まずは人事面の話から。2003年よりプリマヴェーラで指揮を執り、多くのタイトルと数々の最高傑作と呼べる名選手を生み出したアルベルト・デ・ロッシ監督が今季限りで勇退する。ただし、ローマを退社するわけではなく、クラブに残りユースチームでクラブ内の人材育成の仕事を受け持つとのこと。
その間もメルカートは動いている。ミランからザニオーロへのアタックがあった。ミラノのクラブは今も昔もローマから選手を引き抜きたいらしい。彼らが提示したのは、2500万~3000万ユーロにサレメーカーズを取引に加えるというもの。ローマはザニオーロを完成されたサッカー選手とは考えてはいないが、それだけに将来性を重視して、この価格で首を縦には振らなかったのだという。もちろんサレメーカーズはロマニスタ的にもノーサンキューだ。ピントGMは、現在50万ユーロの年俸でプレーするザレフスキとの契約更改に取り掛かり、次に2024年に契約の切れるザニオーロとの交渉を考えている。
インテルへのフリートランスファーが目前のヘンリク・ミキタリアンは事態が急変した。ローマは固定部分350万ユーロに、レギュラーとして一定数の出場機会を得た場合のボーナスを加え、来年のヨーロッパ大会出場など、いくつかの条件達成で契約の自動更新などを盛り込んだ新たなオファーを提示している。すでに首都を去ったモウリーニョ監督も、ミキタリアンに遺留のメッセージを送った。
今シーズン、ほぼカードももらわず、怪我もせずにチームの主力として戦ったミキをここで失うことは避けたい。このインテル対抗策で、あとはミキタリアンの気持ち次第となったはずだ。それにしても彼の代理人は、ふたつのビッグクラブを操って、見事にこの34歳のベテラン選手の評価額を吊り上げることに成功したのである。
また、ピントGMは水面下で、レアルマドリーを今月末に退団するイスコの獲得に動いている、これはミキを失った際に発動されるミッションであることを付け加えておこう。
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