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ASローマ 2018-19 annual “PAGELLE”

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18-19シーズンの途中からロマ速にてパジェッレを掲載させていただいてたモッシュと言います。改めましてはじめまして。ただのいちロマニスタです。

ロマニスタを自認してから10年ほど経ちますが、悲しいことに記憶力が皆無なのでほとんどの試合を覚えていません。毎試合喜怒哀楽が詰まっているのに、眠い目をこすって3:30から試合を見てるのに何も覚えてないことは、人生において大きな損失なんじゃないか?と思うようになり、個人的にパジェッレを付けるようになりました。それをチラ裏的にTwitterにポストしていたら、如月さんに「せっかくだからロマ速に載せてみませんか?」と打診していただいたのがローマ速報に参加したきっかけです。

パジェッレを付け始めたもう一つの理由が、年間を通したパジェッレの平均値です。何となくではなく、自分の試合後の感情を、シーズン後に客観的なデータで検証してみたかったんです。いわば、これは個人的な集大成でもあります。

例)

 (1)パジェッレ (2)パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
 1~10点(0.5刻み)  1~10点(0.01刻み)     %    %

(1)2018-19シーズンを総括した点数(0.5刻み)

(2)これまで採点してきたパジェッレの平均値(0.01刻み)

(1)はシーズンが終わった現時点で評価、採点したもの (2)は文字通り年間の平均です。ですので、(1)(2)は必ずしも一致しません。平均的には高くても重要性の低い試合ばかりだと年間パジェッレは低くなります。逆に、平均パジェッレが低くても稼働率が高かったり、怪我が少なかったり、大切な決勝点を挙げた試合がある選手は高くなります。

少し長いテキストですが、シーズンオフも長いので一緒に振り返って見ませんか?それではどうぞ。

ゴールキーパー編

Olsen

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
5.5 5.97 75% 0%

ゴール前に張りついて構えるオールドスクールなプレイスタイルのオルセンは、シーズン序盤はカルチョの文化、そして何よりEDFのハイライン戦術に苦労していた。けれどシーズン半ばともなると居心地のよいペナルティボックスから、お出かけして果敢に飛び出す姿はまさに”オリソン”だったし、両足で正確なフィードも繰り出し、そのリアルタイムで成長する姿は見ていてワクワクした。一方雨の中での試合では著しく能力が落ち、イージーなミスを連発。低いシュートはことごとく手をすり抜け、判断ミスも多くなっていった。シーズントータルで見ると、オルセンでなければ拾えなかった勝ち点も少なくないだけにここまでの酷評は不憫だとは思うけれど、いかんせんシーズン終盤の印象が悪い。個人的には来季はセカンドGKとして残しても良いと思います。

Mirante

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6.5 6.36 25% 0%

コーチ・ラニエリになって、失点数改善のファーストチョイスとなったのがミランテ。特筆するべき特殊能力は恐らくないけれど、すべての能力ゲージが高い王道のイタリアンキーパーで、シーズン終盤はもはや佇まいだけでも安心できるようになった。僕がつけた平均パジェッレでは、なんとチームNo.1!結果的に、数少ないモンチの”当たり”補強となった一人。少なくとも来季はデ・サンクティスとっつぁん枠として正GKでいきましょう。

Fuzato

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
sv sv 0% 0%

カメラで抜かれることもほぼなく、運営推しもないので、奇術のような絵を描いたことだけが印象に残り、マジで謎のまま終わった。ローマの優秀なGKコーチから1年間レッスンを受けたことは財産になっているだろうけれど、地球の裏から来た若い青年の実戦機会を奪い続けるのは罪なので、来季セカンドGKになれないのならレンタルに出すか見切りを付けて放出するべきだと思いますし、きっとそうなるでしょう。

