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【ゆるふわ座談会】セリエA通信簿 2018-2019 第2節

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【あらすじ】
新しい部署に集められた年齢バラバラの6人が「仕事上がりに軽くお互いの事でも話し合いますか」と、会社のファクシミリでプリントアウトしたクーポン片手に飛び込んだ居酒屋的なノリの座談会。その第二回目になります。単なるサッカーファンが肩寄せ合って、ああでもないこうでもないと楽しそうに話す様はまるで旭山動物園のカピバラくらいかわいいと昔ホットドックプレスに書いてありました(うそです)

相互関係を知る意味で第1節から読むことを強くお勧めします。


●Torino
如月:次はトリノについて話しましょうか。トリノは蓋を開けてみると話題性のあるクラブになっていた印象です。

ディーノ:ポテンシャルはあると昔から言われていて、マッツァーリが監督になってそれが形になりましたね。ミハイロヴィッチはほぼ戦術が無いような監督でしたが。

如月:マッツァーリって顔つきのせいか何なのかわからないけど、ぼくの中で危うげな空気をかもし出している監督なんですよね。

ディーノ:トリノクラスだからこそ輝ける監督なのかも。ナポリを強くした監督なんで、ぼくは今後10年の中でそれを期待しているんですけど。

シュウ:そもそも今の選手層でマッツァーリの3バックは合ってるんじゃないですか?

ディーノ:それしかないような感じですね。イッツォとか獲得して。モレッティが引退しちゃったから精神的支柱が抜けるという意味でそこが怖いですけど。

如月:夏の補強はやはりモレッティの後継者ですか?

ディーノ:そこは去年ナントから来たジジという選手がいるのであまり心配はしていません。今季も怪我さえなければ彼がシーズン終了までレギュラーだったはずなので。他にも期待の若手が2名ほど控えてますし、優先度は低いと思ってます。あとはELの予備予選に出れるか否かで変わってはきますが、いずれにせよ最大の補強ポイントは3-4-2-1のシャドーができる選手ですね。トリノに今1番欠けている要素が創造性なので、それを補えるテクニシャンを獲得できればもうワンランク上のチームになれると思っています。適材適所のリャイッチを売ったのはいまだに理解できませんが・・・

シュウ:でもベロッティ売らなかったのは凄いですよね。

如月:数年前に比べたら(移籍金)安くはなってるんでしょ?

シュウ:もちろんもちろん。

カズ:一時期ミランが狙ってたんです。

如月:あ、そうだ。ベロッティ、ミラニスタだっけ。

カズ:本人ミラニスタでオファーは出したんですけど、トリノの会長が出さなかったですね。

如月:先日契約延長しましたよね?

ディーノ:しました。

如月:それでディーノさん的には今季のトリノは何点という評価になるのでしょうか?

ディーノ:・・70点ですね。ぼくの中で結構良かったシーズンなんで。シーズン後半戦はもうほとんど負けてなくて、確か後半戦だけで順位つけると、1位がアタランタ、2位がユーヴェ、3位がトリノなんですよ。ミハイロヴィッチ監督の時期と比較しても守備が良くて、確か10点くらい減ってますね。

シュウ:後半戦の集中は凄いですよね。

如月:それだけにヨーロッパリーグを逃す前節エンポリ戦の負けは厳しかった。

ディーノ:あれは最悪でしたね。

如月:あの試合は、エンポリのディロレンツィオが完全に評価を高めましたよね。間違いなくビッグクラブに引き抜かれる。

ディーノ:ナポリって噂ですね。

如月:それにしてもトリノの一貫した補強プランは凄く良いです。他で燻るテクニシャンを連れてきて再生させるというか。近年はイアゴ・ファルケが当たってますし。ベロッティを真ん中に置いて、サイドにトリッキーな選手を連れてくるという基本方針で数シーズン来てますよね。

ディーノ:そこはブレないですね。

如月:ただロベルト・ソリアーノが・・・

ディーノ:笑

如月:あとザザと。

シュウ:(小声で)二人ともサンプ出身。

一同:爆笑

ディーノ:ザザ、4点しか獲ってないですからね。

如月:まあ、そういう選手ですよ(笑)

シュウ:ザザは、昨年の8月31日にサンプに決まりかけていたのを取られた。

ディーノ:そうです。それでサンプはデフレルにシフトチェンジした。

シュウ:結果的に良かったかな(笑)

ディーノ:いやホントに(笑)

如月:世間的にはユーロのPK失敗のイメージが強いんですかね、彼は。
zaza

ディーノ:ヴァレンシアでは良かったんですけどね。

キャズ:ぼくはサッスオーロの印象が強いかな。

如月:そもそもベロッティって今季何ゴールでした?

ディーノ:15点。

如月:トリノ規模のクラブで仮にエースが20点も25点も獲っていたら、こいつにしかボール集めてないんじゃないかみたいなプロヴィンチャ戦術が透けて見えちゃうけど・・・

ディーノ:昨シーズンはまさにそういう感じでしたね。

如月:ストライカー以外も点を獲っていて、失点も低く、高順位で終えたというのは良い基盤を作ったシーズンなのかなと思います。実際にシーズン通じて安定した戦いを見せましたけど、その一方で引分けの多さも目立ちましたよね。これは果してトリノは取りこぼしたのか、それとも粘り強く戦えるようになってきたのか、どちらだと思いますか?

ディーノ: 格上相手の価値あるドローもありましたけど、基本的には下位相手の取りこぼしが目立っていた感覚はありますね。シーズン後半戦に入って前線から積極的にプレスを掛けていく戦い方がハマりだして、徐々に勝てるチームになってきましたけど。

ミツ:ところでディーノさんってイタリアにいたんでしたっけ?

ディーノ:昨年は3ヶ月滞在してましたね。

ミツ:それはトリノ?

ディーノ:そうです。

ミツ:でもユヴェントス(ファン)じゃないんだ。

カズ:トリノのユベントスファンそんないないから。

ミツ:へえ~。

シュウ:パレルモにはいっぱいいますから、ユヴェンティーニ。

一同:笑

シュウ:あそこはユヴェンティーニだらけ。

ミツ:じゃあトリノ生活がきっかけでトリニスタになったんですか?

ディーノ:いや、実はぼく・・・昔はミラニスタだったんですよ。

如月:おや?

ディーノ:小学校のときから10年くらいミラン応援していて。

カズ:ミラン、人気だけはありますから!

ミツ:ワハハハ

ディーノ:2007年頃にカカがバロンドールになって、そのくらいからセリエ観初めて・・・でもミランの悪口じゃないけど、最近レジェンド監督ガチャやってるじゃないですか。あれで愛想尽かしちゃって。

ミツ:(小声で)レジェンド監督ガチャって、ぼくもその表現使っちゃおうかな。

一同:笑

ディーノ:そのタイミングでたまたま観たトリノの試合で、ユニフォームに小さな文字がいっぱい書いてあって・・・

ミツ:<span style=”font-size: 200%;”>え?ガチャの名前が?</span>

如月:ガチャは忘れて!

一同:爆笑

ディーノ:いや、その名前なんだろうと思って調べてたら、グランデトリノの昔飛行機事故で亡くなった選手たちの名前で。魂の入ったクラブだなと思ったんです。それにメンツが粒ぞろいじゃないですか。あわよくばヨーロッパ狙えそうな顔ぶれが揃ってるのが堪らないんですよ。
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●Fiorentina
如月:では次、フィオレンティーナですね。今季のヴィオラは何点ですか?

キャズ:一応ツーパターン用意してまして、まず降格してしまった場合は5点です。

如月:え?5点?50点じゃなくて?

キャズ:そうです。100点中、5点。

如月:これは相当厳しい。

シュウ:それはそうじゃないですか?フィオンレンティーナで降格したら5点という気持ちはわかりますよ。

キャズ:この5点の理由は、コッパイタリアでローマ、トリノに勝ったから。競合相手にちゃんと結果を残して、ベスト4になってなんもないんですけど、ファン心理としては楽しめたね、という点数。もし残留が決まったらプラス1点で6点。

一同:(口々に)厳しい・・・

ディーノ:確かに、シーズン前はヨーロッパリーグ争いの中心になるんじゃないかと言われていたから。

如月:そのギャップもあるのか。

キャズ:ピオリ監督2年目で、昨シーズンしっかり基盤を作った手ごたえがあって、夏にはバデリ以外の主力は全員残して、欲しかった選手をほぼ全員揃えて、で、この結果というのは、(リーグで)評価するものが何も無い。ピオリ監督の前もベルナルデスキ、バレロ、ベシーノとどんどん引き抜かれましたけど、それでもキエーザという軸は残して繋げられました。でも、次の夏は主力が出て行くかもしれない。キエーザ、ヴェレトゥ、その後に誰が軸になるのっていうガッタガタの状態で、モンテッラ監督もまだ自分のサッカーできてなくて、就任以降まだ勝点1すら積めていない、この状況で迎える来季に希望がひとつもない。だから6点でも本当は激甘じゃないかなと思っていて。

シュウ:ウフフフフ

カズ:あの陣容で今の状態は確かにちょっとね。

如月:そう。この陣容で、この15試合、おこぼれで勝ってもおかしくないですよ。この3ヶ月で1勝でもしておけば残留ライン超えてるわけでしょ。

キャズ:いや、それは逆で『おこぼれで勝てば残留できるのに』じゃなくて、おこぼれがあったからこそ最終節まで降格せずに済んでる。

カズ:なるほど(笑)

キャズ:インテル戦のおっぱいハンドとか・・

如月:おっぱいハンドって?

キャズ:ホームのインテル戦、後半アディショナルタイムにダンブロージオのハンドでリゴーレをもらったのですが、実際には腕じゃなく胸に当たっていて、VARの確認後も主審は判定は変わらず、ヴェレトゥが落ち着いてリゴーレを決めたやつです。
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如月:胸だからおっぱいか。

キャズ:試合は3-3のドローでしたが、あの1ポイントがなければ、ヴィオラはさらに降格の可能性が高まっていたであろう事件です。あとは21節のキエーヴォ戦もアウェーなのにヴィオラ寄りの笛か吹かれて、勝たせてもらったというか、後半戦はこれマジで審判買ってるんじゃねえかなと思っちゃうくらいですよ。

ミツ:ああ、それは買ってたんじゃないかな?

一同:爆笑

カズ:あんとき(2006年)ヴィオラもカルチョスキャンダルに絡んでましたからね(笑)

ミツ:絡んでます、絡んでます。ヴィオラはうちと一緒。

キャズ:なんで、ヴィオラ寄りのジャッジをしてもらってこの順位という感覚。

シュウ:モンテッラは止めたほうがいい・・・モンテッラは止めたほうがいいよ。

如月:なんで2回言ったの?(笑)

キャズ:ぼくもモンテッラは違うと思っていたんですけど。

カズ:ただね、1回目にヴィオラ率いたモンテッラが良かったから、あれを続けたかったんだろうね。

キャズ:ケンカ別れしたくせになんでつかうんだろうって言うね。ホントに。

如月:でもモンテッラ戻ってきたのがリーグ終盤の4月でしょ。ピオリは悪い監督じゃないから、彼の代わりを務められるスキルのコーチはあの段階で市場に出てなかったじゃないですか。

キャズ:ええ。

如月:フリーの監督が市場にいない状況でカンフル剤打つとしたら、もうモンテッラに詫び入れて戻ってきてもらうしかなかったってところまでは予想できますよ。モンテッラもこの時期に率いるリスクを知っているからしっかり複数年契約結びましたもんね。仮に立て直せなくて首になっても次の1年半はしっかりお金もらえる。彼はナポリ人のストライカーだから2年契約を狡猾に掠め取った。

シュウ:フフフフ

キャズ:現役時代のプレースタイルにバッチリ合ってる(笑)

如月:そこでぼくが思うのは、フィオレンティーナは良い選手が多い。各ポジションに並べたときに、バランスが良い顔ぶれだなと思うんです。キャズさんのブログやツイッターを読むと、勝てない理由は選手であり、監督であり、戦術という部分にフォーカスしてますけど、実はぼくそうじゃないと思ってます。もうちょっとサッカーと違う内部の理由があるんじゃないか、と。それについてはキャズさん的にはどうですか?

