セリエA第11節:ナポリ(H)

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AS Roma Saturday, 2. November 2019 SSC Napoli
2:1
goals
1 : 0 Nicolò Zaniolo 19. / left-footed shot  (Leonardo Spinazzola)
2 : 0 Jordan Veretout 55. / penalty
2 : 1 Arkadiusz Milik 72. / left-footed shot  (Hirving Lozano)

センターバックのマンチーニをボランチで使い続けたら、これが彼のキャラクター的にも、戦術にも非常に良かったという怪我の功名から、現在のローマは『ダミーボランチシステム』とも言える実に外連味あるシステムを採用している。問題はそのマンチーニが本職ではないがゆえに、どうしても攻撃へのスイッチが入りにくいということなのだけれども、ポジションに順応してきたマンチーニ本人が解決策を提示したというのが今節の見どころ。

primotempo
試合が動いたのは前半19分。マイナスの折返しをザニオーロが決めて先制。アシストのスピナッツォーラ目掛けて、およそ41ヤードの展開力溢れるロングパスを出したのがダミーボランチのジャンルカ・マンチーニ。彼が最終ラインに下りて、そこにいたチェティンが右サイドに流れると、サイドバックのスピナッツォーラが高い位置でボールを受ける見事な循環システムが完成していた。

ちなみにローマは、この循環システムを整備するために、前半17分からおよそ70秒間ボールをポゼッションして、実に22回のパスを繋いでいる。自分で数えたから間違いない。

22回のパスを22番の選手がフィニッシュした後、25分にはカジェホンにハンドがあったとしてローマがリゴーレを得る。これはあっさりとGKメレトに読まれて防がれた。
ここまでポゼッション、シュート数共にローマが上回るも、このシュートストップからナポリが息を吹き返して、前半終了時にはどちらの数字もひっくり返されてしまった。

secondotempo
後半はその続きから──とはならずに、再びローマのターン。54分にはボールをキープしたままボックスに侵入したパストーレがマリオ・ルイのハンドを誘い再びリゴーレを得た。これを蹴るのはヴェレトゥ。ヴィオラではペナルティキックの名手で鳴らした。もはやメレトとの駆け引きはせずに右足を振り抜きネットを揺らして2-0。

しかし67分に部落に対するチャントが歌われると主審によって一旦試合は止められてしまう。ここ最近クリバリやファン・ジェズスなどに直接関係した人種差別問題があったが、次は地域差別問題なのだろうか?FIGCは人種差別などのネガティヴなチャント対して、最悪スタジアムのエリア閉鎖などの制裁措置がとれるのだけれども、こういった地域に関する差別については2014年の投票でガイドラインが緩和していて、発煙筒や暴力やわいせつなチャントと同等の罰金処分に引き下げられていたと記憶している。現在はどうなっているのだろうか。

試合が止まると、スタジアムは静まり返り、この心ないチャントにクルヴァスッドの一部から否定的なブーイングが聞こえた。しかし、エディン・ジェコはクルヴァに歩み寄り「それよりも俺達の応援をしてくれ」とジェスチャーする。そう、ネガティヴな声にネガティヴな声で戦ってはいけないという意味だ。沈黙が徐々に声援に変わってゆく。ぼくたちは、ジェコの絶大なキャプテンシーを見た。

しかし、これでリズムを失ったのはローマ。71分にファビアン・ルイスが起点となり、ロサーノがドリブルで持ち込んでグラウンダーのクロスを放つと、チェティンの股を抜けたボールをミリクが押し込んでアッサリと1点返してしまう。チェティンはその直前にクリアミスもあり、やや疲れか集中切れが見て取れた。しかしナポリの反撃もそこまで。

アディットタイム6分はほとんど敵陣で消化して、ロッキ主審がイエローカードをばら撒き過ぎて手持ちのカードがなくなり、終了間際に自陣ボックス手前で相手選手を倒したチェティンにレッドカードをプレゼント。これが最後の苦難だったが、その後のフリーキックは正直後ろを向いて祈っていたので見ていない。おそらくキックが外れて、その瞬間に試合終了の笛が鳴った。

これでローマは暫定3位浮上。ナポリに関しては正直怖さはなかった。監督不在の影響か、選手の疲労か。ナポリ流のハイプレスもここ数年の対戦で最も形式的だった。流動的に入れ替わるローマの最終ラインであまりカバーシャドウ(*パスコースに入り、受け手を隠しながらのハイプレス)の効果が薄かったのかもしれないし、強いインテンシティの相手でないと、同等の強さを出せないというチームとしての致命的な弱点が明白になった。

ローマはほとんどのフィジカルバトルに勝利して、それによりパストーレ、クライフェルトといった独創的な選手が輝いたのも違いとなっていた。

ちなみにジェコがフェイスガードをいつ外したのかという重要な疑問が残ったわけですが、検証の結果、前半40分10秒過ぎに、ナポリが攻めている間にタッチラインのところまで自分で置きに行ってます。

この試合のマン・オブ・ザ・マッチの1人で、あわや失点の場面を奇跡的なディフェンスで救ったクリス・スモーリング。その彼の物語を先日発表の大人のローマ速報に書いています。選手をよく知り、好きになって、より楽しくローマの試合を観ましょう!

大人のローマ速報 11月号①|ASローマ速報~ROMANISMO|note
まえがき 俺はやさぐれていた。 いや、狼のように飢えていたのだと言い換えてもよい。親父のガレージから拝借したパブリカ・スターレットの助手席に、いつの間にか家に居着いた元ピンク女優のSF小説家を乗せて、武蔵野台の坂下にある小さな銀行を襲撃する算段の俺だ。気分はすっかりボニー・アンド・クライドだった。 それに...

 

la roma 2019-20
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