センターバック編

Manolas

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
7 6.19 75% 0%

今シーズンもシーズン通して大活躍してくれました。もう改めて書くことがないほど高い水準で安定したプレイ。怪我をしないわけではないけれど長期離脱はしないし、ポカも少なければムラも少なく、世界に誇れるセンターバック。なんと途中出場はゼロで稼働率も8割近く、いかにローマの守備をマノラスに依存しているかがわかります。マノラスは笑わないなどと言われたのも今は昔、実はローマ愛にあふれる熱いハートの持ち主だったことも公然の秘密になっている。気がつけば丸5シーズンフル稼働。もちろん引き続きローマに居続けて欲しいけれど、自分のキャリアのために違う決断をしても全く異論はない。(執筆後ナポリへの移籍が決定しました)

Fazio

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6 5.94 83% 2%

ワールドカップ2018年大会明けのシーズン序盤は燃え尽き症候群からかパフォーマンスが低く、EDFのハイライン戦術との相性も最悪でどんどんと評価を落としていった。監督がラニエリに変わり、ラインを下げてどっしりと構える古典的なカルチョの戦法に変わった途端、水を得た魚のように本来のポテンシャルを発揮した。それまでハイラインでコンパクトだったチームが、一転縦に伸びたおかげで、ファシオのお出かけの機会が増えたのも実利があったし、単純に見ていて楽しいサッカーになりました。出場数は何気にマノラス以上で、大きな怪我なくシーズンを過ごしてくれたことはベリーグッド。

Juan Jesus

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6 5.79 42% 30%

第1のバックアッパーとしてシーズンを戦った。身体能力は高いものの、1試合1ポカするタイプだから過剰に信頼を置けなかったが、今シーズンを思い返してみると絶対的なポカ数は少なかった気がするし、マノラス不在の際には多くの試合で期待以上のパフォーマンスを見せた。またローマ加入後初ゴールもあった。展開力のなさは相変わらずだが、長所をごりごり伸ばして欲しい。何気に両サイドバックで出場もした。個人的には来季のスターティング11で見てみたい。

Marcano

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
5 5.38 29% 7%

加入した当時から強豪ポルトから来たとは思えないほど地味で、もっとも華やかだったのはプレシーズンマッチのロヴェッシャータ。そして、残念ながら通年通して価値を示すことはできなかった。特にシーズン序盤はプロヴィンチャ相手でも、クオリティ・強度ともにまったく通用しなかった。けが人が増えて出場機会が増えてからは徐々に水に慣れていったものの、ビッグクラブの一員としては最後まで物足りなかった。とは言え、マルカノがいたからこそスーパーエマージェンシーの一歩前で踏みとどまれたのは事実で(失点が少ないとは言っていない)、移籍金フリー獲得ということも含めて加味すると、ギリセーフと言ったところかな。

サイドバック編

Florenzi

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
5.5 5.93 81% 18%

「フロレンツィの適正ポジションはどこだ?」という議論もいよいよ霧散して迎えた今季は、可もなく不可もなくといったところ。いや、正直物足りなさがかなり残る。ユーヴェ戦(ホーム)をはじめとした印象的なゴールの割合が多いのはさすがだけれど、次期カピターノとして考えるともう二段くらい上の活躍を期待してもバチは当たらないはず。守備の軽さはほんの少し改善したかも。年齢的に技術的な伸びしろは少なくなったけど、円熟期に入り次はいよいよ正当なカピターノになるので、来季は大活躍するシーズンになると見てます。ここでリードしなきゃ嘘だぜ。

Karsdorp

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
4.5 5.57 31% 33%

実は、ASローマの歴史上最高値で加入したディフェンダーことカルスドルプくん。期待された2シーズン目も怪我に泣かされてはっきり言ってパッとしなかった。出場した際には、攻撃面で明らかに相手の驚異になることも多く、特にリスクを冒して中央に入り込むプレイはとても好み。守備の軽さはぶっちゃけフロレンツィとどっこいどっこいだと思うし、単純にセリエでの試合経験が少ないだけだとも思っているので僕はまだ夢を見てます。ただ今シーズンはとにかく稼働が少なかった。

