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【パジェッレ】ローマ 1-0 ジェノア

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Pau Lopez 6.0

多くのメディアで活躍の場面が少なく採点不能という事であったが、久々のクリーンシートと、チームが高いラインを維持して守備をすることができたのは、DF陣の彼の飛び出しに対する信頼感であると思うので、直接的ではないがその点は評価したい。

Mancini 7.0

決勝点のヘディングは文句なし。これとは別にゴールに迫るチャンスにも絡み、「何故お前が、今そこに?」という感じの往年のCassettiやMexes的な攻撃参加の意思を見せた。その反動として、守備面ではSmallingやDiawaraのサポートもあり右サイドからの守備崩壊は無かったもの、どうしてもZappacostaとDestroの活躍の場面が多かった印象。

Cristante 6.5

慣れないCBの左で及第点以上の活躍と彼が如何に適応力が高いかを改めて示した。どうしても利き足の右を使いたがるので、パスの出し先が、SmallingやDiawara、中盤に降りてきた前線の選手に偏りがちであったが、それでも安定感のある組み立てに関与し、タッチ数95はゲーム内でも最多。また6回の中3回のデュエル勝利、タックル数3回もゲーム内でも最多との事で、エリア内に敵を入れない守備面での貢献が大きかった。

Smalling 7.0

マッチアップ者とボールの間への体の入れ方、シュートコースの消し方、どれも素晴らしく、防衛長官の戦線復帰を示した。ただしDestroさえも無我夢中で見逃した前半のエリア内のハンドは、場合によっては彼が戦犯になっていた可能性もあったことを忘れてはならない。

Leggo 紙のF. Balzani氏のコメントを以下に引用させて頂く。

“彼はペルセウスではないが、ピッチ上での動き方を良く知るデストロを石化させるかの如く、メデューサの髪を持つ首を振り続けた。この英国人は数週間ぶりピットから出て試合に臨み、ピッチ上のあらゆるエリアでデストロを追いかけ、多くのチャンスに蓋をした。これ以上ローマの背骨を失う訳には行かないので、とにかく今は怪我だけはして欲しくない”

神話や聖書の引用と、モータースポーツが好きなイタリア人らしい表現でドレッドヘアの彼を表現しているなと思いますが、一応Destroの名誉のために言っておくと、最後まで石化せず良く動けていたと思いました。

Karsdorp 6.5

Manciniが攻撃的であった分バランスをとり守備的に振る舞う場面も多く、Il Messaggeroのコメントで『ガゼルの様に走り守備時に貢献した』とあるように、帰陣の速度で相手カウンターを遅らせるなど貢献した。今節もアーリークロスでエリア内にチャンスをもたらしていたのは良い反面、致命傷に繋がりかねないパスミスなど気になる場面もあった。

Bruno Peres 6.0

Genoaが左サイドに重点を置いていた為彼自身に重要な守備タスクが降りかかることは少なかったが、それでも及第点の対応は出来ていた。毎試合目立った活躍は少ないが、本職ではない左でも彼が及第点の活躍をしてくれるのは今のローマにとって極めて重要な事実ではないか。

Diawara 7.0

中盤の守備タスクのほぼすべてを自分でこなし、前線でのプレスにも積極的に参加するなど前節以上に1人で中盤に安定感をもたらした。開始直後の自陣ゴール前でのボール奪取など、敵の決定機の一歩手前での活躍は素晴らしいものがあった。

Pellegrini 6.5

決勝点を演出したコーナーキックだけでも合格点だが、Diawaraの存在もあり比較的前重心でのプレーが可能をすることで普段通りのプレーに近い状態でプレーできていた。但し前線への出し先に困る場面も多く、より彼の創造性を活かせるようなシチュエーションで使いたいと思ってしまうのは、今の台所事情を考えると贅沢か。

Pedro 6.0

時折生まれたスペースで自由にプレーする瞬間は相手に怖さを与えていた。いくつかの惜しい決定機絡んだこと、また前節に引き続きチームに縦の運動量を提供したことを加味して及第点とした。

El Shaarawy 5.5

試合中頻繁に「もう少し中央でプレーしろ!」と監督から指示を受けていたので、やはり無意識にシャドーでのプレーには窮屈さを感じサイドに顔を出ししまうようだ。また、シュートの質や足元へのボールの収まり等見ても、まだベストコンディションでは無いなと思う。徐々に試合勘を取り戻して欲しい。移籍後初のスターターおめでとう。

Mayoral 5.0

Fonsecaは「彼はチームの為にスペースを作る努力している」というが、ファラオーネにシャドウを期待するのと同様に、彼にDžekoの役割を期待するのは少し難しい、と言うか酷なのではないかと改めて感じた。Džekoには高身長とボールを保持する能力の高さ、それらによる相手へのプレッシャーが備わっていることでスペースが生まれるが、Mayoralは彼自身がスペースを見つけ裏を狙うことが得意な選手なだけに歯がゆい。

Mkhitaryan 6.5

途中出場ながら彼の投入で、攻撃のギアが1つ上がった感じがある。やはり個人で打開する強さがあった。

Villar 6.5

Diawaraとの交代直後から密集の打開方法面でDiawaraとの個性の違いを見せつけた点、ポストをたたく惜しいミドルシュートなどは評価したい。Diawaraがカバーしていたサイドの守備面でのサポートまで求めてしまったら流石に酷ですよね…?

