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【全文掲載】モウリーニョ、ファーストインタビュー『私はロマニスタの歓迎に値しない』

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あなたはファンとの強い絆を築くことで有名です。ローマは熱狂的なファンの存在で知られています。この2つの要素が融合することで、どのようなことが実現できるのでしょうか?

モウリーニョ「情熱とは文化的なものだと思っている。これは私よりもあなたのほうがよく知っているだろうね。外部から見ているのと、内側で経験することは別のことなので、私はまだまだこれから学ばなければならない。私は外からしか経験していないから。もちろん、ローマとは何度も対戦したし、オリンピコでも何度か指揮をした。それ故にロマニスタの力を知っていると言えるだろう。最高の瞬間、素晴らしい瞬間に、彼らがどれほどの力を発揮するかを知っている。それにしても本当に信じられないのは、ここ数十年、ロマニスタたちが歓喜に浸る瞬間があまりなかったという事実だ。それでいながら、そんな事実は関係なく、彼らの情熱は常にそこにあるようにも見える。こう言おう。勝利し続けるクラブのサポーターになるのはとても簡単だ。しかし、現在残念ながら過去数十年ローマではあまり喜べない状態が続いている。これが私にとっても大きな意味を持っている。私はロマニスタたちが光を求めていると信じている。その光とは、私たちが将来のために築こうとしているものだ」

モウリーニョ「また最初の話に戻るが、フリードキン氏がファンのことを話してくれたことが私にとってのスタート地点になっている。それが私にとって彼らのために仕事をして、彼らと共にすることに興奮している理由だ。そして、チームがファンとは何たるかを反映することを望んでいる。その主な要素は情熱だろう。情熱を共有するチームを作りたい。そうであれば、ロマニスタたちはチームが勝てば幸せで、負けても誇りに思える。しかし、多くの場合、特に我々が価値観を共有していない場合にはそれらは起こり得ない。故に価値観であり、その魂を変えるには時間が必要なんだ」

あなたのインスタグラムを見ると、監督自身少しずつ準備をしているようです。

モウリーニョ「少し?たくさんだよ!」

失礼、たくさんの準備ですね。ではどのような準備をしていたのでしょうか?

モウリーニョ「それをここで伝えることはできないし、伝えたくもない。でも多くの準備をしてきたとは断言できるね。最大限にすべてを知る。それが私の仕事だからね。そのために新しい技術がとても役に立ったよ。ZOOMが登場したのはCOVID(コロナ)という困難な状況によるものだが、ZOOMによって人々が一緒にいることができるようになった。それは今でも続いている。私たちはたくさんの打ち合わせをZOOMで行い、たくさんの会話をしている。そして、実際にトリゴリアに来た際には、私たちのアイデアやニーズに合った空間になるようにクラブ施設を幾つか変更しようと考えている(如月注:最初のアイデアでトレーニンググラウンドに戦術確認用のモニタが導入されるとの事)。いつも話していることだが、選手を知るためには実際に会って一緒に仕事をするしかない。しかし、できる限り知るために、動画やスタッツデータ、電話を駆使して予め知り得る情報を掴んでおく。そのうえで実際に選手たちと会って、彼らをピッチで見て、目を見て、肌で感じ、問題点や長所を知る事で真に彼らを理解することができるんだ」

あなたがローマを指揮するという発表でティフォージは本当に活気づきました。SNSだけではなく、グラフィティアートやローマ中から大きな賛辞が寄せられました。ご自身もそれには気が付かれたと思います。これはあなたを喜ばせましたか?

モウリーニョ「もちろんそれらを私も見たよ。まず第一にこれだけ話しておこう。今回の出来事は、サッカー業界では殆ど例を見ないことだ。ジョゼ・モウリーニョが来るなど、公式発表の1分前まで誰一人として想像すらしていなかった。これこそクラブの管理能力の高さを示している事例だろうね。まず普通なら有り得ない。これは今後のサッカー業界にとっての教訓になると思っている。ローマがシチュエーションをコントロールして、エンターキーを押す最後の1秒まで秘密にしたことで信じられないほどのインパクトを与えることが出来た。これは私だから、ローマだからと言いたいわけではない。これは現在の業界では不可能なことだ。それをローマが可能にしたと言いたい。みなさんはとても喜んでくれたが、私自身はそれに値するとは思っていないんだ。なぜならば、私は彼らに対して何もしていないからね。当然感動したし、とても嬉しかった。そして、このような情熱を持つあなたたちを失望させないために全てのことをやろうと思っている。私に示してくれた愛と情熱に本当に感謝しているんだ」

そしてこれからが本番です。プレシーズンが始まりますが、あなたはどのようなことに気を配っていますか?

モウリーニョ「まずはプレゼントを待ちたいね(笑)フリードキンズやチアゴが私に何か特別なプレゼントを用意してくれると期待したい。それは私に特別なモチベーションを与えるだろう。つまり、プロジェクトのプロセスを実行する多くの可能性としてね。この夏、段階的に選手たちが戻ってくる。ユーロに参加している選手は遅れて合流する。その状態で始まるので、プレシーズンに若手を多く見られるのは良い事だ。昨シーズンの最後には幾人かの若手が出場機会を手にしていた。だから、彼らをチェックしたいし、一緒に雰囲気を作りたい。私はユースセクションとの良好な関係を望んでいる。監督にとって、クラブ文化を知る若手をトップチームに呼ぶことほど良いことはないからね。だから、それが今まで以上に起こると期待したい。まあ一歩一歩段階を経てだね。とにかく、チームを創る為にすべてを試してみよう。そして、最も重要なのは、私がチームと言う時、それはピッチの11人を指しているのではないという事だ。全員が自分のチームだと感じる必要があると思っている。誰もが自分のクラブにすべてを捧げたいと感じる必要がある。誰もが良い結果に喜び、悪い結果に悲しむ必要がある。全員がチームとして一緒にいる必要があるんだ」

<了>

長かったけど、ががががんばりましたっ!

部分的なニュアンスはロマ速味付けしているので、初めてローマ速報を訪問された方は、ローマ公式でオリジナルを見てその差異を確認するなり楽しむなりしてくださいね。

コメント

  1. とっつぁん より:

    片野道郎さんの『モウリーニョの流儀』もめちゃめちゃ面白かったけれど、ホントにモウリーニョ監督の言葉っていいですね
    インタビューしがいのある人物だと思います
    敵対すると怖いけれど、味方になるとこれだけ頼もしい男は中々いないですよ

    • 如月/kisaragi 如月/kisaragi より:

      とっつぁんさん
      お書きになられている通りだと思いますね。味方にするとこんなにまで頼もしい。モウリーニョについて書かれた本はかなり読んでいますが、片野先生の本はぼくもとても参考になりました。
      いまモウリーニョをインプットしているので、もう時期何らかの形出アウトプットしていきますね。

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