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【パジェッレ&レビュー】セリエA第1節ローマ3-1フィオレンティーナ

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今シーズンもロマ速メンバーくわしんさんによるパジェッレをお届けします。現地メディアのリアルな言葉や、深い推察による戦術分析など、読み応えのある大ボリュームは単なるパジェッレ(採点)ではないと思っています。ぜひ読んでみて下さいね。(如月)


・Rui Patricio 7.0

試合全体として押し込まれる時間も多く、近距離でのシュートを打たれる場面も幾度もあったにも関わらずセットプレーからの1失点に留められたのは新守護神の活躍によるところが大きい。昨年までのローマのGK達であればパンチングではじき出す、前に落とすといった場面でもしっかりと地面を使ってキャッチしていて若干の格の違いを感じた。とにかく今年一年正GKとして敵に立ちはだかり続けて欲しい。

・Karsdorp 6.0

昨シーズン大幅に成長を見せたスタミナ面は今シーズンも健在で、試合終了のタイミングまで大きなミスをすることなく走り続けた。チームとして中央縦の速度を重要視している分、どうしても昨シーズンと比べると攻撃面での大活躍は望みにくい状況かも知れないが、彼の活躍は確実にチームにとって良いアクセント・飛び道具になるのでこの調子で走り続けて頂きたい。

・Mancini 6.0

CBの相方Ibanezが相当良い状態であったのもあり、彼自身はセーフティーな守備に徹している様に見えた。セットプレーが若干少ない試合でもあったので、彼にとって大活躍は難しい試合であったかも知れない。後半Pellegriniが下がった後はキャプテンマークを巻き試合を収め、改めてチーム内の序列は彼がNo.2であることが明確となった。

・Ibanez 6.5

特に中盤の攻め立てられる場面が多かった時間帯においてエリア内で見事な寄せとクリアを見せていた。昨シーズンは被カウンター時のリトリートで長距離を走って守備に帰還するイメージが強かったが、今シーズンは短距離・瞬発力の方が活きるかもしれない。また序盤に試合を大きく揺るがした敵守護神Dragowskiの退場の引き金となったのは彼のロングパスからであり、冷静に周りが見えている印象。既にトップフォームでシーズンに臨んでいる様に見えるので、怪我無くこの調子を維持して欲しい。

・Vina 5.5

まだチームに馴染み切れていない感じがする。逆サイドのKarsdorpと比べる攻守の判断やクロスの質の部分で上手く行っていない部分もあったが、徐々にチームメイトとのコミュニケーションを重ねることで解決される問題と思う。ただ左サイドとしてはMkhitaryanの献身的な守備もあり大きな穴を開けること無く、結果的にフル出場を果たせたので次節以降に期待したい。

・Veretout 7.5

今シーズン攻撃時のスイッチャー的な役割をすることが見て取れ、その動きが結実し2,3点目のカウンターは最後に彼にボールが舞い込んだ。PKの巧みさがシャドーとしてボールをゴール隅に転がす能力に直結しており、あの場面で外す姿があまり想像できないくらいに安心感がある。カウンターにおける波状攻撃の選択肢として、今シーズンは更なる飛躍が期待される。

・Cristante 6.0

失点シーンとなったコーナーキックの場面では、Milenkovicの飛び出しに対して不十分な対応となってしまい失点の直接的な原因になってしまった。ただあの場面はVlahovicに対して2人付いてしまうのでは無く、Manciniの方はMilenkovicを見る選択も出来たはずなので、チーム内のコミュニケーションによって今後解消する気もする。それ以外の面では守備的MFとして、両CBの間またはCBとSBの間に上手く入り入り常に守備をサポートし続けた。

・Zaniolo 5.0

怪我から復帰のシーズン初戦で力みがあったのか、大分空回りしていた。ボールのコントロールが上手く行かなかった時にボールを長く持ち失敗を取り返しに行ったり、ボールを奪われた際に後ろから手を掛ける場面は、前半からハラハラさせられた。特に52分の2枚目のイエローは完全に不要なファールで、正直前半からの多くのファンの不安が的中したと言う外ない。1回休み、頭を冷やそう。

