スポンサーリンク

ローマの俳優ジジ・プロイエッティ死去、そしてトッティは・・・

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

英国の名優ショーン・コネリーが亡くなりましたね。享年90歳だそうです。ぼくの幼少期はすでに007をロジャー・ムーアが演じていたために、彼の出演で印象深いのは他の作品だったりします。ジョジョの奇妙な冒険3部が実写になるなら、ジョセフ役は彼しかいなかった。マイペースで陽気、それでいながら経験と知識を持つタフな男、これは89年の『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』で演じた主人公の父役のようであり、『薔薇の名前』で弟子と共に北イタリアの修道院の密室殺人を解き明かす老師をモチーフにしていると考えられます。また陽気なのか痴ほう症かわからない部分は4部で高齢になったジョセフも、絵柄も含めてショーン・コネリーか三国連太郎のようでした。三國連太郎も亡くなりましたので、もう4部の実写版も難しい。あ、4部は数年前に実写化していましたね。RIPショーン、さよならジェームス・ボンド、with love from TOKYO.

そして昨日、イタリアでもローマ出身の名優ジジ・プロイエッティの死が報じられています。享年80歳。心臓の問題で1週間前に入院して、そのまま帰らぬ人となりました。プロイエッティの出演作は、唯一カトリーヌ・スパーク主演の『女性上位時代』(1968)だけ観た記憶があります。この作品で音楽を手掛けたのがイタリアを代表する映画音楽の大作曲家アルマンド・トロヴァヨーリで、ぼくは彼のレコードを何枚か持っていて『女性上位時代』のサウンドトラックもその一枚です。ちなみにトロヴァヨーリもローマ出身です。

さて、プロイエッティに話を戻すと、彼はローマ生まれで、当たり前のようにラ・ローマの熱心なティフォージ、ロマニスタでした。彼はローマが三回目のスクデットを獲得した夜のオリンピコで、当時の会長フランコ・センシと熱い抱擁を交わし、それは今でも多くのロマニスタの記憶に鮮やかです。

プロイエッティ「私はロマニスタだ。理由はローマ人だからだよ。私たちローマ人は常にローマと共にあるんだ。ここで生まれたサッカー好きはね、それが一時的な興味であろうが、燃えるような情熱であろうが、ローマを応援する宿命なのさ。それは私たちの血の中にあるもの。ローマ人はジャッロロッソにならなくてはいけないんだ」

彼は多くのロマニスタから愛されました。ウルトラスといった振り切れたファンと衝突したこともほとんどありません。ジジは批判に対して常に同じ言葉を口にしました。

プロイエッティ「わかるよ、ローマのこの10年はほとんど悲惨さ!でも悲劇を愛することのできる私たちは今のローマだって愛せる」

ジジはいつでもローマを応援しました。映画や演劇、またはテレビシリーズの撮影があるときはリハーサルのスケジュールを変更したほどです。「申し訳ない、その日はローマがあるんだ・・・」

ナポリの会長で映画人のデラウレンティスもこの訃報に声明を発表しています。

デラウレンティス「友人であり、人格者であり、二人の美しい娘たち、カルロッタとスザンナのの父で、サギッタの生涯の伴侶である親愛なるジジがこの世を去った。君がいなくなってローマの重要な歴史の一部分が消えたよ」

ローマのレジェンドでお父さんにしてほしくない髪型ランキングで常に1位(如月調べ)のブルーノ・コンティは出会った日を回想します。

コンティ「初めてお会いした時に3,40分はサッカーの話をしたんだよ。彼はサッカーについて多くの事、とりわけ戦術や技術的なことを理解していたのさ。本当に素晴らしいサッカーファンだったよ」

ジジが演劇でローマを代表すれば、永遠のバンディエラ、フランチェスコ・トッティはサッカーで都市を代表しました。二人は友人でもありました。

プロイエッティ「私は新たなトッティが誕生するとは思わないね。サッカーの上手さを超えて彼はローマのユニフォームだけを着続けたクラブの象徴なんだ。息子のクリスティアンもローマにいるのかい?だったら急いでもらわないとね!」

ローマのクルヴァスッドは彼に追悼のバナーを掲げます。

トッティも追悼のコメントを発表しています。

トッティ「ジジ、愛してるよ。あなたは天国からでも俺たちを幸せにするだろうな。ローマはいつまでもあなたに感謝し続けるだろう。陽気で情熱的なローマの一部が失われるね・・・。」

しかし、ジジ・プロイエッティの葬儀にトッティは参列しないでしょう。なぜならば、トッティは現在コロナ陽性反応が出たために外出自粛を強いられているのです。先日、父をコロナで亡くしたばかりのトッティですが、友人であるプロイエッティに別れの言葉を伝えることも許されません。なんともやり切れない気持ちです。

アディオ、ジジ。ローマは今あなたが冗談で言っていたような悲惨なチームじゃありませんよ。攻撃的で勇気ある素晴らしい戦いをしはじめています。フランコ・センシと一緒に天国から新しいローマを楽しんでください。オリンピコの光に比べて、そちらはまだ暗いかもしれませんが、ぼくたちのローマはいつかあなたの横にひと際輝くラ・ステラを置くでしょう。

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました