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【パジェッレ&マッチレビュー】ローマ 3-0 ウディネーゼ

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・Rui Patricio7.0

この試合展開においてクリーンシートを守り切ったのは実に素晴らしい。PKセーブが無ければ試合展開がどうなっていたのかとても怪しかった。

・Mancini 6.0

全体のバランスもあり普段よりも低い位置でプレーした為、攻撃面での存在感は多少普段よりも薄れたが、欲も悪くも彼らしいパワフルなプレーが守備面で見えた。

・Smalling 6.5

特別今節が素晴らしかったわけでもないが、今節も安定したプレーを見せた。3CBの統率が良く出来ていた証であろう。

・Llorente 6.5

ここ最近の試合出場で完全にチームに馴染んだ印象。Ibanezのようなスピードやドリブルはないが、献身的な守備とビルドアップに関われる足下の技術で堅実な後方支援が出来ていた。

・Celik 6.0

Udogieの対応に手一杯であったところもあるが、今試合に関してはそれで十分でしっかりと自分の役割を果たしたと言っていいのでは。

・Cristante 6.0

多分頭がクラクラしちゃってPK外しちゃったんだと思います…。Maticのいない今節、普段よりもMaticらしい左右への展開や鋭い楔のパスが増えていて、中盤としてのユーティリティ性に磨きがかかっているように感じた。無理して出場した怪我の具合が少し心配。

・Bove 7.0

PKのリバウンドを冷静に流し込み先制点を奪った点もさることながら、とにかく試合を通しての縦方向への運動量とそのスプリント回数・量がとても素晴らしかった。守備面での足りないスキルも運動量で補Romanoとして気概が感じられた。今季初得点おめでとう!

“陸上コースにまで及ぶボールにさえ彼は食らい付く。Cristanteがポストにあてたボールにもまるでハヤブサの様に飛びついた。彼の熱意はチームにも伝染した。” (by Leggo)

・El Shaarawy 6.0

今節は全体の戦い方もあり比較的低めの重心でのポジショニングであったのもあり、極端に大きな穴にならずに済んだ。当然代償として彼の魅力である攻撃性は鳴りを潜めることとはなったが今節はこれで十分。どうやら契約更新の話が進みそうで私は嬉しいです。

・Wijnaldum 6.5

やはり彼がいると全体にダイナミズムが生まれ、全体にピッチの使い方に広さ・深さが出る。敵陣エリア付近での冷静さとテクニックが生かせるような現状のようなFWの1列下での使い方が望ましい。

・Pellegrini 7.5

Capitanoとしての100試合目という中で本人にとってもベストな結果といえよう。採点は若干甘い気もするが、それでもスタンディングオベーションは納得の内容で、ELからのモヤモヤを晴らしTifosiとの愛を確認するには完璧な試合内容であった。

彼にはどんな紙面の寸評よりもCurvaに掲げられたこの言葉が一番であろう
“健やかなる時も病める時も、Capitanoはそのままであり続ける(Nel bene o nel male, il capitano rimane tale)” (by Cruva Sud)

・Belotti 6.5

彼自身に得点は生まれなかったが、彼の場合シュートに至る前段階での仕事量が若干多いので今節のようなアシストが生まれるのはとてもいいことででは。またヘディングシュート自体は枠を捉えなかったが、PK獲得にも貢献した。

・Spinazzola 6.5

彼らしいカットインからの優しいクロスで試合終盤のダメ押し点を演出した。ELに向けてのコンディション調整も上々か。

・Matic 6.0

試合開始当初の想定よりも出場時間は伸びてしまった気はするが、ELに疲れを残さない範囲で出場できたと思いたい。

・Tahirovic 6.0

Capitanoのスタンディングオベーション要因としての交代だったので特別のお仕事もなかったが、何かピッチの上で学ぶことがあれば嬉しい。一歩前を走るBoveに続けるように頑張れ!

・Zalewski 6.0

HTにCamaraと呑気なボール遊びに興じる姿が可愛かった。Karsdorpの不在の間だからこその右WBとしての出場ではあるものの、そもそも誰をお手本に守備を学んでいるのだろうか?とふと思った。お手本となるサイドの守備職人が思い当たらない…。

・Abraham 6.5

肩の負傷も心配され中で無事ELに向けた調整出場を果たし、その短い時間の中で久し振りの美しい形での得点が生まれたのは実にポジティブ。これを契機にまた得点量産体制に入って欲しい…。(切実)

“これまでの過程では何度かミスを犯したが、この日は挽回の夜となり、Tammyもゴールへの回帰の道を手繰り寄せた。” (by Il Romanista)

・Mourinho 7.0

極めて重要な勝利をターンオーバー込みで掴みとった。普段得点時にも平静を失わず大喜びしない彼が、CapitanoのゴールとPKセーブには大喜びしていたことは、彼のチーム作りの信念のようなものを感じた。

総評

3-0が試合全体の出来を表していないことは誰もが感じている事とは思うが、それでも寄り切り勝利というに相応しい勝利だったように思う。
その上でELの敗戦も今節の勝利も本当に一つ何かが変われば試合結果そのものが変わっていたような、Calcioの恐ろしさを感じる試合となった。もしRui PatricioがPKセーブできていなかったら…もしBoveがPKのリバウンドを流し込めていなかったら…逆にあの時PellegriniがPKを沈めていたら…と考えざるを得ない。そのような中でCapitanoの記念すべき1日に彼自身の得点が生まれたことは今後に向けても吉兆と言えよう。更に今節は普段のサブメンバーとスターターの投入順番と時間を逆にしたような試合となり、数日後に迫るELに向けても、一部メンバーにとっては丁度いい調整となったように感じる。

試合は開始から相当スリッピーなグラウンドで中盤での激しいボールの奪い合いがおこるタフな戦いとなった。
Romaの3CBにプレッシャーをかけるべく中盤から1列前に出てくるLovricの存在もあり、Romaのビルドアップ時には両チームともに3-4-3のような形になった。同じ3-4-3でのマッチアップの場面で、Romaは両WBを極端に上げ過ぎずに敵のWBをある程度位置まで引き付け、敵の3CB両脇にスペースを空けるような戦い方を目指した。Romaの前線3人は基本は中央に位置しながらもお互いに柔軟に位置を入れ替えながら、ふっと弛緩するようにその両サイドのスペースを使い、その際に中央に生まれるスペースにはBoveが後ろから飛び込んでくることで瞬間的に敵エリア付近での数的有利を作るような展開を狙った。
特に最後方からでも3CBの左右からManciniとLlorenteがロングパスを供給できたのが効果的で、その点ではLlorenteが左足もしっかりと使えたところが実に良かったように感じる。
あとやっとDarboeがベンチメンバーに復帰したのでこれも素直に喜びたい。Romaにおいて中盤は特に競争の激しいエリアではあるが、今後の長いキャリアに向けたアピールを続けて欲しい。

さてさて、正直勝ち試合を落とした印象の1st Legであったが、次は我らがホームOlimpicoでの迎撃戦。こういった場面での我々の強さは実績が証明しているので、私自身は2点差以上での勝利を疑わないが、まずは一旦Serie Aの事は忘れ我々TifosiもELに闘志を燃やしたい。
Daje Roma!!


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はDiawara。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

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