昨シーズン、ヨーロッパ第三の大会であるカンファレンスリーグを制覇したローマは、今シーズン第二の大会に位置するヨーロッパリーグを戦っている。どのクラブも統計と分析が進み、それなりの戦力があればヨーロッパのトップクラブとも戦えるようになってきたことから、ローマの入ったグループCで、ローマは初戦をブルガリアのクラブ、ルドゴレツ相手に黒星スタートとなり、今夜はグループ最大の相手レアル・ベティスと対戦する。
順位 | チーム名 | 勝点 | 試合数 | 勝数 | 引分数 | 敗数 | 得点 | 失点 | 得失点差 | |
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1 | レアル・ベティス | 6 | 2 | 2 | 0 | 0 | 5 | 2 | 3 | |
2 | ASローマ | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | 4 | 2 | 2 | |
3 | PFCルドゴレツ・ラズグラド | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | 4 | 4 | 0 | |
4 | HJKヘルシンキ | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 5 | -5 |
ここでグループステージは折り返すので、来週はベティスのホームという、明日の結果がダイレクトに影響しそうな心理的に難しい試合となるだろう。その大一番を前にモウリーニョ監督が前日会見に臨んだ。
ディバラのコンディションはどうでしょうか?明日の試合はどのような難しさがありますか?
モウリーニョ監督「ディバラは問題ない。明日プレーするよ。難しさがあるとすれば、明確なアイデンティティを持ち、偉大で経験豊富な監督が指揮を執り、独自のプレースタイルが確立された、勝利を積み重ねてきたチームと対戦することにある。だがね、彼らにとっても難しい試合には違いあるまい。なぜならば明日は、11対11、プラス6万人で戦うからだ。来週はその逆の状況になるので、スタジアムにお越しの皆さんにも期待したいね。ベンチメンバーも信頼しているし、6万人のバックアップも信頼している」
ザレウスキはトップ下としてプレーすることは可能でしょうか?それともアウトサイドを主戦場と想定しているのでしょうか?
モウリーニョ監督「ザレウスキはいくつかの異なるポジションでプレーする方法を知っている。彼の成長については、私よりもあなた方の方が詳しいに違いないが、これがザレウスキという選手だ。ワイドプレイヤーで、そのポジションで彼は輝く。非常に重要な選手であり、最初からプレーしようがしまいがそれは変わらない」
もし明日勝利すればあなたはヨーロッパの大会で107勝目となり、それらの大会で最も多くの勝利を収めた監督となります。そのことは意識されておられますか?
モウリーニョ監督「いいや、そんなことはモチベーションにはならないね。これまでの106勝に誇りをもっているし、107勝が明日であろうと、そのもっと先であろうと、私は自分のキャリアを誇りに思うはずだ。しかしだな、そういったことは監督業から足を洗って、たくさんの時間を使って思い返すことで、今重要なのは、次の試合に勝利することだ。常に重要なのは次の試合だ。そしてそれは明日やってくる。タフな試合になるのは間違いない。単純に勝点が必要なのだから勝ちたい。我々はまだ3ポイントしか積み上げていないが、それだけでは十分ではないんだ」
タミー・エイブラハムとベロッティを組ませることは可能でしょうか?
モウリーニョ監督「優れた選手同士ならば一緒にプレーすることは可能だ。当初はペッレグリーニ、ザニオーロ、ディバラ、エイブラハムを同時起用することは不可能だと言われていたが、これは現実には上手く機能している。怪我の関係で数回しか使えていないユニットではあるがね。タミーとベロッティを組み合わせる方法は監督が見つける。正しいセットアップと適切なタイミングを探し出して、少しづつ積み上げていくことが必要だ。つまり、タミーとベロッティが同時起用されるとき、それはすなわちローマが全体的に良い状況であり、そもそも良い状況のローマならばどこのチームにとっても簡単には勝てないだろう。明日がその試合かと訊かれたら、まず明日のスターターは話したくない。ただ言えるのは11対11、プラス6万人で戦う試合になるということだけだ」
インテル戦の後、ジャンルカ・マンチーニは自分たちの方がインテルよりも強いとコメントしました。この言葉にあなたの望むメンタリティを感じますか?
モウリーニョ監督「心理面では、サンシーロのような大きなスタジアムでトップクラブを相手に勝利を収めるのは通常とは異なる感情だ。インテル戦の前に私は選手たちに、勝つことも負けることもあり得るが、相手と同等であったと感じてスタジアムを後にすべきだと話をした。少なくとも自分たちの方が強かったのだという手ごたえを得て帰りたい。例えば、負けたアタランタ戦では自分たちの方が良かったという感覚を持っていた。よりいいプレーができて、より自信に満ちたプレーをした。こういった積み上げを選手たちは受け止め、インテル戦では本当に良いプレーをしてくれた。マンチーニはチームのリーダーで、積極的に発言するタイミングを心得ているね」
その試合、あなたは出場停止処分でチームバスの中から試合を観ていたそうですが、その感想をお聞かせください。
モウリーニョ監督「いいや、チームバスじゃないね。私はこの試合『監督』ではないのだから別の場所にバンを停めていた。正直なところ思っていた以上に快適なバンだったよ!スタジアムの歓声を聞くのが好きなんだ。インテルのゴール、次はローマのゴール…シュートをしたけど外れた歓声、試合をリアルに見ていなくても手に取るようにわかるんだ」
※中継設備を搭載してインテル戦を観るモウリーニョ監督
バンとベンチどちらが良いですか?
モウリーニョ監督「ベンチだ。私はベンチでプレーしているのだからな」
ロレンツォ・ペッレグリーニのコンディションはどうでしょうか?
モウリーニョ監督「どうだろうか…今日のトレーニングでまだ様子を見る必要がある。彼は明日の試合が私たちにとって重要であることを知っている。だが、ロレンツォの性格はよく判っているので、彼が無理だと言えばプレーはできないし、大丈夫といえばその言葉を信頼するつもりだ。彼とは高いレベルで信頼を築いているし、ロレンツォは客観的で時間も無駄にしないから、彼自身の言葉は信頼性が高い。医療チームの言葉よりも彼の判断を待っている」
<了>
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