しかし、その間もメルカートは待ってはくれない。ローマは第1波の頃から医療プロトコルに従い、厳格なコントロールをしてきたクラブで、これまで致命的な集団感染こそ免れているが、今は足りないポジションに新しい戦力を集める必要がある。ローマはそのポジションを右サイドバックとインサイドハーフの2枚に絞った。しかし、このミッションは事実上不可能だと言われている。なぜならば、それらの獲得は、実質ドライローンで行わなければならないからだ。アーセナルのメイトランド=ナイルズだけが現在進行している具体的な名前だが、すでにレンタル移籍でクラブ、個人と合意しているものの、1500万ユーロに吊り上がった買取オプションに手が出せない状況が続いている。
グリリッチ、カマラ、ザカリアといった選手も候補に挙がっていたが、彼らはみな今年6月でクラブとの契約が切れるために(調べていないがおそらくは)、冬にレンタルで獲得することはできない。つまり資金のないローマの冬の補強に見合わない選手としてリストから除外されている。
チアゴ・ピントGMはこの難しいミッションの成功への道を探しながら、売却ミッションも進める。ファシオ、サントンは6月までの在籍が確定した。クンブラも6月までは残る予定だ。未確認だがパウ・ロペスとウンデルはマルセイユ買取が決まったらしい。マジョラルはこの冬の放出にゴーサインが出ている。あとは親クラブのマドリーと獲得希望のクラブによる話し合い。またモウリーニョの希望で、スピナッツォーラの状態を確認するまで、カラフィオーリのカリアリへのレンタルがストップした。
そして、このタイミングでモウリーニョ組のヘッドコーチ、ジョアン・サクラメントがローマを去った。冬の退団は異例中の異例だが、イル・テンポによると、サクラメントが監督キャリアの道を歩むためとのこと。だがしかし、この突然の辞職は、ローマの選手たちとの関係悪化が理由だとレプッブリカは報じた。サクラメントは優秀なコーチだがまだ若く、年の近い選手たちと適度な距離感を保つことができなかった。一時は、選手からロッカールームに入ることさえ拒絶されたという。これはトッテナム時代にも度々起こったことで、2度目となる今回、モウリーニョ自身がサクラメントをグループから外す決断をした。
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