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【セリエA第32節】サレルニターナ(H)

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AS Roma Sunday, 10. April 2022
17:00 Clock
US Salernitana 1919
2:1
goals
0 : 1 Ivan Radovanović 22. / free kick
1 : 1 Carles Pérez 81. / left-footed shot  (Henrikh Mkhitaryan)
2 : 1 Chris Smalling 85. / right-footed shot  (Jordan Veretout)

この日のオリンピコは65000席のチケットが完売した。この数字は、ヨーロッパの大会やトッティ、デ・ロッシのラストマッチを除くと、2001/2002年以来の動員数とのことだか、実はこの試合にそれだけの魅力があるわけではない。ただ、これ程多くのロマニスタたちが、カンファレンスリーグの後に団結しようとしていたという事実は、首都が再び何かを勝ち取る準備を開始したということだ。

それにしても、今節はそういったムードだけでなく、今のローマをとても良く表現した試合だった。前半22分にラドヴァノヴィッチのFKから失点した後も、ほころびを待ってポゼッションを続けたところにチームの集中、結束を感じたし、昨年前期で同じ状況ならば、モウリーニョはひたすらにストライカーを追加し続けて、相手のカウンターを食らっていたが、今回は厚い選手層と練度の増したフォーメーションチェンジで勝点3を手にする采配の妙があった。

サレルニターナは65分に投入されたカスタノスが違いを見せかけたが、彼らにとってこの試合のクローズは2得点であったことからも、味方の援護がないまま、しかも6万人に囲まれたオリンピコで守備戦を演じるのは到底無理な話ではあった。彼らは自分たちが持っているもの以上の力で戦ったが、その守備の集中を90分維持するのは難しい。これは試合後のモウリーニョ監督の言葉である。

その言葉通り、81分にローマの同点弾。アタッキングサードを侵攻するミキタリアンがキックフェイントで3人を引き付けて、スペースに出したパスをカルレス・ペレスがミドルレンジから落ち着いて決めた。彼の投入は引いた相手に遠目からシュートを狙うという意図を感じただけに、このタイミングで使い、さらに采配が的中するのかと監督のセンスには舌を巻いた。

その4分後には、ヴェレトゥの左からのFKがキーパーとディフェンスの絶妙な位置に供給され、それをスモーリングが押し込み逆転に成功。

試合の前日、サレルニターナのディレクター、ワルテル・サバティーニは、マルチェロ・ドォルタの作品を引用してその展望を語った。

『逃げ切れることを願ってる』

ロマニスタの敬愛するワルテルの願望も虚しく、サレルニターナは81分の間逃げ続け、その後4分間で捕まってしまった。

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