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ウディネーゼ戦前日会見:モウリーニョ監督「ここでは誰もがすぐにハイになりすぐに鬱になる」

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今年からローマを観始めた(というよりもローマ速報を読み始めた)方は、そろそろローマの異質さに気がつく頃かもしれない。ローマのことだけを報じるラジオが数局存在して、ローマのことだけを書くメディアが無数に存在して、ローマについて報道するテレビチャンネルがあるという特殊な環境でクラブは成立している。このクラブを愛すれば、毎分毎秒がローマだ。そして、同時にその熱はチームが負けた途端自分に刺さる大きな刃にも成り得る。先日イタリアのジャーナリスト(か元選手)が、ローマとナポリは仕事をするには難しい場所と話していた。ここでは負けが許されない。1勝すればスクデット、1敗したらこの世の終わり。一事が万事こんな具合だ。この前日会見は、ヴェローナ戦の敗戦後のプレスカンファレンスとあって、この気質を良く知るモウリーニョも構えて臨んだ。ローマ系メディアは欲しい答えを引き出すまで何度も同じ事を訊き続ける。これもひとつのローマのパルティテッラ(ミニゲーム)なのである。


モウリーニョ「あなた方は私に補強について話させたいと考えているのだろうが、メルカートは既に終わっている。私は分析した全てを話さない。ヨーロッパで3連勝、リーグ3連勝したとき私は大きな幸福を感じた。負けたのだから特に言いたいことはない。もちろん選手にはあるがね。つまり、私たちは未来を見すえてヴェローナを研究してきたが、もうこの試合に勝つことはできない。だから言うことはない。ここでは誰もがすぐにハイになりすぐに鬱になる。この2ヶ月で私が1分でもハイテンションだったことがあるだろうか?ふむ、1度だけあるね。だがそれだけだ。反対に負けたからといってうろたえる私を見ることもないだろう。ヴェローナ戦の後、私は素直にローマのプレーが悪かったから負けたと話し過ぎたかもしれない。おそらく、ヴェレトゥのカードを出した審判や、ピッチコンディションが理由だとも言うべきだった。負けたことは悲しいが、まだ私たちはバランスを保っている。私はここに来る前にローマがどのような場所か知っていた。私は経験、成熟、そしてバランスを考えてここにやってきた。そして、3勝したからといってロマニスタを興奮させ過ぎないためにここにいる。30勝ではなく3勝、これが私の言葉だ」

モウリーニョ「あなた方はここ2シーズン、ローマよりも20ポイント上積みしたグループに私たちを押し込もうとしている。しかし、私たちはまだ何かの候補ではないんだよ。この場でヴェローナの分析を聞きたいと考えているのは分かる。でもそれはできない話だ。月曜日選手たちはオフだったが、私たちは違った。朝10時にはトリゴリアに出社して、敗戦の分析と次節の準備をしていた。翌日、選手たちがやって来て、チームミーティングを行い、個別に面談も実施した。そして、今はもうひとつのタフな試合、ウディネーゼ戦に勝とうとしている。チームは落ち着いていて、まあ、ちょっと幸せじゃないかな?でも、負けたんだからそんなものだろう。とにかく、そういった事も話した。私たちはこの失望感をモチベーションに変える必要があるのだとね。仮に1試合負けて落ち込んでしまうなら、2敗、3敗したときどうなるか想像するといい。だから私たちは冷静に行動する必要があるだろう」

堅実なローマの守備は奪われたのでしょうか?

モウリーニョ「最初から課題か少ないならば、フリードキンは私に3年ではなく、3ヶ月の契約を申し込んだろうね。その間に全てを解決できたはずだ。今ここで言う『私』とは、このモウリーニョと選手たち、そしてコーチ陣全員を指している。チームとして完成しているグループを率いるならば、個人的な何かを持ち込むことで、更に一歩チームを推し進めることが可能だが、チームとして成立していなければ3ヶ月では到底無理というものだ。サッスオーロ戦で対戦相手に与えた攻撃チャンスが、もしも私たちが得点するための野心の結果であれば、それは私にとって何らの問題もない。また勝ちたい気持ちが強すぎて負けたとしても問題ではない。私は幾つかの試合で、リスクを冒して選手交代をしたことがある。しかし、その時私が自分が何をしているのか理解していた。つまりだ、その状況で勝とうが負けようが引き分けようがそんなものは私にとって何の問題でもないという事だ。だが、1試合で3失点すれば話は変わってくる。アウェイで2点獲ったら勝たなければならない。引き分けではだめだ。勝つべきなのだ。あの試合では守備に問題があった。しかし、私の発言にルカ・ゴッティ監督が興味を持つかもしれないから、具体的なことは言わないが、あの試合で私たちが上手くプレーできなかったのは認める必要がある。…だからやはり言い訳はしたくない。審判のジャッジは悪くなかった。雨のせいでも、ピッチコンディションでもない。私たちは試合に負けた。そして明日はまた勝利しなければならない試合がある」

マティアス・ヴィニャの調子はどうですか?彼の代わりにリカルド・カラフィオーリを使うことは有効な選択肢なのでしょうか?それよりもより信頼できる補強をすること考えていますか?

モウリーニョ「ヴィニャは明日プレーしない。カラフィオーリはまだセリエAでプレー経験の少ない19歳の若者だが、クラブにとっては有効なオプションだ。おそらく幾つかのビッグクラブに同じ質問をするならば違う答えが聞けるかもしれないが、私たちにとっては選択肢のひとつで間違いない」

先程多幸感と憂鬱感についての話が出ましたが、それが選手にどのような影響を与えると考えますか?特に今はソーシャルネットワークの時代です。

モウリーニョ「私がコントロールできるのは自分だけだ。ジャーナリストの意見やファンの考えをコントロールすることはできないね。私は近くにいる人たちに影響を与えたいと考えていて、その最も重要なのが選手たちであることは間違いない。これまで勝利の後のロッカールームは良い感じだった。敗戦後のロッカールームではみんな少し落ち込んでいたがひどくはなかった。それが気に入ったね。悔しさをモチーベーションに変えなければならない。以前も話したが、シーズンは高速道路ではない。曲がりくねったでこぼこした田舎道で、集中して、注意を払い、平常心でハンドルを握る必要があるんだ。もしくは勝って勝って勝ちまくるバイエルンやパリのようなチームにとっては、リーグはあるいはモーターウェイなのかもしれない。だが、ローマにとってはそうではない。だから私たちは落ち着いている。ゆっくりと自分たちの道を進んでいくために」

<了>

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