Spinazzola 6.5

極めて短い出場時間ながら、左サイドでのボール保持で時間を潰し、消えることなく自分らしさを出せるのは流石の一言。

Carles Perez 6.0

与えられた細いチャンスを少しでもものにしようと奮闘していたが、今節同じポジションでプレーした他のプレーヤー同様に苦しんだ。Il Romanistaの評価でも『熱心に、そして集中した状態で試合に入れている。こんな試合ではそれだけで十分だ』との評価で6点なので、若干甘めな評価な気もするが、他の若手同様になんとかこれを継続することでブレイクスルーするところが見たい。

Fazio 6.0

余りに短い出場時間の為主要各紙では評点外とされていたが、ベテランバックアッパーとして腐らずにこの試合にも出てくれたことへの感謝としての評価。(Loriaとかが出てくることに慣れすぎたんでしょうか…?)

Paulo Fonseca 6.5

状況を考えるとクリーンシートの勝利だけでも十分に及第点だが、コンディションを意識した早めの選手交代と、普段は見せないFazio投入によるクロージング、ファラオーネの試合勘を取り戻しに向けた出場時間確保を同時に達成した点は評価したい。

総評

この試合は、「前節のFiorentina戦と同様の3-5-2の選手配置で戦うGenoaをRomaがどのように攻略するか」、また「最近好調なGenoaの左サイドの攻撃をRomaの右サイドがどのように抑え込むか」の2つが大きなアジェンダであったかと思う。アジェンダへの回答としてはManciniとFonsecaが試合後にDAZNとSkyのインタビューに語ったように『パフォーマンスは良いとは言えなかった』が全てであり、「攻撃陣は満足に機能しなかった」が「相手の攻撃は凌ぐことが出来た」中で、セットプレーをものにした試合であった。とにかく、各ポジションに主力級を欠く中で勝利出来たのはとても大きい。

MOMはManciniであろうか。守備面では結果的にはクリーンシート、かつ16本中2本の枠内シュートと攻め手に欠いたチームに決勝点をもたらした点は高く評価したい。前節・今節と彼出が出す攻めっ気のリスク・リターンが上回っている状態なので、このままの状態を維持したい。

全体として感じたことは、異なるメンバーでも同じスキームで戦うこのスタイルを今の台所事情で行うのには、この結果が限界値ではないかと思う。仮に主要メンバーの復帰が遠いのであれば、もう少し別のオプションも見てみたいと感じた。

その中で、まず攻撃面ではEl ShaarawyとMayoralの2Topを試してみて欲しい。今節でのミドルシュートやアーリー気味のクロスから生まれたチャンスは、瞬間的にMayoral がEl ShaarawyかPedroと2Top的になった時に、DFを複数枚引き付けて生まれたスペースから生まれており、この形の時に攻撃面での輝きを感じた。半面、守備面では契約更新をしたIbanezの復帰が待ち遠しい。理由としては、カバーリングを強く意識したSmallingが3バックの中で0.5~1列下がるような形で守るシーンが多く、その裏を狙われることが多い印象。改めてIbanezのスピードの重要性に気付かさせられた。

『ローマこれからGenoa戦の1試合を除いて全勝出来るチームだ』これは、元ローマの偉大なカンピオーネStrootmanが今年シーズン途中にGenoaに加入した際のコメントだ。この言葉は古巣へのただのリップサービスであったかも知れないが、試合前の僕にある種呪いの様なプレッシャーを与えるには十分であった。この言葉から解放されただけで清々しい勝利だった。


採点者:くわしん

小学生の頃にバティストゥータに憧れ、丁度その時ローマに中田がやって来た為にローマに触れる機会が多くなりロマニスタに。好きな現役選手はジェコ。思い出の試合は2012年にオリンピコで観戦したコッパ・イタリア決勝でのラツィオへの敗戦。

大学時代にF1のコースエンジニアを目指してイタリアに留学。イタリアにおける高卒認定相当の資格を持っている。好きな選手のタイプは稲場愛香みたいなタイプ。

 

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