Kolarov

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6.5 5.89 88% 5%

今年も去年に引き続いてほぼほぼフル稼働。DF陣では1位、チーム2位という驚異の稼働率。This is 鉄人。我慢を美徳とは思わないけれど、デ・ロッシが口を開くまで疲労骨折を隠しながらプレイしたのは完全に任侠の世界の漢です。8得点とチーム3位の得点力は脅威のひと言。前半戦はラグったネット中継ごしにも鬼気迫るメンタリティが伝わってきたが、後半戦はめっきりと影を潜め、左サイドのコンビネーションでの崩しや単独突破も減り続け、クロスの多くは総じて低く相手DFに引っかかり、メンタルの息切れを感じた(サントンの怪我の結果、出ずっぱりになり低調になったことは無関係ではないだろう)。それが加齢によるものかフロント不振からくるものなのかは分からない。

Santon

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6 5.83 33% 44%

インテルからバーター要員の一人としてローマに加入。インテルでボロクソに叩かれていることを知っていたので、絶対にローマで見返して欲しいと思っていたんですね。そしたら、出場した多くの試合、右でもそして左でも、スーペルなプレイはないものの及第点を連発し、サイドの突破はなかなか良く、チームアップに貢献したことは嬉しかった(まあ、軽い守備も多かったんですが)。終盤戦の多くをケガで棒に振ったことは惜しまれるけれど、それを差し引いても期待値以上にはクオリティを感じました。来季は怪我なく過ごしてチームにもっと貢献して欲しいです。

Lu. Pellegrini

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
4.5 5.00 15% 57%

4節フロジノーネ戦でザニオーロと共にセリエAデビューし、デビュー戦でアシストを決めた。ポテンシャルは感じる場面はあったものの、まだサッカーIQというか戦術面の理解がかなり浅かった印象。あとカードコレクターということは分かった。特に途中出場したプルゼニュ戦でフェイスガードしてる相手の顔面に肘打ちして10分で退場した時は完全に人間性を失っていて、めちゃめちゃ印象が悪かったです。冬のメルカートで移籍したカリアリの試合を数試合見ましたが、かなり成長してる予感。コラロフが残ろうが残るまいが、半分以上は試合に出てぜひとも本格化を!(執筆後ユヴェントスへ移籍しました。ユーヴェのユニが似合っていて困る。ローマ戦以外はがんばれ!)

ミッドフィルダー編

Christante

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6 5.67 94% 24%

出場試合数は全48試合中45試合、稼働率は94%でチームナンバーワンの出場数。怪我の多いチームの中で大きく貢献した。ただクオリティは、はっきり言ってかなり物足りないですね。アタランタ時代の印象はムラが少なく、守備もハードで点も取れる万能型MFでしたが、現実はそこまで甘くはなかった。インサイドハーフ、トップ下、ボランチとシーズンを通してポジションが固定されなかったこともポテンシャルを発揮できなかった一つの要因でしょう。(クリスタンテに限らずみ~~んなそうなんですが)とは言え、3列目にいながらも得点力の高さは垣間見えたし、アンカーに入った際はデ・ロッシのプレイを彷彿とさせる確変した試合も数試合あった。適正ポジションを見つけられればまだまだ脅威になると思う。稼働率でチームを助けたので採点は甘めの6。

Lo. Pellegrini

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6.5 5.91 71% 21%

前半戦はすごかった。特にEDFの4-3-3が早々にとん挫し、苦肉の策でスタートした4-5-1のトップ下に入ってからは完全に確変。ダービーでの大活躍はもちろんのこと、2018年内は完全にトップスタープレーヤーで、ロレンツォがボールを持てば何かが起こる予感しかしなかった。実際に何かが起こっていた。しかし、年明けからは徐々に調子を落とし、ボランチ起用が多くなったことも相まって目立たない試合も多くなり、尻つぼみ的にシーズンが終わった印象。デ・ロッシから名指しされたバンディエラ候補だから過剰に期待してしまうけれど、実はまだまだ五輪世代の23歳(イタリアは出場できないけどな!)。我慢と拍手で来季も見ていきたいです。

