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真夜中のピクニック、もしくはナポリとのビッグマッチに向かうローマ

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「時々ぼくは何処にもいないような気持ちになるんだ」「いるわよ。少なくとも私の目の前には」「もしかすると君にしか見えてないのかもしれない」「でも、それならおかしいわね。幽霊なのに触れる事ができるなんて」「触れているから幽霊じゃないなんて逆説は論理的とは言えないな」「幽霊だって論理的じゃないわよ」「たまらなく怖いんだ。説明できないくらいね」「説明できないものを怖がるなんてナンセンスだわ。それに不条理で混沌としてるのよ」「でもぼくは、そのナンセンスで不条理で混沌とした感覚を正確に言葉にすることができる」「例えば?」「そう、例えば・・・

1.ぼくは東ヨーロッパの小国の国境警備隊で、ウクライナとの国境沿いの山岳地帯にある小さな村に赴任した。

2.資産家の犬小屋よりもチープなログハウスに寝泊まりして、小窓の内側から揺れる木々を眺めたり、クロムテープにダビングしたダイアーストレーツを聴き(時折はラジオで国営放送を聞いたりもした)、ライフルの手入れをしたり、革靴にクリームを塗りこんだりして過ごしていた。

3.越境する為に山小屋を訪れる者はいなかった。ほとんどいなかったのではなく、誰一人いなかった。

4.そのうち、ここには自分の意思で来たのに、まるで自分はどこにも存在していないような、誰の頭の中からもすっかり忘れ去られたような、そんな気持ちになった。

5.もしかして宇宙飛行士もこのような種類の孤独を感じているのかもしれないと考えるようになった。彼らも地上の微弱なラジオ波を拾って、窓の外の暗闇を眺めながら、ノイズ混じりの陽気なポルカを聴いているのかもしれない。それはいまのぼくにひどく似ているとそう感じた。

・・・というような心持ちで、ぼくは日々何処にもいないような気持ちで生きています。はやく誰かぼくを探し出して欲しいです。ホントにホントさ。朝もない夜もない太陽もない。そんなお先真っ暗な気持ちで、早朝近所のコンビニへ行くと、入り口で、20代後半くらいで、上下スウェット、坊主頭でがっしりした体格の男性に呼び止められ「煙草1本貰えません?」と言われた。ぼくは愛煙家ではないので「煙草吸わないです。と告げると、その男性は何も言わずにコンビニへ入って言った。まあ、何もあげてないのでありがとうと言われるのも違うか・・・。しかし、ぼくはまたしても取り残されてしまったようだった。何処にもいないような、幽霊のような気持ちになって、早朝の白んだ空気に溶けて消えたのである。

そんなオバケな如月がお送りするローマ速報です。基本は孤独と焦りを感じて生きている人に向けてお送りしています。よろしくどうぞ。

さて、今回はフォンセカ監督の前日会見をご紹介したい。
マラドーナに勝利を手向けたいスタディオ・サンパオロのナポリ。そして、11月の連勝革命を遂げたいローマ。このナイトゲームは、どちらにとっても、カンピオナートの行先を占うビッグマッチとなった。

ジェコのコンディションはどうでしょうか?また、スモーリング、マンチーニ、イバニェスはプレーしますか?

フォンセカ監督「ジェコは明日のスターターだ。マンチーニとイバニェスもチームセッションに戻っている。2人ともピッチで見る可能性は高い」

8節が終わり、未だに絶対的なリーグマスターは存在しません。明日勝った方がユヴェントス、インテルに代わるスクデット候補になるのでしょうか?

フォンセカ監督「まだシーズン序盤で、その評価をする為には、更に何試合か戦う必要があるだろう。ユヴェントスとインテルは、最後までスクデットを争うだろう。しかし現在、彼らよりも調子が良く、後ろから圧力を掛ける6,7チームが存在している。それだけにタイトルレースの話は時期尚早に思える」

過去数週間の記者会見であなたはほとんど笑いませんでした。その間なにか迷惑な事でもありましたか?

フォンセカ監督「いや、おそらく試合に集中していたのだと思う。試合前はいつも真面目なんだ(笑)」

ヴェレトゥはローマにとって替えのきかない選手でしょうか?

フォンセカ監督「ジョルダンは重要な選手だ。彼にはいくつかの独特な持ち味がある。しかし、替えのきかない選手はローマには存在しない。全ての選手が、私たちのアイデンティティを活用して戦えると証明している」

ナポリのような強豪に勝つ準備は出来ていますか?

フォンセカ監督「私たちはミランやユヴェントスに引き分けたが、また別の結果を期待できる内容でもあった。明日は私たちが何をしたいのかを示し、勇気を持ってプレーする」

ローマはセリエAで16試合無敗です。最後の敗戦は4ヵ月前のナポリでした。その間にローマは戦術的、精神的にどれくらい成長したのでしょうか?

フォンセカ監督「多くの点で改善があった。現在うちの子たちは正しいメンタリティでプレーしている。勝利する事が自信に繋がり、それが改善となった」

明日はどのような試合になるでしょうか?ナポリは浮き沈みが激しいものの、クオリティに疑いはありません。

フォンセカ監督「ナポリはリーグで最高のチームのひとつ。明日はタフな試合になるだろう。私は彼らの負けを含む全ての試合を分析したが、そのどれもに於いて、より良い結果に値するプレーをしていると感じた。ゆえに彼らが良いサッカーをする強いチームだと考えている」

今季最も難しい試合になるのでしょうか?

フォンセカ監督「セリエAでは、私たちよりも順位が下のチームとですらタフな試合になるんだ。どこと当たっても難しい試合が待っている。明日も間違いなくそのうちのひとつと言っていいだろうね」

<了>

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