キャズ:・・・

如月:言い方を変えると、今、戦術を変えたり、選手を入れ替えるだけで勝てると思っていますか?

キャズ:難しいところですけど・・・

如月:もしくは、勝てない理由のようなものが組織内にもあるとか。

キャズ:ないと・・・思いたい。ぼくは内部の話に疎いので、そこでどうのは言えませんが、失点がとても多い現状を観ていると、それはやはりサッカー、中盤の連携の悪さ、誰が見ても中盤がひどいのは明らかで、前線も守備も上手く噛み合っていないですけど。

如月:そんなパズル的な理由なのでしょうか?ぼくはキャズさん以上にフィンレンティーナは知らないですけど、ぼくの感覚だと、チームがこんな風に狙って負けてるんじゃないかってくらい勝てない状態は、大抵クラブが買収されるときなんです。
*この座談会の2週間後に、米メディアコムのCEOロッソ・コミッソによるフィオレンティーナ買収が発表された。

キャズ:なるほど・・・

如月:ローマにそういう時期があったから判るんですよ。上手くいかない不穏さの質が似てる。選手が信頼できる内部の人物が去るかもしれないというのは、相当メンタルぐらつきますよ。もしくは逆にゼネラルマネージャーのコルヴィーノがこの不振の理由だったりするのかなとか。
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キャズ:今の状態は完全にコルヴィーノが招いているんでそれはあるかもしれないですね。スポーツディレクター、監督はどんどん変わっているのに、なぜかコルヴィーノだけが椅子に座り続ける。それなのに辞任や解任の噂すらひとつも出てこないんですよね。この状況ですよ?あってもおかしくないじゃないですか。
*現在ではコルヴィーノは退任してクラブを去っている。

カズ:うん。

キャズ:ちょっと前までチャンピオンズリーグ圏内を戦っていたのがいまや降格圏ですよ。

如月:あと素朴な疑問ですけど、キエーザって売られるんですか?

キャズ:だと思います。

如月:これがローマなら判りますよ。FFPって事ですもんね。ナポリはCL出て負けて、選手売って、それで器用に回してるその仕組みが見えているけど、ヴィオラはヨーロッパリーグ出ていたの2シーズン前で、制度云々で売上作る必要を感じない。出て行きたいというなら仕方ないけど、残せるんじゃないのかなと思いますが。

キャズ:キエーザはチーム内トップの年俸を貰っていて、基本クラブにお金が無いと思うんです。だから、次の補強をするために売らなきゃいけない。

如月:そうなんですね。

シュウ:ちなみに、ここに来てチームにアストーリロスが出てきてるというのはないですか?

キャズ:それはあるかもしれません。

シュウ:なんかぼくはそんな気がします。

如月:この苦しい状況でアストーリがいてくれたらという気持ち?

シュウ:単純になんの見返りも無く1人重要な選手を失っているわけじゃないですか。昨シーズンはその喪失をむしろ力に変えてチームで結果を出したけど、1年経ってそれも薄れて・・・。さっき如月さんが仰ったように、残留争いに巻き込まれるチームって、個々のスキル以上に内部のゴタゴタ、ロッカールームの揉め事が絶対にあるはずなんです。だからそういうときに柱になるキャプテンが必要で、今のヴィオラこそアストーリを最も必要としてるんじゃないですかね。
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如月:キエーザがアストーリになれないとしたら、もしかすると自分が出て行く可能性があるからかもしれないですね。でも、来季の話ですけど、仮にキエーザ売却したとして、ヴィオラって実は良い選手をたくさん他のクラブに貸していますよね。エンポリのトラオレがそうでしょ?あと、ドロンゴフスキもそう。