De Rossi

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
7 6.00 46% 18%

まだノスタルジーが続いているので正当な評価は難しいけれど、退団ブーストを差し引いたとしても、僕はベストシーズンに挙げたいです。アメリカ人のフロントが言うように怪我は本当に多かったけれど、出場した試合での活躍は本当にすごかった。ボランチにもかかわらずスイーパーとして最後の砦になっていた場面なんて腐るほどあったし、実質5-5-1という反則フォーメーションを発動しまくってた。「コラロフのヤツぁ、骨折しながらプレイしてたんだぜ?」と言った翌週に自分も骨折しながらフルタイムプレイするという熱いなかよし極道、ということもありました(そして長期離脱)。来季からは寂しくなるけれど、どれだけ寂しく感じるかは想像つかないな……。

Nzonzi

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
5.5 5.83 83% 5%

ローマ移籍発表後にバルセロナに移籍したマウ…コ…ム?とかいうブラジル人(知らない人です)の後釜で加入したけれど、結果的にはパニックバイ枠だったのかも。数試合は目を見張る活躍はあったものの、それ以外は安全策がファーストチョイスで、攻撃への寄与はほとんど見られず、同じバックパサーならパレデスの方が数段よかったやん!と思わざるを得なかった。ただ当時付けたパジェッレを客観的に振り返って見てみると、意外と採点は低くない。そして安定もしているし稼働率も高い。これはつまり、安全なプレイに終始し決定的な仕事の少なさが心証の低さにつながっているのだと思う。最後までワールドカップチャンピオンのすごさが分からないままシーズンが終わってしまった。

Zaniolo

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6.5 6.06 71% 32%

自分史上ローマで一番好きな選手だったナインゴランの喪失感も相まって、「ザニオーロ?おまえ誰や!!!」という負の感情、いや、完全なる無興味から見始めましたが、途中からザニ君ペロペロ以外の感情を失うほどになっていました(恐らくザニ君も童貞を失いました)。恵まれた体軀とすべて偏差値65の能力ゲージは未来型のオールラウンダーだし、アッズーリの未来……それ以前にローマの未来そのものです。後半戦はややパフォーマンスが落ちたけれど、そもそも1部リーグのファーストシーズンなので末永い目で見ていきたい。もしファイナンス上ザニ君を売らなければならない状況になったのなら、もう潔く身売りしてください。

Pastore

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
4.5 5.59 35% 41%

明らかに適正でないインサイドハーフで起用されて評価を落とした直後に、繰り返し怪我をして長期離脱をしてしまった。復帰して高パフォーマンスを見せる→翌週に怪我…も一度ではなく、本当に本当に怪我が多すぎた。出場した試合での採点は低くないものの、怪我による稼働率の低さにより年間パジェッレは4.5と低くしました。5年契約と350万ユーロの高年俸も、エンゾンジと並んでモンチ補強の大負債の代名詞となってしまった。出場した試合のパフォーマンスはというと、トップ下という性質上、試合展開によっては消える試合もあったけれど、出場したら何かが起こる予感はばしばしあったし、実際に何かを起こす確率も高かったように思う。

個人的にはパレルモ時代からローマ加入を切望していて、ピンク色のユニをネーム付きで買っていたくらいの超大ファンで、憧れが強すぎて会社員にもかかわらずちょんまげヘアーにしたくらい大好きな選手なので、来季は絶対に輝いて欲しい。

Strootman

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
sv 5.00 4% 0%

1節に出場して可もなく不可もないパフォーマンスをこなした後にマルセイユへ飛び立った。この移籍に関しては本人からの移籍希望なので、フロント批判には当たらないと感じています。

