来ていた印象。

・Ibanez 6.5

ELを通じて完全に本来のコンディションを取り戻したか。PalacioとSorianoの飛び出しに対して、持ち前のスピードを生かし、上手に体を寄せることで上手く対処していた。決勝点となったMayoralのゴールも起点は彼のロングフィードからで、相手のミスもあったがその点も評価したい。

・Reynolds 5.0

攻撃面での強みがある選手であろうことから、今節のような引いた状態からのカウンター主体の戦い方でのバランスの見つけ方に苦労した印象。特に、自由に持ち場を離れて前線にプレスを掛けに行くManciniとそのカバーに入るDiawaraとの3者間での左サイドの距離感に悩んでいた様に見えた。少しずつチームに馴染んで今後の成長に期待したいので、少し厳しめの採点。

以下、ランボーか何かに触発された記者が書いたとしか思えないパジェッレが妙に面白かったので記載致します。

“テキサスから怒りを込めて…。 このアメリカ人の少年は、試合開始1分後にはボールに触る機会に恵まれたが、Dijksを押し込むべきか、逆に自らがBarrowを待ち構えるべきかの選択に悩んでしまった。また守備時の読み合いでも見方をヒヤヒヤさせる場面が多い。ただどれも経験不足やメンタルの弱さが原因として十分で理解できる範囲の判断ミスであろう。”テキサスではすべての物が大きい”というのが、彼のモットーだが、現状では後半のプレーで改善が見られた以上に、彼には成長の為の大きな伸びしろが存在する。どちらにせよ彼は2001年生まれの若者で、それを考慮に入れて長い目で成長を見守りたい。” (by Leggo)

・Diawara 6.5

今節もピッチの中央を前後左右に走り回り、ボールの回収に貢献した。ただ、Palacioが特定のポジションに留まらず、それに合わせてSorianoが連動して位置を変えていた為、若干マークする対象には困っていた印象。但し後半はワンツーや個人技でエリア内まで持ちあがるなど攻撃のスパイスとしても機能していた。

・Villar 6.0

チームにとって最初のシュートとなったミドルシュートは良かったが、それ以降前線へのパスの出し先が少なかった為もありいつも以上にボールを抱え込んでしまい、囲まれて行き場を失う場面が多かった。また自身のミスからPellegriniがイエローをこうむってのファールを冒さなくてはならない場面を引き起こしてしまったのも残念。

・Bruno Peres 6.5

多くの時間で守備的に5バックに近い形で振る舞いながらも、前半の特にチャンスの少なかった時間帯にSpinazzolaかと思わせるかのような、細かなタッチで左サイドをえぐりチャンスを演出していた。彼が両サイドである程度のクオリティーをもって90分プレーできているのはRomaにとって実に大きい。相変わらず左足でのクロス精度はイマイチだが、そこはお愛嬌か。

・Carles Perez 5.5

今節のスペイントリデンテとしては最も目立った活躍が出来なかった。個人でエリア内に侵入する動きは相変わらず良かったが、カウンターの場面自体が少なかったのと、同サイドのReynoldsが相手にとっても脅威で無かった為、上手く処理されてしまった印象。

・Pedro 6.0

各紙5点代の採点が多かったが、3人の攻撃ユニットで何とか得点に繋げようと、飛び出す動きに対しての意識が自身だけでなくパス供給面でも強く見えた点を評価したい。今節においては中盤からドリブルで前線への推進力をもっていた数少ない選手で、期待感が持てた。ただ不必要なファールからのイエローカードは余計だった。

・Mayoral 7.0

前半殆どチャンスが無い中で試合を決定付けた値千金のゴールを決めた点を最大限評価したい。得点には結びつかなかったが、Carles PerezやPedroとの連携は良さそうに見えた。

・Karsdorp 6.5

Reynoldsとの交代で出場したが、明らかに守備面・攻撃面両方で活躍出来ており、Manciniとの距離感が良かった。Pastoreからの決定機の演出をものにできたら最高だった。

