いよいよ今シーズンのハイライトであるローマダービーです。モウリーニョ効果でオリンピコは毎試合ほぼ満員の状態で、トッティも度々ローマの試合を観に戻るようになりました。先日はフリードキン副会長とも握手をしていましたね。下馬評ではラツィオ優位。ロマニスタから愛されているゼーマン監督も先日「サッリは良い仕事をしているがモウリーニョには失望した」とコメントしています。スピナッツォーラ以外の選手が全員使える状態で臨むローマダービー。いよいよ今夜。楽しみです!
モウリーニョ監督「ダービーの興奮?それはもちろん他の試合とは違う。ダービーなんだからな。それ以上の何かがあるのがダービーだ。私は20年以上ダービーマッチを経験してきた。最初はベンフィカ対リスボンのリスボンダービー、そして最近ではローマダービー。でもそれらに既視感も感じる。少し慣れてきたのかもな。明日の試合はパンデミック後初めて満員のオリンピコで開催される。それは試合をより良いものにするだろう。これまでのいくつかのダービーは無観客だったり、収容人数を大幅に減らした状態でファンへの制限があった。しかし明日はどちらが”ホーム”で、どちらが”訪問者”かわかるような正常に近い状態に戻っている。ファン不在のサッカーはサッカーではないように、ファンのいないダービーはダービーではない。だからこそ明日は間違いなくスペクタクルな試合になる」
かつてローマとラツィオを指揮したゼーマン監督は戦前の予想でラツィオが有利だと答えています。ラツィオが有利で、モウリーニョのローマには失望させられたと語っています。それに対して返答はありますか?
モウリーニョ監督「返答?いいや、25個のトロフィーを獲得した監督が、セリエBでたった2度優勝しただけの監督に答える必要などないというのが私の考えだ。だからその質問には回答できないね。そうだな、仮にトラパットーニやカペッロといった名将がローマダービーを語り、それについて感想を求められたら答える必要があるかもしれない。だがゼーマンなら…その必要は全くない」
ある統計によるとあなたはこれまで98回のダービーを指揮しました。その中でも最も熱狂的だったものはどこのダービーでしたか?
モウリーニョ監督「98回?マンマミーア!すべてが重要なダービーだったよ。私はダービーマッチを指揮するとき、自分や選手の事を考えたりはしない。それより昔からダービーを経験してきた、ダービーが身近にある生活を送る人たちについて考えるんだ。私はかつてベンフィカを率いてリズボンダービーを戦い、その後ポルトでベンフィカと戦った。どっちのダービーが良いとか悪いとか、その比較はできないね。ダービーはダービーであり、監督としての自分、選手としての自分ではなく、他の人たちについて考える必要があるのさ。その他の人たちは、どんなクラブであっても、それが世界で一番大切なクラブだと信じているファンのことだ。だから歴代最も熱狂的なダービーを選ぶことなど私にはできない。なぜならば、私はロマニスタを代表するためにここにいるからだ」
ペドロは今シーズン、ここまで9得点を決めています。今思えば、彼をチームに残しておく方が良かったと思いませんか?
モウリーニョ監督「仮にその話ができる人物がいるとすれば、それはチアゴ・ピントだけだ。ペドロが9ゴール決めたのであれば、それは素晴らしいことであり、ラツィオにとっても良いことだと思っている」
あなたがローマに滞在して9ヶ月が経ちました。その間で印象に残っていること、あるいは予想外だったことはありますか?
モウリーニョ監督「まず印象的だったのは、到着する前からみんなに愛されたことだ。普通ならば新しいクラブに入るときは、愛情を勝ち取らねばならない。そのためには結果が必要になる。しかし、ローマでは私が来る前から、トレーニングを開始する前からその愛情は伝わっていた。それはロマニスタたちが見返りを求めずに応援をするという、本当に特別な心を持っているということなんだ」
ロレンツォ・ペッレグリーニの体調は?
モウリーニョ監督「彼は発熱で自宅で過ごした。今は200%のコンディションとは確かに言えないが、私の所見では今日は問題なくトレーニングができており、デルビーの用意は整ったとみている。これは嘘でも駆け引きでもない。明日ペッレグリーニはプレーするだろう」
<了>
ところで、先日のカンファレンスリーグ後にモウリーニョ監督は「サッリが煙草を吸っている間にローマはヨーロッパで勝ち抜けた」と語りましたが、それについて前日会見で訊かれたサッリ監督はこう返しています。
サッリ監督「おかしいね。数日前から煙草は止めているんだ。まあもうじき吸い始めるだろうがね」
デルビーの火種は燃え始めているようです。
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