割と典型的なセリエAのブラジル人ディフェンダー感があるイバニェス。そのマリーシア(狡猾)でデュエルは抜け目なく、スピードがあり、隙あらばドリブルで持ち上がりたい。彼のプレーは、ローマを底から支え、そして前を向けばスペクタクルでもある。
イバニェスは、2018年にベルガモに到着した。しかし、その2年間、ガスペリーニ監督の下で出場機会は1度だけ、それもわずか2分に留まった。もちろん当時21歳の若者が、トップクラブでコンスタントにプレーすることは困難だ。
その才能を見抜いたジャンルカ・ペトラーキSD(当時)がアタランタから引き抜くと、それから1年半で、彼はローマのユニフォームを着て75試合を戦った。これはもはや普通ではないだろう。
このブラジル人センターバックは、複数の国籍を持っており、かつてはブラジル代表U23でプレーしたが、現在ではロベルト・マンチーニによってイタリア入りを嘱望されている。この夏にブラジルが東京オリンピック代表として召集したが、イバニェスはローマに残った。ブラジリアンでありながらイタリア代表を選んだ選手といえば、古くはユヴェントスのアマウリ、直近でアタランタのラファエウ・トロイが挙げられる。イバニェスも度々、自身のモデルケースとして、同じディフェンダーのトロイの名前を挙げている。
まだ23歳の彼には多くの選択肢、可能性が残されている。今回はあまりインタビューを受ける機会のないイバニェスの談話をお伝えしたい。
2022年にどのようなことを期待しますか?
イバニェス「来年もこの調子でどんどん改善していきたいね」
サッカー以外では?
イバニェス「試合が多いからもっと家族と一緒にいたいよ(笑) 」
子供の頃のアイドルは誰でしたか?
イバニェス「特定の選手はいないんだけど、強いて挙げるならアマチュアクラブでプレーしていた父だね。父からはいつも触発されてきた」
現役選手で最高のセンターバックは誰だと考えますか?
イバニェス「難しいな。ぼくはチアゴ・シウバが本当に大好きなんだけどね。彼は多くのブラジル人にとって目標だと思うよ」
ブラジル代表はあなたの目標でしょうか?
イバニェス「ぼくはブラジル人だけど、今はその話はしない方が良いかもしれないね。ぼくはイタリア国籍も持っているけど、どこの代表でプレーするかは時間が解決してくれると思う。だから今は話さない方がいい」
モウリーニョ監督との関係は?
イバニェス「良いよ。ぼくはポルトガル語とイタリア語が話せるから、監督とは問題なくコミュニケーションがとれるね。監督は就任してからずっと選手の傍にいようとしてくれている。今でもできるだけ選手と一緒に行動してくれるんだ。だから、ぼくたちのことは何でも知ってるんだよ」
では、選手で最も絆が深まったのは誰ですか?
イバニェス「いつもみんなと一緒だけど、同じブラジル人だからフザートかな。あとはヴィニャも。あいつはまだローマに来たばかりだけど、あまり上手くないけどポルトガル語を話せるからね(笑)それにぼくの母はウルグアイ人だから」
チームの状態については?
イバニェス「ローマはマジで強い。でもまだまだ改善しなければならないし、もっと働く必要がある。昨シーズンも失点後するに試合に戻ることができなかった。そこを直したいんだ」
ローマで何を勝ち取りたいですか?
イバニェス「全部勝ちたい!(笑)でも、今も話したけど、ぼくたちはもっと上手に試合をしなけれならないだろうし、少なくともスクデットを獲得するためには今以上にがんばらなきゃいけない」
あなたの持ち味のひとつに速さが挙げられます。
イバニェス「子供のころから足は速い方だったからずっと鍛えていた。2,3年前からフィジオセラピスタと一緒にメニューを組んで取り組んでる」
前節は古巣アタランタを破りました。
イバニェス「本当に良い試合だった。アタランタでプレーできたことは感謝しているけど、今のぼくはロマニスタで、ぼくにとってそれは最高の試合となった。少しだけ他の勝利より特別だったよ」
ローマでは過去に多くのブラジル人がプレーしてきました。
イバニェス「ローマはブラジルに似ている。ぼくにとってこの都市はリオのようなものさ。1年半暮らしているけど、本当に似ていると思うんだ」
<了>
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