インテルとのドロー、ダービーの惨敗という後にフジテレビの悲劇と語られる(かどうかは不明の)この2試合を経て、まだ数字の上で4位にいるローマはツイている。それはさておき、ダービーで負けるということがどういう事か、フォンセカ監督も理解できたのではなかろうか。すくなくともこれまでのように「他とは変わらない1試合」とは言えないはずだ。試合から一夜開けると、インターネットは#fonsecaoutのハッシュタグで溢れていた。
トッティか自伝であれほどスパレッティを叩いたのに、あまりスパレッティに対する評価が変わらないのは、それは彼がビッグマッチに勝つ監督だったからである。スパレッティもガルシアもダービーに勝ち、なによりロマニスタの代弁者だった。
フォンセカ監督の戦術は、ピッチの上ではなく、記者会見でしか頼もしさを感じないという理想と現実のズレが出てきた。ポルトガルやウクライナに比べれば、イタリアのクラブは明らかにカウンターアクションに澱みがない。ポルトガル人監督同士の討論会で、フォンセカ監督はこれをトランジション以外のディテールであると解説している。
コンテが提示した重心を下げて裏を狙うというローマ攻略法を、ラツィオはさらに縦パスでラインブレイクして、よりダイナミックな攻撃とした。ディテールがこういった予備攻撃を指すのであれば、あまりに我々の監督は無策すぎるではないか。とはいえ、このローマを解体するのはとても惜しい。フォンセカには新たな道を模索して頂きたい。
しかしやってくるネクストマッチ。明日はコッパ・イタリアのスペツィア戦。ローマがスペツィアと戦ったのは、これが初めてではない。両チームは、2015-16シーズンにもコッパ・イタリアで当たっている。どちらが勝ったのか、それは書く必要はないだろう。当時スペツィアはセリエB、こちらにはシティから獲得したばかりのエースのジェコがいた。負けるはずがない。しかしローマはその試合を落とした。
明日は、およそ5年振りのリベンジマッチとなる。リベンジ続きになるが、これに勝つと次はナポリが待っている。さあ、予想フォーメーションを見ていこう。
ROMA (3-4-2-1): 13 Pau Lopez, 23 Mancini, 20 Fazio, 24 Kumbulla; 33 Bruno Peres, 42 Diawara, 4 Cristante, 37 Spinazzola; 31 Carles Perez, 11 Pedro; 21 Borja Mayoral.
A disp.: 87 Fuzato, 13 Farelli, 6 Smalling, 5 Jesus, 3 Ibanez, 2 Karsdorp, 14 Villar, 17 Veretout, 7 Pellegrini, 77 Mkhitaryan, 9 Dzeko.
All.: Paulo Fonseca
大幅なターンオーバー。3バックはマンチーニ、ファシオ、クンブラという不安な並び。カルレス・ペレスがスタメンで観れるかどうか。
SPEZIA (4-3-3): 77 Rafael; 69 Vignali, 22 Chabot, 39 Dell’Orco, 20 Bastoni; 27 Deiola, 8 Ricci, 23 Saponara; 80 Agudelo, 9 Galabinov, 31 Verde.
A disp.: 94 Provedel, 12 Krapikas, 28 Erlic, 34 Ismajli, 5 Marchizza, 19 Terzi, 3 Ramos, 7 Sala, 10 Agoume, 88 Sena, 26 Pobega, 25 Maggiore, 24 Estevez, 6 Mora, 4 Acampora, 11 Gyasi, 15 Mastinu, 17 Farias, 91 Piccoli.
All.: Vincenzo Italiano
スペツィアは実は離脱者が多い。カプラドッシが靭帯断裂で不在。如月の記憶では2015年にも靭帯を断裂したはず。フランス人ストライカー、エンゾラも足首のねん挫と外傷。フェラーも右足の損傷。フェデリコ・マッティエッロも内転筋損傷で出場の為に検査を要する。それだけでなくコロナ離脱者も多かったリグーリアサイドは、どうにかマッテオ・リッチ(元ローマプリマ)が復帰の予定。そして前線のトリデンテにダニエレ・ヴェルデがいます。ヴェルデも元ローマプリマ。実にナポリ人らしい抜け目ないウインガーで、ローマに定着はしませんでしたが、未だにロマニスタに隠れファンが多い選手。
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