・Veretout 6.0

まだコンディション調整段階とは思うが、強烈なミドルシュートを放つなど徐々に試合に溶け込めてきている様に見える。

・Pellegrini 6.0

今節では特別の出番は無く各紙採点不能に近い状態であったが、1点差の場面で何としても追いつかれてはいけない状況でチームを引き締める役割を持っていたと思う。必要なファールであったとは言え、自節出場停止のイエローを貰ってしまったのは悔やまれる。

・Mkhitaryan 6.5

Pedroが抜けた後、中盤から前線へのドリブルでの推進力をもたらした。まだ万全の状態とは思えないが、それでも十分にMkhitaryanらしい動きが出来ていたので、今後にも期待が持てる。

・Pastore 6.5

まずはおかえりなさい。1Topとしての出場で基本はクロージングに向けた交代ではあったが、Karsdorpを走らせた前線へのパス供給などファンタジスタの風貌は短時間でも見せることが出来ていた。元気な姿が見られたので甘めの採点。

“彼が戻ってきた。前の試合はまだ夏で、2020年6月28日のサンシーロ、ミラン対ローマは287日も前のことだ。彼は一瞬で何かを変える力を持っているが、彼の運命は常に肉体的な脆さと紙一重のところにある。クリスタルのような美しい才能は、クリスタルのような儚い肉体と共に。勿体ないことだ。” (by Il Messaggero)

・Paulo Fonseca 6.0

ホームで格下に辛くも勝利と、結果だけ見ると及第点が適切であろう。但し、最早後がないカンピオナートでこれ以上は勝ち点を落とせない状況の中で、敢えてKarsdorpを休ませReynoldsをスターターとして起用し、Pastore含む復帰組をコンディション調整の意味合いも込めて起用できた勇気は称えたい。この結果に甘んじて欲しくないので、少し辛めの採点です。

総評

最早、これ以上最終順位が上がらなくとも、ここからのカンピオナートは本当に1試合も落とせない緊張感がある。そしてこちらも今となっては唯一目指せるタイトルとなり落とせない、ELのAjax戦が数日後のミッドウィークに透けて見える中で臨んだ難しい1試合であった。とは言えこの困難な週末はELが終了するまで続く。

Romaはいつもの両サイドWBを高く維持することで攻撃の厚みを持たせる手法を諦め、攻撃のほぼ全てを1Topと2シャドーに任せ、両WBが低めの位置を維持するカウンター主体の戦い方を選択した。結果的に相手フレッシュな状態であった前半はBチームに等しい布陣で何とか乗り切り、後半は疲れが出始めた相手に対してフルメンバーに近い形臨んだため優位な時間を過ごしたという事になる。この戦い方を選択した主な理由としては大きく2点かと考えている。1点目はSpinazzolaの離脱によりこれ以上の負傷離脱を受け入れられないWBのポジションのメンバーに対して、攻撃参加のタスクを大幅に免除し上下動のスプリントによる体力消耗並びに怪我のリスクを減らす目的。2点目はCBに久々のスターター入りを果たしたFazio採用にあたり、いつも通りのWBの攻撃参加を前提とすると、スピード面で不安のあるFazioではRomaの左サイドがいとも簡単に攻略される可能性があった為。どちらの目的も限られたメンバーで最大限戦う為の選択であったろう。

この様にカウンター主体の戦い方を選択した以上、必然的に相手の攻撃に対しては受け身になってしまうのは避けられず、ピッチ上を前後左右自由に位置取るPalacioを中心とした敵の攻撃に特に前半は奔走されることとなった。特に中央にコンパクトに保ちたい3CBと両WBの距離は縦横に長くなってしまい、その空隙を度々狙われてしまった。

最終的には何とか敵の数少ないミスに付け込み得点しただけで、他に大きな好機が生み出せなかったとは言え、プラン通りのカウンターが決まった点、ほぼBチーム状態でのこのチームで勝利をもぎ取れた点、復帰組の試合勘も試せた点を考慮すると収穫の大きい試合であったのではないか。今後も厳しい日程は続くので、何とかこのまま勝ち星を増やして欲しい。


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はジェコ。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

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