Coric

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
sv 5.25 6% 100%

ロマニスタのだれもがもっと見たい選手だったとは思うけれど、出場はプリマ上がりの選手と同等のご褒美出場だけでした。筋肉でサッカーをするわけではないけれど、明らかに線が細くて高校生の体型みたい。(インスタ情報)(彼女はイケイケなGALであった)来季はせめてレンタルを。

Riccaridi

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
sv sv 2% 100%

ローマの希望の星なのだが、17歳であんまりすぎるだろう。リッカルディ君が何をしたっていうんだよ……。

ウイング・フォワード編

Perotti

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6 5.82 31% 53%

怪我で前半戦の大半を棒に振り、イタリアでのキャリアの終わりを覚悟していたけれど、戦線復帰して以降は”戦術ペロッティ”を何試合も作るほど復調して後半~終盤のローマを支えた。そして何といっても最終節パルマ戦での、デ・ロッシ退団に花を添えるゴールは最高にブラーヴォでした。ボールを持つと明らかに空間の波形が変わるキャラクターは相変わらずセリエ随一で、ベテランになり稼働率は下がるかもしれないけれど、まだまだローマに不可欠な要素だと感じています。

El Shaarawy

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
7.5 6.21 67% 16%

個人的には18-19シーズンのMVPは彼だと思うし、ロマニスタの総意なんじゃないでしょうか。これまではいいプレイと消える試合のコントラストが激しかったけれど、今シーズンは消える試合がかなり少なくなり、つまり天才が常時フィールドにいたことになる。チームトップスコアラーとしてのチームに貢献したのは言うまでもないんだけど、特筆するべきはそのハードワーク。敵陣から最終ラインに戻る姿は一度や二度ではなく、僕の心を鷲掴みにキャッチしたのはそんな姿でした。エル・シャーラウィもご多分に漏れずケガでの離脱は短くなかったが、あと5試合、いや3試合出場が多かったらきっとCL圏は手に入っていただろうと思うと、非常に惜しまれます。で、ゴール時の上野クリニックセレブレーションは結局なんだったんですかね。

Under

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
5 5.92 65% 32%

無名の存在から各メガクラブが目を光らせる存在になったウンデルにとって、今シーズンは不本意と言っていいでしょう。序盤でのフロジノーネ戦とインテル戦のスーパーゴールは2本ともセリエAベストゴールにノミネートされるレベルだったし、2年目で本格化は間違いないと誰もが思っていたけれど、ウンデルもケガに泣かされてしまった。筋肉系トラブルが意外と長引いたことでチーム力は落ちて順位も低迷したし、復帰後はクライファートとザニオーロとの椅子取りゲームに勝ちきれず、スタメンを奪い取るまでにはいたらなかった。3年目、次こそ勝負の年だぜ。

Kluivelt

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6 5.86 69% 52%

実りの少ないシーズンを予感させた初戦トリノ戦で途中出場し、出場即ドリブル突破し決勝点アシストした時は新しい時代の到来を確信した。けれど以降は果敢にドリブルを仕掛けても、プロヴィンチャ相手でも突破できることはなく、厳しいレッスンを受け続けた。一時期は出場することもままならないほど順列を下げたけれど、けが人続出の中出場を増やし、懲りることなくどんどんと仕掛け続けその成功確率を上げていった。あと何気にチームのアシスト王。守備がうまいタイプではないものの献身性も高く好印象だし、生まれ持ったスター性もあるし、なによりまだ19歳。ローマで大きく育ってもらいたい存在。