キャズ:でもドロンゴフスキはアーセナルも狙う期待の選手ということでやってきましたけどフィオレンティーナではダメで、試合単位では良いパフォーマンスをするかもしれませんが、ラフォンと争うというのはちょっと先の話なのかなと思います。

如月:あとヴィオラは・・・そうですね・・・あの、何喋るにしても我々は気を使ってしまうんですけど。

一同:笑

如月:2ヶ月前にこの座談会の企画が立ち上がったときこんな神経すり減らして話すると思いませんでしたもん。

キャズ:明るい話がほんと無くて・・・。みなさんがさっきからチャンピオンズリーグだヨーロッパリーグだ、クアリアレッラが得点王だみたいな話をしていて疎外感を感じていて。

カズ:そんなときのお勧めの監督がガットゥーゾですよ。

一同:爆笑

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●Roma
ミツ:最後ローマ行きましょうか。如月さんはローマに何点を点けますか?

如月:ぼくは50点です。0点でもなければ100点にも届かない。その真ん中みたいな感じです。

ミツ:へえ、そうなんですね。ローマ速報読んでいるとなんか消化不良なのかなと思っていましたけど、意外と50点つけるんですね。

如月:ぼくの中で65点説というのも有力で・・・この話続けていいですか?

ミツ:もちろんどうぞ。

如月:知ってます?松本ちえこって歌手の『恋人試験』て曲。

ミツ:え?昔の人ですか。

如月:そうです。その曲の歌詞に「0点とったら許さない、100点とる人大嫌い、知っているのにわざと間違える65点の人が好き、好き、好き」って歌詞があって。

カズ:アハハハ

如月:70年代のアイドルです。とはいえ、ぼく世代の曲じゃないんだけど、そのフレーズは昔から好きで、言い得て妙だなと思っていて。ぼくにとってはローマは常に100点だけれども、ローマってわざと間違えた65点なのかなと思ったんです。でも、それにしては間違え過ぎだろうと。それで50点にしました。

ミツ:その理由は?

如月:一番大きいのはディフランチェスコを2年引っ張った事でしょうね。途中から1年しか耐性のない監督だろうという予感はしていたけど、それをもう1年続けたのは人為的なミス。

カズ:ディフランチェスコはどこらへんが問題だったんですか?

如月:総じて至らなさがあったとは思うんですけど、一番は常に自分が憧れるやり方、憧れる監督が透けて見えていたということです。これはあくまでぼく個人の感覚ですけど、監督って4-4-2とか4-2-3-1のボトムから作るタイプとグァルディオラのような発明家タイプの2派に分かれると思いませんか?

カズ:確かに。

如月:プロヴィンチャには前者のディフェンシヴなタイプが多くて、だからこそ昔のセリエAでは『プロヴィンチャは負けない方法を知っている』と言われた。少なくともこの時期の彼らにはビッグクラブでも手を焼いたじゃないですか。それがここ10年くらいなのかな、それこそグァルディオラのブレイクで、誰もがこぞって発明家になりたがった。つまり攻撃サッカーをし始めた。バルサやバイエルンやシティクラスと同じ事をやろうとするんですよ?身の丈にあってないことしてる。それでセリエAは一気にプロヴィンチャにしぶとさが無くなった。その典型例がディフランチェスコなんです。
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如月:ただディフランチェスコのサッスオーロはそういった小さなクラブの中ではタレントが多く、勇気をもって戦えて、昇格して3年で6位、その翌シーズンはまた二桁順位に落ちるも得点力は跳ね上がった。ディフランチェスコ監督ももう次のクラスのチームを率いる体勢は整っていたと思います。ローマのファーストシーズンはチャンピオンズリーグベスト4など素晴らしい好成績で、それには確かに感動を貰ったけど、問題は浮き沈みの沈みのだ時期、監督がチームをコントロールし切れなくなった時、一番最初に解雇を伝えなきゃいけないスポーツディレクターのモンチがもうディフランチェスコのクビを切れなくなっていた。

カズ:なんでですか?