・Pellegrini 6.5

得点やアシストという形では結実しなかったが、2Topともとれる難しいポジションを良くこなした。3点目の起点となったのも彼が自陣深くでボールを奪い前線まで持ち込んだからであるし、試合を通して珍しい場面であったサイドからの崩しではAbrahamへの得点チャンスを演出していた。今シーズンからは彼がカピターノなので欲を言わせてもらうと、昨シーズンから課題のセットプレーをもう少し質を上げて欲しいので、少し厳しめの採点。

・Mkhitaryan 7.0

フリーランもさることながらボールをもって走る量が相変わらず尋常ではない。過去に確執があった監督とのシーズンという事で若干心配したが杞憂に終わりそうだ。中盤でボールを奪取する能力、前線へ運ぶ能力、一旦預けるタイミング、シュートによるクローズ、全ての能力が高次元。既にAbrahamとの連携が出来上がっている事には驚きを隠せない。今シーズンも頼みます!マジで!

・Abraham 8.0

イタリア各紙がこのスーパースターの登場に沸いた。実に鮮烈なデビュー。躯体の強さは大方の予想通り優れていたが、足元の技術、周りの選手・チーム戦術への理解と言った点では期待を大きく上回った。1,2点目夫々のアシストでは、出し手としても受け手としても周りへの動きの合わせ方とその精度は素晴らしいの一言。チームに最も遅くに加入した若者に何故この動きが出来るのか不思議なレベル。VARを待つ際に手を合わせて祈ったり、シュートを外した際に悔しそうな顔をする時の顔がとても可愛らしい。このまま前任の9番を忘れさせてくれそうだ。

“最初にボールに触れた瞬間からオリンピコの大歓声に包まれたが、その大きな関心を受けてスタンドを走り続けた。深いパスとスプリントでFiorentinaを10人へと追い込むペナルティを誘発し、フェイントからPellegriniへの最初のシュートチャンス演出、甘いチョコレートの様なパスでMkhitaryanに先制点を与え、同点に追いついた後は最前線でクロスバー直撃のヘディングシュート、更にこの試合2つ目のアシストを演出。まさにサイクロンだ。” (by Il Romanista)

“MourinhoとPintoが何故彼を欲しがったのか、それを全員に示すことが出来たという意味において、これは勝ち点3を超える重要な意味を持つ” (by Il Corriere Dello Sport)

・Shomurodov 7.0

プレシーズンマッチからの前評判通り前線で上手く周りを使えるタイプ。身体の強さを生かしたタメでサイドから切り込み、後方から走り込むVeretoutへのアシストと言う正に彼の特徴が出ていたプレーで短時間の出場時間でも存在感を示した。サイド起用も含め先発でももっと見てみたい。

・Carles Perez 6.5

極めて少ない出場時間ではあったが、Shomurodovへのあわやゴールと言うスルーパスは流石。現状のタレントを見ると常にスターターに名を連ねるのは難しいかも知れないが、鋭い足の振り抜きや細かいタッチでのドリブル等、他にない個性で違いを作れる選手なので今シーズンも期待したい。

・El Shaarawy 6.0

今年こそが真のカムバックイヤーだと思っているので、今年こそスタメン争ってくれよ!という激励も込めて。

・Bove 6.0

数いるMFの控えの中から数分でも出場機会を貰えたのは監督からのメッセージだと思うので、今年大きく飛躍して欲しい。あと、メッチャイケメン。

・Mourinho 6.5

今後への期待も込めて大分厳しめに付けさせて頂きました。昨年何度も辛酸を舐めさせられたあのSpeziaのItaliano監督率いるFiorentinaということで、早速昨シーズンの鬼門を突破してくれた形。驚きをもって迎えられたAbrahamのスターター出場も、彼が自信をもって送り出せたのは、この短期間での彼のチーム作りに対する自信に他ならない。敵が10人になってからの押し込まれ様は、もう少し早い段階で修正出来たら最高であったが、結果に対しては何も言う事が無い。Romaにようこそ!そしてセリエAにおかえりなさい!

