カンファレンスリーグ初戦を無事突破したローマ。他のクラブが力量差を見せつける点差で難なく勝つ中で、ローマだけがフィテッセ相手に後半90分に追いついての勝ち抜けと、今後に一抹の不安を残す結果だったので、内心あたふたしていたものの、試合後のエイブラハムのコメントを読んで少し落ち着きました。マッチレビューはこちらから。
試合後のコメントSKYSPORTSのマイク
エイブラハム「まずチームメイトに感謝したいよね。とても良い相手に対して全員で戦い良いパフォーマンスができたと思う。難しさは1stレグで知っていた。この勝利は俺たちだけでなく、周りにとっても重要な結果だと思うよ。ベストゲームじゃなかったかもだけど、最後はゴールを決めることができたんだからさ」
これでローマで21ゴール目です。バティストゥータやモンテッラが最初のシーズン21ゴール決めたことを知っていますか?
エイブラハム「ああ、サポーターがインスタグラムに書いてくれたらね!ここに来た時の唯一の目標が得点でチームを助けることだったから、もっとゴールを決めたいと思うよ。ゴールを決めてロマニスタのリアクションを見ることほど素晴らしいものはないんだからね」
DAZNのマイク
エイブラハム「早くロッカールームでチームメイトとお祝いしたいね。ローマを苦しめた良い相手に対して重要な勝利を収めることができたんだからこれほど嬉しい話はないよ。終了直前で得点して、サポーターが歓喜に沸くのを見るのは格別だね!」
ダービー目前でフィジカルはいかがですか?今夜はアアッキングサードで精彩を欠いていたように見えました。
エイブラハム「サッカーはフィジカルのスポーツで、疲労も蓄積されるから体調の管理は考えないといけない。日曜日のことも当然考える。その後は代表合流もあるだろうし…。でもダービーの準備はできているよ」
彼のコメントにある通り、なんとタミー・エイブラハムは現在21得点で、モンテッラやバティストゥータといったローマレジェンドストライカーのデビュー年のゴール記録を更新しそうな勢いです。この二人のレジェンドについて説明したいと思います。
ヴィンチェンツォ・モンテッラは99-00に加入したストライカーで、ローマ3度目のスクデットメンバーでもあります。得点した時に両手を広げる姿からアエロプラニーノ(小型飛行機)と呼ばれ、日本ではそこからニーノと呼ぶ人もいました。のちにローマの下部組織のコーチを経て、監督になりましたね。
そしてもうひとりがガブリエル・バティストゥータ。彼もスクデット請負人としてモンテッラの翌年00-01にやってきました。バティについてはセリエAでは、ローマよりもフィオレンティーナ時代のエピソードが多く、ワールドクラスのタレントでありながら、フィオレンティーナが降格した際に移籍しなかったという美談が残されています。これによりスタディオ・アルテミオ・フランキの前に銅像が建てられました(のちにローマに移籍してティフォージに破壊された)
この二人の記録にタミーは並んだというわけです。そして当然その記録を更新することはほぼ間違いない。しかし、忘れてはいけないのが、モンテッラもバティもその後もイタリアでゴールを量産し続けたということです。2000年代半ばまでは、モンテッラはセリエA現役最多得点者であり、バティもセリエA歴代外国籍選手最多得点者でした。タミーも来年以降この記録を破り、さらにゴールを積み上げて欲しいと思います。
ただしタミーには、2023年6月から有効になる8000万ユーロの買戻しオプションがついています。来シーズンも今シーズン同様の活躍を見せた場合、チェルシーが買戻しをするという可能性はゼロではないということも認識しておきたいところです。
コメント