如月:ディフランチェスコが起こした奇跡を一番近くで見ていたのがモンチだからじゃないですか?2017-18シーズンは、トッティが去って、ビッグネームを売却して、4-3-3戦術で一番重要な左利きの右ウイングが獲得できない状況で開幕してしまった。モンチにしたら、あれだけ選手売って代役を連れて来れなかったのは相当焦ったと思うけど、そこをディフランチェスコは魔法のように解決していった。魔法というのは、いまだにどのような技術だったのか、ぼくたちロマニスタにもわからないという意味でも魔法ですが(笑)それを近くで見てモンチは完全に魔法に魅せられた1人ですね。だから今季、あれだけコッパ大敗、チャンピオンズ敗退、デルビーもいい所なしという底辺に落ちるまで引っ張ってしまった。

カズ:個人的に思うのは、ローマって選手を売るチームじゃないですか?

如月:ええ。

カズ:勝つために残すチームじゃないからある程度は仕方ないのかなと思うんですよね。スクデットを狙うチームというのは残せるチームだと思うんですよ。もしくはその時期に残せるだけの体力があるか。でもローマは違うでしょ。なんでローマってそんな感じになっているのかなというのは知りたいですね。

如月:狙うものが身の丈に合っていない。本来、ヨーロッパリーグを成長戦略として真剣に視野に入れなきゃいけないと思うんですよね。あれだけお金掛けて、手に入れたものの小ささを考えれば、明らかにキャパシティを超えた目標を立てているし、最初からチャンピオンズリーグの分配金が無きゃ翌年選手売らなきゃいけない経営なんてギャンブルでしかない。とはいえ、ローマはビッグクラブだし、その大きさを守るためには、チャンピオンズリーグの結果が必要というパラドクスでもあるんだけど。

カズ:うん。

如月:借りて買う、借りて買うの繰り返しがFFPでダメですよ~って言われて、じゃあどうしようかという部分でスタジアムを作ろうという話になっているんだけど、それも遅々として進まずで・・・。

カズ:でもオーナー変わって運営も健全化したわけですよね。クルヴァにチケットばら撒くような感じじゃなくなったというか。

如月:それはそうだとは思いますけど、でもいいかげんスタジアムは欲しいです。自前のスタジアム持ってるのってユヴェントスとサッスオーロと・・・

シュウ:フロジノーネ。

如月:でもホントまだその程度。俺たちがチケット買ってスタジアムに行く、だからそのお金でクラブが回る、これがファンとクラブの正しい関係であって、チャンピオンズに出るお金はアテにしちゃいけない。早くスタジアム作らないとって・・・本来ならばもう建っていてもおかしくない頃なんですが。

ミツ:そうなんですか?

ディーノ:ラツィオが妨害してるって噂もありますね(笑)

如月:そんなことはないけど、<span style=”font-size: 200%;”>そうだったらどれだけマシだったか。</span>

一同:笑

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ミツ:ところで如月さん気がついてると思いますが、このペースで話してると座談会終わらないですよ。
<span style=”font-size: 81.25%;”>*すでに座談会がはじまって3時間近く経っている。</span>

如月:え?そうなんですか?

カズ:うちの店はまだ大丈夫ですよ(笑)

如月:じゃ、ちょっと休憩して、もう少しだけ話を続けましょうか。

最終節につづく


第1節で書きましたが、専門家や有識者とはまた異なる、クラブサポーターが感じるセリエAを知りたい思い、この座談会を企画しました。なので、ここで話し合われたことは何かしらの結論ではありません。もしも自分はこう思う、これ判るわ~などありましたら、ロマニスティに限らず色んなチームのファンからもコメント頂ければ嬉しいです。よろしくお願いします。

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