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【パジェッレ】パルマ 2-0 ローマ(A)

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Parma Calcio 1913 Sunday, 14. March 2021 AS Roma
2:0
goals
1 : 0 Valentin Mihăilă 9. / left-footed shot  (Dennis Man)
2 : 0 Hernani 55. / penalty

・Pau Lopez 6.0

GKとしてはほぼ避けようがない2失点を除けば、もう1つの決定機のナイスセーブがあったので及第点か。2失点の内どちらかでも止めることが出来ていたら、試合の流れ次第ではスーパーヒーローになっていたかもしれないが、余りにも虚しい“たられば”話である。

・Mancini 5.0

CB3人以外の守備貢献がほぼ望めない中でも彼が攻めっ気を出してしまうと、どうしても守備の枚数が足りない。ただ、他のCBに比べると帰陣が遅かった以外には明確な落ち度は無かったか。

・Ibanez 5.0

復帰直後と言いう事もあり、コンディションや試合勘が万全では無かった点もあると思うが、押し引きの判断が悉く裏目に。CBの中心と言うよりは、後半に回ったCBの左の方が本職なのではないか?

以下はLeggo 紙のF. Balzani氏のコメント

“太陽光が目に入った為か、時折立ち止まっているかのようだ。Kurticとのスプリント合戦では思い遣りあるスタートを切り、ボールを前に運ぶ場面でも、以前見せていた勇気を隠してプレーしているかの様であった。敵のルーマニア人コンビ(ManとMihaila)のイメージを思いに駆られ、エリア内でPelleを倒してしまったのはとても印象が悪い。純粋なCBとしては能力に欠け、Smallingのような経験も、Cristanteのようなゲームを組み立てる力も無い。セルヒオ・ラモスの影響を受けているだとしたら、少し控えて欲しい。。Kumbullaが関わったManのクロスによる傷を深める事にも関わってしまった。”

いくら数日前にセルヒオ・ラモスへの憧れを語ったからって、選手をボロクソ言うついでに急に部外者を叩くのはやめて下さい(笑)

・Kumbulla 5.0

終始左サイドでManとのマッチアップに苦労していた。1点目の失点に関しては、彼がManに容易にクロスを上げさせてしまったことに責任の一端があるが、彼もまた故障明けの選手である点と、太陽のまぶしさからあのハイボールの処理は見た目以上に難しそうである点、加えてそもそも元々Chielliniに例えられるような門番タイプの選手の為、スプリントを繰り返す選手への左サイドでの対応を彼一人に任せたこと自体に無理があったのではないかと思う。

・Bruno Peres 5.0

1点目の失点自、2点目に繋がるPKの直前、共にのろのろと後ろから選手を追いかけて傍観者になっていたのは印象が良くない。またイエローを頂戴したことで、自節Napoli戦に出場できないのはチームの台所事情的に厳しい。高い位置でサイドに開くことで、前線の中央にスペースを作る事には貢献していたが、直接的にチャンスメイク等攻撃面で活躍したとも言い難かった。

・Pellegrini 5.5

あわやゴール(またはPK)と言ったシーンには絡んだが、結果的には12本のコーナーキックと数本のゴール前でのFKから得点を演出することもできず、サイドを広く使い攻撃を行う上で、マークを引き寄せるだけの役回りなってしまう場面が多く、ここ数試合の印象からすると驚くほど目立たなかった。

・Villar 5.5

ここ最近Diawaraの活躍が目立ったこともあり、守備貢献の少なさが悪目立ちしてしまった。また、引いた敵の中盤を打開するべく、中盤における数的不利をあえて引き受けた場面で無理な対応が目立ち、彼らしくないボールロストも多かった。

・Spinazzola 6.0

「何か得点が入るとしたら彼が起点になるのであろう」という期待感を持たせるには十分な程、何時も同様に左サイドを深くえぐり、エリア内のターゲットにボールを供給してはいた。ただ、彼もまた守備貢献が殆どなく、守備時にサポートを得られないKumbullaから攻撃時のサポートを引き出すのは無理な相談だった。

・Pedro 5.0

敵のDF4人とMF3人がしっかりと綺麗なラインを作りゾーンを構成する状況ではあったものの、両WBが大外に開いた為に出来た中央のスペースで、ここ数日の試合に比べると自由にプレー出来ていた。しかしながらPellegrini同様にサイドにボールが流れる時にパスされてしまう場面が多く、ボールを保持した際にもB.Peresとの連携に乏しく個人技に頼ってしまった為、敵のゾーン攻略には至らなかった。

・El Shaarawy 5.0

惜しいシュートやスペースで前を向いた時の期待感はあり、徐々にコンディションの回復も感じられるが、未だシュートの質やボールの収まり等随所にトップフォームでは無い綻びを感じる。Pedroに比べると、同サイドに位置取るSpinazzolaとの連携があったが、結局は敵守備陣の攻略には至らなかった。

