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エイブラハムが選ぶ『俺のフェイバリットストライカー5選』

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昨日のカンファレンスリーグで途中出場すると、ショムロドフのスルーパスに抜け出して得点したエイブラハム。現在のサッカーではセンターフォワードの役割が変わり(というよりも増えて)ゴールだけを狙うフォワードは戦術的ではない。それでいながら、得点できないフォワードは評価されない。周りを使い、周りに使われるとても難しいポジションになっている。チェルシーからやってきたタミー・エイブラハムは若干23歳で、モウリーニョの言葉を借りれば「地元を離れたがらないロンドンボーイ」である彼は、当初異国の地であるローマに馴染むことができるのかは如月だけでなく、ロマニスタにとっても大きな懸念だったに違いない。しかしどうやらそれも杞憂に終わりそうだ。
今回のローマ速報では、タミーがどんな先達に学び、影響を受けてきたのか、彼の選ぶ5人のストライカーを紹介したい。

ディディエ・ドログバ

エイブラハム「俺がまだチェルシーのアカデミーに通っていた時の話だよ。道路の車に道が塞がれて遅刻した事があったんだ。おふくろは警備員に怒鳴ってたな。そこをドログバさんの車が追い越したんだけど、彼は俺を連れて行くことを申し出た。もちろん誰も見てないよ。でも俺は間違いなくドログバさんと一緒に練習に行ったんだ!まだ7,8歳でさ、俺はチームメイト全員が外に出てドログバさんと一緒にいるところを見てくれないかって願っていたよ。でも誰もいなかった。目撃者はおふくろだけ。話はしなかった。ただ、後部座席からミラー越しにドログバさんを見ようとしていたんだ(笑)本当に信じられない出来事だった。試合になると彼は威圧的で暴君のように振舞った。それを一番見せたのはアーセナル相手だと思う。俺も家族も全員アーセナルのサポーターなんだ。だからビッグロンドン・ダービーのときはスタジアムに行ったよ。ある時はボールボーイ、ある時はスタンド席だね。そこでドログバさんが相手のディフェンダーを切り裂くのを見た。屈強なフィジカルのとてつもないフィニッシャーだった。足元も上手かった。9番という仕事を再構築してくれた人だね。どのようにボールをキープするのか、そこでどう体を使うのか。そしてどうやってたくさんのゴールを決めるのか」

ロベルト・レヴァンドフスキ

エイブラハム「もちろん一緒にトレーニングをしたことはないけどね、対戦から多くを学んだと思うよ。彼は歳を取る毎にどんどん良いストライカーになっていった。本物のゴレアドール(点取り屋)で、それはレヴァンドフスキがインテリジェンスのある選手だからだと思う。チェルシーと対戦したとき、彼はドッピエッタを決めた。その時俺は、どんな動き方をしているのか、体の使い方はどうしているのか盗もうとした。つまり、俺も彼から学んだってことだよ」

エマニュエル・アデバヨール

エイブラハム「子供の頃アデバヨールに似ていると言われた時期があった。プレーが似ているってね。彼はたくさんのゴールを決めたけど、それだけじゃなくて、テクニックもあり、今のぼく同様に背も高かった。そうだね、アデバヨールが好きな時期はあったよ」

ハリー・ケイン

エイブラハム「何度か対戦したことがある。代表では一緒に練習したよ。些細なことなんだけど、フィニッシュワークのトレーニングではいつもケインよりも良い結果を出そうと思って取り組んでいるんだ。彼がゴールを決めたら、俺だって決めてやるって思ってやっていた。ケインはとにかく何事も真剣に取り組んで、ゴール前にいれば絶対にミスをしない。その秘訣を盗もうとしたんだよね。それでいて同時に良い指導者でもある。いつも若手に手を貸して、他のフォワードにアドバイスしてくれるんだ。代表では素晴らしいチームメイトなんだよ!」

ティエリ・アンリ


エイブラハム「超好き。史上最高のストライカーだ。俺がこういうスタイルでプレーできているのはアンリのおかげだし、そもそもストライカーを目指したのだってアンリみたいになりたかったからなんだよね。子供の頃、彼の写真をたくさん壁に貼っていた。その写真の中でアーセナルのユニフォームを着て、膝上まで上げたソックスをはいていた。あんな風になりたかったんだ。本当に俺のアイドルなんだよ。12歳の時にチームメイトと背番号14をどっちが取るかで口論になったことがある。どうしたのか?ペナルティーキックで決着を決めたよ、俺がね」

<了>

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