Dzeko

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
6 6.08 85% 15%

ここ数年の中では最もゴール前でのクオリティは低く、それでもジェコに頼らざるを得ないチーム状況は変わらず、結果論としてジェコの調子とモチベーションに左右されてしまったシーズンだったとも言えるかもしれない。とはいえ、ろくな戦術がない中で前線に放り込んだボールを保持して展開してくれる能力や鬼キープ力の高さには、何度救われたかは分からない。またシーズンを折り返したあたりから、次第にボールを受け取るために中盤まで下がり、展開していくトッティライクな9.5番的な役割もこなした。実は足りなかったのは単純にゴール数だけ。CFにはもっとも必要な要素だけど、それ以外の貢献度はとても高かった。それだけに最終節の印象がめちゃ悪なので評価を落としたのはもったいなかった。エディンほんとはいい子なのにね。来季も残って欲しいと考えてます。

Schick

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
4.5 5.43 58% 46%

個人的にはもっともがっかりしてしまった選手です。プレシーズン時は大活躍の予感しかしなかったけれど、結果は先発15試合、3得点でシーズンが終了。ワイドに広がると良さが出ない、1トップだとボールが収まらない、裏への走り込みも少ない、魅せるボールタッチは幾度とあるのにスペースの少ない場面になると途端にトラップが大きくなる……など文句を言い出したらキリがないほど。素人目に見ても完全にイップスですよね。これらの不満はもちろん期待の裏返しで、変則的な契約のおかげで放出することも難しい状況なので、今年こそ本当になんとか活躍して欲しいです。あともっとおねえちゃん画像をください。

Celar

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 稼働率(出場試合数/全試合) 途中出場率(途中出場数/出場試合数)
sv sv 2% 100%

プリマからトップチーム初出場。大きい躯体と優しそうな雰囲気からノンボリさんに見えたが、プリマではごっりごりに得点をしてるとのことなので、来季はトップ帯同にするかレンタルに出して実践を踏んで欲しい。

監督編

Di Francesco

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 采配試合数 稼働率(采配試合数/全試合)
5 5.71 37 77%

準備期間が少なかった17-18シーズンから学んで、たっぷりとキャンプを行い事前準備ばっちりで入った18-19シーズンだったが、残念ながらその成果を感じることは全くできなかった。フワッとしたままシーズンに入り、そのまま雰囲気で次の試合、次の試合をこなしてずるずると勝ち点を失っていった印象です。もちろん現場では、目の前のことに懸命に取り組んでいたのは間違いないので、今季のもどかしさは彼が一番感じていたでしょう。編成の時点からボタンの掛け違いが起こっていたけれど、とは言え、選手一人ひとりの能力ゲージは中位クラブが羨むものなわけで、やはり監督としての経験と柔軟性の両方が足りなかったのかなと思います。芸術点の高いすばらしい試合もいくつかあったけれど、翌週には大敗したり下位チームから取りこぼししたりして、試合を見ているだけの立場なんですが、本当に心が疲弊していました。また、上位相手にほとんど勝てなかったこともフラストレーションが溜まりました(記憶によるとデルビーのみ?)。

Ranieri

パジェッレ パジェッレ(年間平均) 采配試合数 稼働率(采配試合数/全試合)
6.5 5.96 13 23%

誰も引き受けない状況で、トッティからの懇願を自らの聞かずに二つ返事でローマベンチに座ってくれた時点で、もうロマニスタとしては正常判断で採点はできないわけです。勝利を前提としたスポーツという範疇を超えた部分のストーリーなので。バトンを受け取ってからしばらくは、チームは引き続き低調なパフォーマンスを続けたわけですが、ディフェンスラインを下げゴール前を強固にしボール保持率を捨てた、オールドスクールなカルチョの戦術を持ち込んで失点数をドラスティックに減少させて勝ち点を拾っていった。実はEDFとラニエリでは平均勝ち点数はそこまで変わらないものの、やはり失点数が少ない試合は見ていて心が殺されることがなく、あの時期の僕にとっては、その平穏は居心地の良いものでした。最終節に彼が流した涙は生涯忘れないでしょうね。

 

文、構成●text by mosh

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