・Dzeko 5.5

彼の今節の活躍は紙面により評価が分かれたが、私と近しく比較的ポジティブな評価をしているIl Romanistaによる彼の評価をまず記載したい。

“実に2ヶ月ぶりにリーグ戦に出場であったが、彼が最初のシュートチャンスまでに要した時間はたったの2分間で、Manciniへ要求したアーリークロスに反応したシュートは惜しくも枠を捉えられなかった。復帰したばかりの彼はディーゼル車の如く力強く動き、休憩後には彼を追い越して走るEl Shaarawyに甘いチョコレートのようなパスを提供するなど、得点よりもアシストに時間を割いていたが、生憎それは成功しなかった”

つまるところ、復帰戦にも関わらず良く走り、El Shaarawyの惜しいシュートを演出する等いつも通り質の高いポストプレーを行っていたが、彼にゴールが期待されるクロスやFKが供給される度にそのチャンスをふいにしてしまった。そんなところ。

・Cristante 6.0

後方からの組み立てと、IbanezをCBの左に再配置する為に登場したが、既にリスクを冒す必要のないParmaの前では活躍の機会は少なかった。但し特段のミスも無かったので及第点か。

・Reynolds 5.5

ほろ苦いセリエAデビューとなってしまった。彼に試合の流れを変えることは過度な期待であることは誰もが理解していたが、右サイドに陣取るだけで完全に浮いてしまっていた。今はまだチームに溶け込み、仲間から信頼を得る途中というのが正直な感想。

・Mayoral 6.0

所謂「採点不能」に近い状態であったが、ほぼ勝利は絶望的な状況でも何とかボールを呼び込もうと手をあげ、短いスプリントを繰り返す姿は健気であった。

・Diawara 7.0

余りにチームに大抵なかったDFのサポート要素として試合に入ったが、Cristante同様に攻撃リスクを冒す必要のないParmaの前では活躍の機会は少なかった。ただそれでもいると安心する。

・Carles Perez 6.0

鋭いシュートや怪しいファールの貰い方等から、相変わらず少ないチャンスで個性を放つことには成功していた。但し、あとは勝利のホイッスルを待つだけの敵を前に彼だけで何かを解決することは不可能であった。

・Paulo Fonseca 5.0

セリエAで降格圏に沈むチームの必死さ、試合への本気度合い、これを完全に見くびった代償は大きかった。事前準備能力、修正能力どちらも我々が目指すチームのクオリティには遠く及ばないことを示してしまった。お気に入りの選手たちを次々と怪我で失っている点は深く同情するが、CL出場権獲得に向けた負けてはいけない試合であった。

総評

慢心が招いた敗戦で、シーズン終了後にも響く可能性のある痛いお灸を据えられた形だ。正直に申し上げて、ファンも選手も監督もELでの快勝に浮かれ過ぎていた。判定に不可解な点が無かった訳では無いが、試合後Pau Lopezが語ったように『相手の方が良かった』と言うほかない。
Roma側の戦い方はおおよそ「とにかく叩いて疲弊させれば、その内点が入るであろう」と言ったもので、両WBを高い位置でサイドに貼り付け、中央にスペースを作りそこからのイマジネーションに期待したものであった。試合開始からこれまでの数試合とは違い前線の選手がある程度スペースのある中でボールを持てていたのは、監督の狙い通りであったろう。しかし、まんまと乗せられてしまった。
失点シーンが物語るように、Parmaは攻撃時アンカーのBrugmanが下がり、CBの2人と3人で攻撃を組み立てるが、まずこの3人への前線からのプレスがRomaのシャドー2人から十分に掛から無い為、容易な組み立てを可能にしてしまう。懸命なParmaはこちらのテクニカルな中盤を相手に細かなパスワークでの組み立ては行わず、中盤をパスしたロングフィードで一気に前線を狙うが、コンディションの悪いRomaのCB陣をサポートするメンバーはおらず、いとも簡単にゴールに迫った。
マッチアップの相性も悪く、CristanteをCBとして投入することで、KumbullaからIbanezにCBの左の担当を変えたが時すでに遅し。攻撃陣も最後まで両サイドとの連携が不十分で、結果的にはクロスを放り込むか、コーナーキックを狙うかと実に単調な攻撃に終始してしまった。

最後に個人的には試合内容的に敗戦は妥当な結果であると思うが、イタリア紙ではジャッジに不満が残る試合で定番の、審判の採点をIl Messaggeroから引用させて頂く。

・Piccinini 5.0

PellegriniへのPKは与えられてもおかしくなく(それでも彼はそれの機会を与えなかったばかりかVARの審議にも掛けず)、IbanezによるPelleへのPKは(VARの確認も無しに)認めた。試合を正しくコントロールしていたという印象は持てない。人格面で欠如している。


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はジェコ。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

コメント

  1. くわしん より:

    既にページ上で修正頂いたのですが、私のタイポでB.ペレスの評価を6.0と最初に記載しておりましたが、正しくは5.0です。
    及第点上げられる程活躍してないです…。

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