マラドーナが60歳の若さでこの世を去りました。
今サッカー界は喪に服しています。常に物議を醸し、それが選手としての魅力でもあり、イタリアでは、ナポリを新たな高みに連れて行ったただひとりの選手。
1982-83スクデットチームのメンバーで、ローマのレジェンド、ブルーノ・コンティは、マラドーナから直々に「ナポリに来いよ、一緒にすべてを勝ち取ろう」と口説かれたことを還暦の際に告白していました。そのイタリア人離れしたプレーから、マラドジーコ(マラドーナ+ジーコ)と呼ばれたコンティは、この訃報にSNSで二人の写真と共にCiao Grande Diego RIPとコメントを投稿しました。
また、同じくスクデットメンバーで、日本代表監督も務めたパウロ・ロベルト・ファルカンもメッセージを発表しました。
ファルカン「リーダーになると常に脚光を浴びて、新聞の見出しに載り、チームメイトから好かれるのは楽じゃない。マラドーナはそのようなもので、人間とサッカーの半神だったんだよ。足にボールがあれば神で、なければただの人間だったのさ」
さりげなくマラドーナを端的に表現している発言ですね。
また晩年には、ローマの大バンディエラ、フランチェスコ・トッティとも親交を持ち、2016年10月のチャリティマッチでトッティに会ったマラドーナは、ウォームアップからもうずっと我が子かよというくらいトッティの側にベッタリくっついていたのはとても印象的な場面でした。その後もずっとカピターノに対して惜しみない賛辞を送り続けていました。
その年のクリスマスにトッティは自身のサイン入りのユニフォームをマラドーナにプイレゼントすると、これに大喜びしたマラドーナは、SNSにそのシャツを投稿します。そして年が明けると、トッティに薔薇の花束と新年のメッセージカードを贈ったのです。実に粋な人ですね。
カピターノも自身のSNSにコメントを発表しています。
Hai scritto la storia del calcio… Ciao Diego
その他、ザニオーロ、ジャンルカ・マンチーニなどの若い選手から、同じアルヘンのハビエル・パストーレなど、ローマのほとんどすべての選手が追悼のメッセージを投稿しています。
一般的にはお騒がせおじさんであり、スキャンダラスな選手なのかもしれませんが、そこまで現役直撃世代ではない如月からすれば、才能のあるサッカー選手を観るのが本当に大好きな、無垢で素敵な人という印象です。他に何も知らないならそれでいい。アルゼンチン生まれの本物のファンタジスタ。チャオ、ディエゴ。またね。
RIP ディエゴ・マラドーナ
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