“早業かの如くAbrahamを準備した。チームは固まっており、ディフェンスには基準が、攻撃には質が備わっていた。何かが足りない、と常に彼は言う、我々はその動作を繰り返すことで全てがより美しいものに仕上がるでしょう。これでセリエAでの勝利数50。” (by Il Messagerro)

総評

Mourinho体制セリエA初戦を勝利で飾れたことはどんな形であれ喜ばしい。従来であれば勝った試合であれば多少内容面の粗には目をつぶっていた場面もあったかもしれないが、より内容面に期待してしまうのは殊にこの監督だからこそであろうし、早くも私を含めたファン側も少し欲が出てきている気もする。
試合全体としてはFiorentinaの攻撃に翻弄されはしながらも、VAR含めたジャッジに助けられつつ確かなチームのクオリティは確認できた試合で、これまでのRomaの守備組織であれば早々に崩壊していてもおかしくなかったのではと感じた。
FiorentinaはBonaventuraが自由にポジショニングし、かつ両SB、特に右SBのVenutiがポジショニングを高く取ることで、攻撃に常に厚みを持たせ、裏のスペースはCBとGKで必死に埋める姿勢を貫いてきた。これはDragowskiが退場となった後も同様で、右サイドに張っていたCallejonを下げざるを得なくなったが、4-3-3を4-3-2と切替えることで横幅をコンパクトにし縦に攻撃の厚みを持たせていた。
これに対しRomaは数的優位にあった段階では4-1-3-2の様にCristanteをアンカーの様に置き、攻撃の枚数を確保しつつも守備に人を割り当てるどっちつかずな配置となっていたが、流動的なFiorentinaの攻撃組織を捕まえ切れず相手にペースを渡してしまう嫌なムードが続く。痺れを切らした様にZanioloが2枚目のイエローで退場し、そのまま同点にされてしまった。この頃からRomaは被ポゼッション時とポゼッション時で大別すると4-4-1と4-3-2に近い形で試合を進めるようになり、結果的には最前線のAbrahamは1人でも十分スペースが作れ、Pellegriniが右サイドとFW兼任状態の難しいポジションを上手くこなせた為これがハマった。
Fiorentinaは基本的に前重心なチームであった為、最終的な枚数はともかくバイタルエリアの広さは十分にあり「中盤で奪う→前でタメを作る→後方から飛び出す」の動きには弱く、この一連の動作を中盤以降の3人で完成出来てしまう個々のクオリティの高さ、そしてお互いへの理解でもぎ取った勝利であったように思う。
まだまだMourinhoの目指す完成形ではない事は確かで、彼はその完成形を目指し更に高みを目指してくれる事もまた確かなので、次節以降もチームが出来上がっていくのを見るのが楽しみですね!

今シーズンもPagelle書くので皆様宜しくお願い申し上げます。

採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はDiawara。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

コメント

  1. tatti より:

    くわしんさん

    ショムロドフ、最高ですね。クライファートやウンデルの超えれなかった壁を是非突破してもらいたいです。
    開幕で完成度の高い試合を見せたインテルに対等に戦えるようチームを完成させてもらいたいですね!

    • くわしん より:

      tattiさんコメント有難う御座います。
      読んで頂けて嬉しいです!

      さてショムロドフ、あんな体格で足元技術ある奴が、10人で暫く戦った後の後半戦に出てこられたら堪らないですよね。これまでの一芸タイプとは違うオールラウンダーなのと、ジェコなき今何なら自分がシステムの中心になれる環境はとてもチャンスだと思うので、とても期待してます。

      インテルは中軸あんなに抜けてあの試合出来るんですから、相当完成度高いですよね…。三角貿易で高いコスト払った側なので、目に物を見せてやりたいところです!

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